【CL決勝 レアル・マドリー×リバプール|採点&寸評】 ジダン采配が見事に的中。途中出場から驚愕の2ゴールを奪ったベイルがMOMに!

【CL決勝 レアル・マドリー×リバプール|採点&寸評】 ジダン采配が見事に的中。途中出場から驚愕の2ゴールを奪ったベイルがMOMに!

  • サッカーダイジェストWeb
  • 更新日:2018/05/27
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最大の得点源であるサラーが31分に肩の負傷で交代。これによりリバプールのタレント不足が露呈される結果に。(C)Getty Images

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【警告】マドリー=なし リバプール=マネ(82分) 【退場】なし 【MAN OF THE MATCH】ガレス・ベイル(レアル・マドリー)

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圧巻の2ゴールを叩き込み、チームにビッグイヤーをもたらしたベイル。ベンチスタートを強いられた男は、主役としてピッチを後にした。 (C)Getty Images

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【警告】マドリー=なし リバプール=マネ(82分) 【退場】なし 【MAN OF THE MATCH】ガレス・ベイル(レアル・マドリー)

[チャンピオンズ・リーグ決勝]レアル・マドリー 3-1 リバプール/5月26日/オリンピスキ

【レアル・マドリー|採点・寸評】
チーム 7
前日会見でマルセロが言っていたように、序盤は相手の出方をうかがって慎重にプレーしていたが、敵のエース、サラーの退場によって精神的に優位に立つと一気に試合を支配しはじめる。後半にベンゼマが相手GKカリウスのスローに足を出して狡猾に奪ったリードは、直後のマネのゴールで帳消しにされてしまったものの、途中出場のベイルが豪快なバイシクルで決勝点をマーク。その後はチャンスを決めきれず、とどめを刺せずの時間が続きながらも、ふたたびマルセロのアシストからベイルがブレ球のミドルでカリウスのミスを誘った。3シーズン連続、最近の5年で4回目、通算13度目のヨーロッパ王者に輝いた。

[GK]
1 ケイラー・ナバス 6.5
23分、アレクサンダー=アーノルドの強くて撃ちどころが見えにくいシュートをキャッチで抑え、ハイボールにはパンチングでシンプルに対応。ロブレンのヘッドをマネに押し込まれる形で1点を失ったが、全体的には安定したパフォーマンスを披露した。相手GKとのコントラストは濃厚なものに。

[DF]
2 ダニエル・カルバハル 6(37分OUT)
マネのスピードとスキルに困惑するシーンもあったが、激しいタックルを敢行したり、ハイボールにもタイミング良いジャンプで対応。攻撃面では確実にポゼッションを高めつつ、C・ロナウドの最初の決定機をお膳立てした。負傷交代した後は、ピッチでもドレッシングルームでも涙を流したと指揮官が明かしている。

4 セルヒオ・ラモス 7.5
マルセロの裏のスペースをカバーし、もっとも危険な相手サラーをしつこくハードにマーク。ヒールにもなれる闘将は文字通りのエースキラーとして、故意ではないはずだが、相手を病院送りにした。当然のブーイングもどこ吹く風。主将として出場した決勝を勝ち続ける真のタフガイだ。

5 ラファエル・ヴァランヌ 6.5
序盤の危ないシーンにはつねに顔を出してピンチを回避。ボールを持った時に不安定な姿を見せたこともあったが、パニックには至らず。エアバトルでは相変わらずの強さを見せた。

12 マルセロ 7
立ち上がりは対峙するサラーを警戒してか、いつになく慎重だった。だが、そのライバルがいなくなってからは俄然勢いづき、普段のように高い位置でポゼッションと崩しに存在感を示し、ベイルのふたつのゴールをお膳立て。幸運があったとはいえ、終わってみれば、このゲームのポイントと言われていたマドリーの左サイド(リバプールの右サイド)は彼のものだった。
[MF]
8 トニ・クロース 6
中盤左サイドの低い位置でボールを引き出し、ゲームを組み立てた。ただ、いつもよりややパスの精度が低く、珍しいボールロストや不用意なファウルも散見された。

10 ルカ・モドリッチ 7
的確な判断で前に行くべきところと、いなす局面をしっかり見定め、流れを引き寄せる役割をまっとう。ディフェンスの貢献度も高く、激しく身体を投げ出したり、ファウル覚悟のプレーも繰り出した。

14 カゼミーロ 6.5
危険な時間帯は下がって最終ラインに入り、多くの仲間が対応に苦戦したマネの突破も何度か防いだ。かと思えば、突如として前線に上がってフリーでチャンスを創出。優勝セレモニーで指揮官が何度も肩を撫でて讃えたのは、特大の信頼の証だ。

22 イスコ 6.5(61分OUT)
幅広く動いてポゼッションを高め、43分にはC・ロナウドのヘッドにつながるクロスを放った(ベンゼマが詰めるもわずかにオフサイド)。無人のゴールに蹴ったシュートはバーに当たり、惜しくも得点ならず。[FW]
7 クリスチアーノ・ロナウド 6
立ち上がりは左で受けて起点となり、右では突破を仕掛けてシュートまで持ち込んだ。ただしファン・ダイクに睨まれて突破を封じられ、シュート精度を欠き、突破も失敗に終わることが多かった。

9 カリム・ベンゼマ 7(89分OUT)
中盤に降りてはボールを引き出し、果敢に裏も狙うなど、多彩な動きで前線の起点になった。抜け目のないプレーで先制点をマークし、目に見える結果でもチームに寄与している。
[交代出場]
DF
6 ナチョ 6.5(37分IN)
急遽の交代にも落ち着いてプレー。前日練習で鋭いシュートを決めていたものの、大きなサイドチェンジに走り込んで合わせたボレーは惜しくも枠を外れた。いつも通りの堅実な守備も。

FW
11 ガレス・ベイル 9(61分IN)
大舞台での勝負強さを改めて誇示。途中出場でピッチに立ったその3分後に驚愕のバイシクルで決勝点を奪うと、その後もダイナミックな動きで攻守に貢献。極め付けは左足の強烈なブレ球のミドルで相手GKカリウスを正面から打ち破った83分のゴールだった。誰にも文句を言わせない大活躍で、4年前に続いて主役に。「もっとも重要な試合で(バイシクルを)決めることができて夢が叶った気分」。

MF
20 マルコ・アセンシオ -(89分IN)
終了間際に投入され、縦に抜け出してC・ロナウドにクロスを送るも、DFにカットされた。得意のダイナミックな動きを披露する時間はあまり残されていなかった。

[監督]
ジネディーヌ・ジダン 8
「フットボールはシンプルなもの」と前日に語っていた指揮官は、リスペクトする相手を研究し、ストロングポイントを消した。サラーにはマルセロではなく、守備者としてはチームでもっとも頼りになるS・ラモスを当て、結果的に敵のエースが負傷で退場するという僥倖があったとはいえ、流れを完全に引き寄せたのはみずからの采配。疲れの見えたイスコに代えてベイルを投入し、MOMの活躍を引き出すという神業もやってのけた。ポイントと見られていた左サイドではマルセロに慎重さを要求し、イスコを含めた前線の3人には状況に応じて流動的に動くよう指示。また、敵の強力3トップにはカゼミーロを含めた守備ブロックで対応させた。重要な局面をしっかりコントロールしたところに、フットボールを極めた指揮官の真髄を見たような気がする。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

文●井川洋一[チャンピオンズ・リーグ決勝]レアル・マドリー 3-1 リバプール/5月26日/オリンピスキ

【リバプール|採点・寸評】
チーム 5.5
個の力でプレスを回避できるレアル・マドリーを相手に、どこでプレスをかけてボールを奪い、強みのカウンターを仕掛けるのかが最後まで明確にならなかった。またレギュラーメンバーが揃えば強いが、戦力の層が薄く、セカンドプラン、サードプランを持っていない。サラーの負傷退場でその弱点が顕在化してしまった。

[GK]
1 ロリス・カリウス 4
失点するまでは悪くないプレーを見せていたが、ファイナル特有の雰囲気や緊張感により、集中力を維持できなくなってしまったのだろう。1失点目のスローのミスと3失点目のファンブルは、プロ選手としてあるまじき失態であり、チームの士気まで下げてしまう初歩的なミス。DF陣が予想以上の奮闘を見せていただけに、守護神の凡ミス連発がより残念だった。監督、フロント、サポーターの「もっとも優先度の高い補強ポイント」の認識が揃っただろう。

[DF]
4 フィルジル・ファン・ダイク 6.5
安定の一言。大柄な体躯を活かして強さを見せつつ、コーチングで最終ラインを統率しつづけた。C・ロナウドとの1対1にも落ち着いて対応し、ドリブルミスを誘発させるなど、その守り方にはスケールの大きさが感じられた。CBふたりに大きなミスがない中での3失点はアンラッキーという他ない。

6 デヤン・ロブレン 6.5
今シーズン1番の出来だったかもしれない。緊張状態が彼に迷いを忘れさせたのか。持ち前の機動力とフィジカルの強さを駆使し、ことごとく対人戦で勝利。相手アタッカー陣の裏への鋭い抜け出しにも身体を張って対応しつづけた。GKカリウスとは対照的に、来シーズン以降に可能性を感じさせる一戦となった。

26 アンドリュー・ロバートソン 5.5
攻守にハードワークし、好パフォーマンスを披露した。75分にはC・ロナウドが裏に抜け出す「必殺」の形を、クリーンタックルでストップ。ただ、3失点目の場面では、交代直後のエムレ・ジャンとのコミュニケーションがうまくいかず、ベイルにフリーでシュートを撃たせてしまった。

66 トレント・アレクサンダー=アーノルド 6
サイドでの対人戦やセンターに絞る動きなどを、90分間ミスなく持続させた。試合には負けたものの、19歳が決勝の大舞台で素晴らしいパフォーマンスを披露したことに敬意を表したい。
[MF]
5 ジョルジニオ・ヴァイナルダム 6
攻撃面で気の利いたパスなどは供給できないものの、相変わらず圧倒的な運動量でチームに貢献。マルセロという対応の難しい相手がいる右サイドの守備において十分な存在感を見せつけた。

7 ジェームズ・ミルナー 6.5(83分OUT)
広いエリアに顔を出し、攻守両面で貢献した。とくに攻撃面では、このマルチロールの左サイドからのクロスがひとつの形となり、何度か得点の可能性を感じさせた。

14 ジョーダン・ヘンダーソン 5.5
中盤のフィルター役としてハードワークを続けた。ただ、ベイルに鮮やかなバイシクルシュートを叩き込まれた2失点目の場面は、明らかなポジショニングミス。ボックス内では数的同数になっており、バイタルエリアにはマドリーの選手がだれもいない状況だったため、もう少しベイルに近い位置取りをして、クロスを跳ね返しに行くべきだった。
[FW]
9 ロベルト・フィルミーノ 5.5
ヴァランヌ、S・ラモス、カゼミーロという屈強な守備陣に囲まれる中でプレーするというタフな仕事を任された。結果的には攻撃のリンクマンとしてのプレーをあまり見せることができず、持っている力の半分も出せない不完全燃焼の夜となった。

11 モハメド・サラー 5.5(31分OUT)
アンラッキー。本人はもちろん、チームにとっても痛すぎる負傷退場となった。S・ラモスに怪我を負わせる狙いはなかったと信じたいが、腕を巻き込んで「引きずり倒す」ことを目的としたプレーにより肩を痛めて31分に交代。エースを失ったリバプールはその後、完全に攻め手を欠いた。

19 サディオ・マネ 6.5
ミルナーのクロス以外でゴールを予感させたのは、このセネガル代表FWの個人技を駆使した突破くらい。サラー不在の前線で孤軍奮闘を見せた。試合を振り出しに戻す同点弾を決めるなど、一定の結果を残している。
[交代出場]
MF
20 アダム・ララーナ 5.5(31分IN)
サラーの代わりに投入されたものの、最後まで攻撃面で決定的な仕事をすることはできなかった。

MF
23 エムレ・ジャン - (83分IN)
交代直後に、ロバートソンとの連携ミスで3失点目を喫する一因を作ってしまった。交代直後という難しさもあったが、きちんと連携していれば止められたプレーだっただけに残念だ。

[監督]
ユルゲン・クロップ 5.5
チェンバレンが負傷で使えないなど、もともと計算できる駒は多くなかったが、サラーの負傷退場により、さらにその選択肢は少なくなってしまった。そういう意味では試合当日に指揮官にできることは、さほど多くなかったのかもしれない。ただ、ボールの奪いどころを明確に決められなかったり、選択肢が少ない中で切ったカードがいきなり失点の原因になるなどのミスがあったのも事実。ハマった時の強さがあることは、ファイナルまで進出していることからも明白だが、その一方で、安定したパフォーマンスを披露するためにチームとしての総合力を高めるなどの課題も明らかになった。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

文●内藤秀明

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