五感を使う!近未来のスポーツ観戦 NTTが提供する新たなテクノロジー

五感を使う!近未来のスポーツ観戦 NTTが提供する新たなテクノロジー

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  • 更新日:2019/07/12
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2020年東京オリンピック・パラリンピック開催まであと1年余り。今、世間はそのチケットの抽選をめぐる話題で持ちきりだ。

4年に一度の、しかも前回の日本開催が56年も前なわけで、この先地元でオリンピックを生で観戦しようと思えば果してそれまで生きているのかはあやしく、だからこそ“千載一遇”のチャンスをと、チケット争奪戦がヒートアップする。無理もないことだ。

実は、たとえオリンピックの競技会場に入場できなくても十二分にスポーツの醍醐味を楽しめるテクノロジーの開発が進んでいる。実用化も見え始めており、オリンピックを楽しもうと思えば、チケットだけに眼の色を変えずに済みそうなのだ。

卓球選手のプレーをまるごと抽出し、離れた場所でも目の前にいるかのような臨場感を体験できる

NTTは超高臨場感通信技術をはじめとして、動くディスプレイロボットや音や触覚など視覚に頼らないインクルーシブな体感など、同社が持つ最先端技術を活用したスポーツ観戦の再創造に取り組んでいる。

「スポーツには従来の映像では捉えきれないダイナミズムがあり、スタジアムに立つアスリートにしか知りえない感覚がある。競技や試合、観る人によってもそれぞれ異なる魅力があり、それらの多様な現実を四角い映像の枠を超えて伝えることができたら」

このような未知なるスポーツ観戦の可能性を見据えてチャレンジを続けているのだ。

たとえば、その一つがリアルタイムに選手映像を切り出す“被写体抽出技術”だ。

実際に試合をしている選手を背景映像や音響など空間をまるごと抽出して転送することで、離れた場所にいてもあたかも目の前で選手がプレーしているかの高い臨場感を体験できるのである。実際に卓球を材料に試してみたが、これならば確かに会場の隅っこから豆粒の選手やその動きを生で観戦しているという自己満足よりも、リアルに楽しめて臨場感も味わうことができる。

音や触覚で〝観戦〟、映像との組み合わせも

四角の面で捉えてきた観戦の常識を打ち破る技術もある。複数台の4Kカメラの映像をシームレスに合成する技術により、8Kを超える高精細かつ超ワイド映像が実現できるのだ。実際の観客席から観戦しているかのようで、とりわけヨットの観戦体験においては視野が横長の超ワイドに及ぶので実に迫力あるサラウンド映像を楽しむことができた。

他、スポーツは視覚だけで楽しむものではないことを教えられたのが、空間の任意の場所に音場を作り出す技術を用いた音によるスポーツ観戦の創造だ。視覚障がいをもつ選手同士がボールを投げ合い、音を頼りにゴールを守る「ゴールボール」での観戦体験をしたが、音響空間が再現された中でのボールがダイナミックに移動する音や選手が機敏に反応する音など、視覚にまったく頼ることのないゴールボール選手の感覚に寄り添うことで、スポーツパフォーマンスにおける聴覚の重要性をあらためて認識させられた。と同時に、人間の可能性も教えられた。

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手でプレーの振動を感じることができる

スポーツ観戦はいうまでもなく観る側とプレーする側との間に距離がある。だから観る側は触覚と無縁なことは半ば常識で、せいぜい手に汗握るくらいがそれに該当するのだろうが、この技術は新しいスポーツ観戦のあり方を提案してくれた。暗闇の中、テニスコートに見立てたミニテーブル板に手を置き、そこに伝わる振動のみで障がいの有無に関わらずテニスを楽しむことができるのだ。振動がボールの強弱と位置を示し、それを触覚を通じてプレーを楽しむというものである。

またラグビーでの場合は、映像と振動を組み合わせることでより迫力を感じられる。ラグビーボールに見立てた半透明の楕円球の中で赤と青の明りが試合の状況によって点滅し振動も起こす仕掛けが小道具だ。つまり、この楕円球を抱えながら映像を観るのだが、振動の強弱や色の点滅がプレー内容を表現し教えてくれる。たとえば、振動の強弱で反則やスクラム、青が点滅している時は左サイドのチームがボールを支配しているといった具合だ。視覚に触覚が加わることでこれまでに感じたことのない臨場感が演出されるのだ。

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ラグビーボールに見立てた球による振動の強弱や色の点滅がプレー内容を表現し、これまでにない臨場感を与える

NTTはこのようにこれまでのスポーツの伝え方を根本から捉え直し、さまざまな技術を用いてスポーツ観戦の再創造を試みている。

2020年の東京オリンピックでは339種目、パラリンピックでは540種目の競技が用意されている。これらの技術が大会で実用化された時、場外戦でこれまでの常識にとらわれない観戦シーンが生まれる。

たとえば、マラソンが超ワイド映像で観るとなるとランナー同士の距離感がわかり、ゴールシーンが近づくにつれワクワクドキドキだろう。ボクシングに触覚を取り入れたら、パンチにノックアウトされるのだろうか?

チケットの行方は気になるところだが、スポーツ観戦の新しいテクノロジーにも目が離せなくなった。

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