宝塚歌劇『エル・アルコン』礼真琴「この作品に挑戦できて、とても幸せ」

  • 産経ニュース
  • 更新日:2020/11/20

宝塚歌劇団星組トップスター、礼真琴(れい・まこと)主演のグランステージ『エル・アルコン-鷹-』、Show Stars『Ray-光の光線-』が20日、大阪・梅田芸術劇場メインホールで開幕した。

同作品は少女漫画界の代表的作家・青池保子さんのヒット作「エル・アルコン-鷹-」「七つの海七つの空」が原作。

主人公は、少年時代に「スペインの子」といじめられ、イギリス海軍士官として成長したティリアン・パーシモン。「スペイン無敵艦隊を率いて、いつの日かイギリスを倒し、七つの海を制する」という夢の実現のために、策略をめぐらし、女を利用し、義父をも陥れる極悪非道の男。

宝塚歌劇では珍しいダーティーヒーローを平成19年、当時の星組トップスター、安蘭けいが演じ好評を博した。安蘭の演じるティリアンはニヒルで暗く、冷たく、にこりともしない。その公演を大劇場の隅っこで、感動に胸を震わせながら見ていた宝塚音楽学校予科生の少女が礼真琴だった。

「客席でワクワクしながら見ていました。その私がこの作品に挑戦させていただけるなんて…。とても幸せです。彼の持つ冷酷さ、野心、秘める情熱を全身、そして内面からも表現していきたい」

礼が演じるティリアンは単なる「悪者」ではない。フランスの女海賊ギルダ(舞空瞳)との愛憎劇。復讐(ふくしゅう)に燃えるイギリスの海賊レッド(愛月ひかる)との死闘の中で時折見せるほほ笑みが、優しさや温かいものを感じさせる。礼ならではのティリアン像だ。

演技だけではない。歌唱力のすばらしさにも驚かされる。

礼と娘役トップの舞空は歌、演技、ダンスすべてに秀でた“首席コンビ”(礼は95期、舞空は102期)といわれた。その新生星組に昨年11月、専科からこれまた歌唱力のある愛月ひかるが加入。3人に引っ張られるようにこの1年で星組全体の歌唱力が大きくはね上がったのだ。

1年間『Ray』の演出を担当し、星組を見てきた中村一徳氏は「公演を重ねるごとに星組は進化しています。稽古場での礼の一挙手一投足に毎日違った息吹が吹き込まれ、同じことを繰り返していてもさらなる磨きがかかっている」という。そんな礼をそばで支え、見ている星組生たちが輝くのも当然だろう。

本来、6月から全国ツアーを予定していた同公演だが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、20日から28日まで大阪の梅田芸術劇場のみの上演となった。

(田所龍一)

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