Cocomi、唯一無二の声に監督も絶賛! 映画『漁港の肉子ちゃん』でみせた高いプロ意識

Cocomi、唯一無二の声に監督も絶賛! 映画『漁港の肉子ちゃん』でみせた高いプロ意識

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2021/06/10
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原作は第152回直木賞を受賞した作家・西加奈子さんの累計発行部数35万部超のベストセラー小説『漁港の肉子ちゃん』。この物語に惚れ込んだお笑い界の国民的スター、明石家さんまさんが自ら、5年前に映像化のオファーを原作者に打診し、彼自身初めての挑戦となる劇場アニメ映画として、企画・プロデュース。さらに声優、映像、音楽など、あらゆる面で話題を集めた作品が、ついにスクリーンに登場する。

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いよいよ6/11(金)公開の映画『漁港の肉子ちゃん』。声優陣はCocomiさん以外にも大竹しのぶさんや花江夏樹さんなど豪華なキャストが話題。©2021「漁港の肉子ちゃん」製作委員会

北陸の漁港の小さな町を舞台に、食いしん坊で能天気な母・肉子ちゃんと、繊細で大人びたしっかりものの小学5年生の娘・キクコの日常を軸に描いた、笑って泣けるハートフルコメディ。さんまプロデューサーの元妻でもある大ベテラン女優、大竹しのぶさんが演じる肉子ちゃんの娘で、物語の実質的な主人公となるキクコ役にふさわしいキャストは、はたして誰なのか。

キクコ役の声に新鮮さを求めていたプロデューサーの心に浮かんだのが、幼い頃から知っていて、アニメの声優になりたいという話も聞いていたCocomiさんだった。「音楽をやっていることを含めて、今の自分があるのは、大好きなアニメの影響が大きいです」と語るCocomiさんに、アニメへの想いや、役作りでの取り組み、アフレコ現場の様子などについて語ってもらった。

現場に歓声が上がった唯一無二の声

「私がアニメファンになったきっかけは、幼い頃から観ていたスタジオジブリの映画です。とにかくジブリのアニメがすごく自分に響いていました。特に好きな作品は『ハウルの動く城』(04)と『もののけ姫』(97)です! そして、自分に音楽のインスピレーションをくれた作品は、ヴァイオリン職人を目指す男の子が登場する『耳をすませば』(95)です」

3歳からヴァイオリンを、11歳でフルートを始めたCocomiさん。現在はフルート奏者として音楽の道に進み、今年1月にはフルートのソリストとして“東京フィルハーモニー交響楽団”と共演した。これまでは声優としてはもちろん、演技の経験もゼロ。まず、渡辺歩監督をはじめとする本作の制作陣に声を聞かせるため、1度アフレコのテストをおこなうことになったが、彼女の声を聴いた瞬間、現場におぉーっという歓声が上がったという。

いわゆるアニメで主流のデフォルメされた声ではなく、唯一無二といってもいい、どこか青いトーンの色を思わせる、透き通った美しい声。聴く人の心にすっと入ってくるキクコの声は、Cocomiさん自身が考え抜いて作り上げたものだ。

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右がCocomiさん演じるキクコ。ショートカットのクールビューティーだ。©2021「漁港の肉子ちゃん」製作委員会

「アフレコのテストのときは、キクコの声をどのようにして持っていこうか、すごく悩みました。原作の小説を何回も読み返して、自分なりにイメージを構築して……とにかく難しかったです。もう以前から声優への憧れを抱いていて、声優スクールに通っていたこともあるのですが、小さなリアクションや息継ぎも含めて、声だけで表演するのは、本当に至難の業だなと。スクールで学んだことを、少しでも多く活かすことができたらと思いました。なので決まったときは、とても嬉しかったですね(笑)」

いくつものハードルがあったキクコ役

キクコは性格も見た目も肉子ちゃんとは正反対。ほっそりした体型で、髪型は男の子みたいなベリーショート。モノトーンのシンプルな服しか着ないけれど、それがかえって素の美しさを引き立てしまうような、どこかオードリー・ヘップバーンを彷彿とさせる美少女だ。子どもと大人の境目にいる彼女は日々、人一倍いろんなことを繊細に感じながらも、その感情をいつも胸の内に秘めている。

「キクコはすごくクールで、真っすぐで、母親のちょっと抜けているところをカバーできるくらい、しっかりした女の子です。少し面倒事になりそうな雰囲気になると、流れにまかせているところは、私自身にとても似ているなと感じました。キクコを演じるときは、“思春期まっさかりの女の子”というイメージを常に頭の中に入れて、思春期だからこそ感じる気持ちや、キラキラした瞬間を表現することを心がけました。一方、肉子ちゃんはどんなときも明るく、たとえキクコがふてくされていても、笑顔でぜんぶ吹き飛ばしてくれるお母さん。劇中では、そんな楽しい肉子ちゃんに、キクコとして愛情をこめてツッコミを入れていました(笑)」

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台詞量が多いだけでなく、方言の使い分けや幼い頃の声など、様々なハードルがあったというキクコ役。Cocomiさんの演技に注目したい。©2021「漁港の肉子ちゃん」製作委員会

キクコは物語の語り手であり、小説の文学的な読み味を再現するという演出上、モノローグの台詞量が非常に多いキャラクターだ。加えて、肉子ちゃんの前だけ大阪弁で、他の人とは土地の言葉で話す“バイリンガル”。小学生という設定以外に、過去パートでは幼児期のキクコの声も演じ分けるなど、声優初挑戦としては高すぎるハードルがたくさんあった。

「本番のアフレコは初めての経験だったので、プレッシャーもありましたし、すごく緊張しました。でも、さんまさんがスタジオにいらっしゃって、その場を一瞬でなごませてくれて、安心しました。キクコは標準語に近い東北弁の台詞が多かったので、東北地方のイントネーションのほうはまだ大丈夫だったんですけど、肉子ちゃんと話すときだけの大阪弁のアクセントやニュアンス、微妙な音程の違いは本当に難しくて……。ラジオやYouTubeを聴いて、いろいろ試しました。アフレコ中も、さんまさんにビシバシとレッスンを受けていました(笑)」

現場でのさんまさんとの活発なやり取り

方言指導だけではない。今回、ベテランの声優たちをも大いに驚かせたのは、さんまプロデューサーがアフレコの現場でひらめいたアイディアを次々に提案し、時には脚本にないアドリブもオーダーするという独特の演出法だった。こういう場合、声優が事前に演技を固めてきてしまうと、なかなか対応できず、それ以上の変化は難しくなる。

「さんまさんは『〇〇してみよう』とか『今度はこういう雰囲気で言ってみて』とか、アイディアがどんどん出てくるんです。どの演出も興味深かったですし、その場で台詞を変えてみるとか、いろんな挑戦ができたことは学びになりました。すごくおもしろかったです!」

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漁船に住む訳あり母娘の肉子とキクコ。Cocomiさんは劇中でフルートの腕前も披露している。©2021「漁港の肉子ちゃん」製作委員会

予想もしていなかったオーダーにも瞬時に応えることができる勘の良さと、その変化を楽しめる柔軟性。どんなにテイクを重ねても「自分が納得いくまでやりたい」と全力を出し続けるガッツ。これらはCocomiさんの持ち前の優れた音感とともに、音楽家として鍛えられ、培われてきたものだろう。

また、劇中で流れる、キクコを音楽で表現する楽曲ではフルート奏者として参加。アニメ映像のモニターを観ながら、キクコの気持ちをそのまま投影させた演奏は実にエモーショナルで、感動のシーンをさらに盛り上げている。

「私が一番好きな場面は、肉子ちゃんとキクコの病室のシーンですね。あそこは音楽もすばらしくて、グッときました。キクコの同級生の少年、二宮が作った模型をキクコが見るシーンもすごく印象的です。原作を読んでいたときに感じた作品の雰囲気やイメージと、出来上がっていた映像がまさにぴったりで感動しました。『漁港の肉子ちゃん』は、母娘が紡ぐ、本当に心温まる物語なので、ぜひ大切な人と一緒にご覧いただけたら嬉しいです」

アニメを心から愛し、本作で声優デビューという夢を見事に実現させたCocomiさん。最後に今、ハマっているアニメ作品を聞いてみた。

「それはもうたくさんあります(笑)。その中でも特に熱いのが、アニメ一期が終わって、今年の冬に劇場映画が公開される『呪術廻戦』! あと、スケートボードを題材にした青春アニメ『SK∞エスケーエイト』にもハマっていて。来年、人気コミックからアニメ化される『スパイファミリー』も楽しみです!」

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©️2021「漁港の肉子ちゃん」製作委員会

Cocomiさん PROFILE
2001年5月1日、東京都生まれ。フルーティスト、モデル。3歳からヴァイオリンを、11歳でフルートを始める。現在もフルートをN響・神田寛明氏に師事。2019年、日本奏楽コンクールで最高位を受賞。2018年、2019年の全日本学生音楽コンクールで、2年連続入選を果たすなどのコンクール歴を持つ。

劇場アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』
母娘のふたり家族、肉子ちゃんとキクコ。情にあつくて惚れっぽい肉子ちゃんは、恋愛では失敗だらけの人生。小学5年生、多感なお年頃のキクコは、そんな母のことが最近ちょっと恥ずかしい。共通点なし、漁船の船に住む訳あり母娘の秘密が明らかになるとき、ふたりに最高の奇跡が訪れる――! アニメーション制作は『海獣の子供』、『映画 えんとつ町のプペル』のSTUDIO4℃。声の出演には大竹しのぶ、Cocomi、人気声優の花江夏樹や下野紘、俳優の中村育二、吉岡里帆などバラエティ豊かで豪華な顔ぶれが集結した。

6月11日(金)全国ロードショー 配給:アスミック・エース
©2021「漁港の肉子ちゃん」製作委員会

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