熱烈ファンのラーメン愛に応える有名店のテークアウト戦略

熱烈ファンのラーメン愛に応える有名店のテークアウト戦略

  • 日本食糧新聞電子版
  • 更新日:2020/07/16

コロナ禍による生活様式の変化で、これまで持ち帰りが難しい、とされてきたラーメンにも、ついにテークアウトのウエーブが押し寄せた。「麺が伸びる」「スープが冷める」「持ち帰りづらい」などテークアウトのラーメンには課題も多い中、それでも「店内の飲食は避けたいが、いつものあの味を食べたい!」という固定ファンを中心に支持されている。ラーメンに愛を込める各店のテークアウト戦略を探った。

【餃子の王将】レンジ調理で熱々の味が突出した人気の要因か

ラーメンの持ち帰りは、電子レンジ調理する「レンチンシリーズ」商品として3月21日から初めて開始。同シリーズは麻婆豆腐弁当、酢豚弁当なども展開しているが、ラーメンの人気が突出して高く、購入客は従来のファンが多い。

直営520店全店(国内)における一日の平均販売数は5月時点で約2200食。レンジ調理で仕上げるため、店と変わらず熱々で食べられる点も人気の要因のようだ。

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餃子の王将「餃子の王将ラーメン」

「餃子の王将ラーメン」 510円(税抜き) ※東日本の店舗価格
提供方法:「麺・具」「スープ」の中皿2層式
調理:電子レンジ(500W)で約2分30秒
持ち帰りやすさ:★★★★☆

【リンガーハット】盛り付け再現のフィルム式 テークアウト比率は3倍に

同店のテークアウト比率はコロナ禍以前と比較し、約3倍の24.5%に伸びた。郊外店舗の例では、テークアウトの「長崎ちゃんぽん」は1日30食以上販売し、テークアウト比率が50%を超える店もあるという。

ドライブスルーも好調で、コロナ禍前から4倍に伸びた。テークアウトの「長崎ちゃんぽん」は、麺と具をのせたフィルムを外してスープに入れるスタイルで、店と同じ盛り付けを再現できる。

ギョウザをスープに投入して食べる新メニュー「ぎょうざたっぷり食べるスープ」は、テークアウト麺商品のあり方を変えるポテンシャルを秘めた、珠玉のメニューだ。

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リンガーハット「長崎ちゃんぽん」

「長崎ちゃんぽん」 637円(税込み)
提供方法:「麺・具」「スープ」のフィルム2層式
調理:不要
持ち帰りやすさ:★★★★☆

【麺屋武蔵】「どうしても食べたい!」というファンが大満足

店舗での「上質のラーメン体験」を心掛ける同店にとって当初、テークアウト販売は気が進まない窮余の策だったようだ。「4月中旬から急遽始めることにした。どの店もテークアウトを始めたので一時、容器が手に入らず、毎週違う容器を使ってしのいでいた」と、矢都木二郎店主は明かす。

テークアウトの売れ行きは各店によって大きく差があり、「芝浦店の販売数は1日20~30食だが、新宿本店は5~6食程度。神田店などは、ほとんど出ません(苦笑)」。同店ではデリバリー展開もしており、「芝浦店、新宿本店は比較的好調で、1日50~60食は出る」が、コロナ禍以前の同店の1日集客数は350~400人。「4~5月は1日100人来店すればいい方だった。厳しいですよ」と、矢都木店主は言う。

テークアウト販売は、「麺がくっ付く、伸びるなど、改善すべき点が多い」というのが矢都木店主の実感だが、それでも「『どうしても武蔵のラーメンが今、食べたい』というお客さまには喜んでもらえている」。店に愛を持つ固定ファンが楽しむ、というのが、テークアウトラーメンの正しいあり方なのかもしれない。

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麺屋武蔵「味玉ら~麺」

「味玉ら~麺」 1000円(税込み)
提供方法:「麺・具」「スープ」の中皿2層式
調理:不要
持ち帰りやすさ:★★★★☆

【福しん】そのまま持ち帰るワクワク感

20年以上前からテークアウト販売を実施。テークアウトの売上げ比率は10%だったが、コロナ禍で1.5~2倍に。容器に蓋をするだけの昔ながらのテークアウト容器だが、そのまま持ち帰る点が逆にワクワク感を喚起する。ランチで購入し、オフィスで食べるお客が多いという。

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福しん「あじたまラーメン」

「あじたまラーメン」 500円(税込み)
提供方法:蓋付き容器
調理:不要
持ち帰りやすさ:★★★☆☆

【ど・みそ 八丁堀店】しっかり絡む濃いスープはテークアウト向き

蓋付き容器で、そのままテークアウトするスタイル。セパレート容器よりもシンプルなこのタイプの方が、蓋を開けたときに気分がアガる。同店のような濃い味噌ラーメンは、持ち帰りで麺が多少伸びても、スープが絡んでおいしく食べられ、テークアウト向きといえそうだ。

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ど・みそ 八丁堀店「特製みそこってりらーめん」

「特製みそこってりらーめん」 930円(税込み)
所在地=東京都中央区八丁堀3-9-6
提供方法:蓋付き容器
調理:不要
持ち帰りやすさ:★★☆☆☆

【東京豚骨拉麺ばんから】そのまま瞬間凍結!?これぞ未来型ラーメン

京豚骨拉麺ばんから「お店のまんま角煮ばんから 2食入り」“お店のまんま”状態の冷凍ラーメンが真空パック入りで届く。丼に入れ、レンジでチンすると、店で提供されるのとまったく同じ状態に出来上がる

盛り付けられた状態で真空パックに入った冷凍ラーメン。丼にコロンと入れてレンジ調理すると、店で提供されるのと寸分違わない見ためで出来上がるのが面白い。味のレベルも高いが、「出来上がりが見たい」と興味をそそらせる点も秀逸だ。

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東京豚骨拉麺ばんから「お店のまんま角煮ばんから」

「お店のまんま角煮ばんから 2食入り」2000円(税込み、送料別)
提供方法:具、麺、スープが盛り付けされた状態で冷凍
調理:電子レンジ(500w)で14分
「ハナケン オンラインショップ」で販売

【ラーメン二郎 環七一之江店】「このまま持って帰れ」の”漢”っぷりが際立つ

熱烈な信者を有する「ラーメン二郎」でも、テークアウト販売を展開。店によっては以前から、持参した鍋にスープを入れてもらい、袋入り麺とともに持ち帰る、通称「鍋二郎」のテークアウト販売も行っている。密閉容器や、麺とスープをセパレートする工夫などすべてスルーし、「うまいから持って帰れや」といった風情のこの潔いスタイルは、あっぱれだ。

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ラーメン二郎 環七一之江店「お持ち帰りラーメン(小)」スープの中には大きなチャーシューが!

「お持ち帰りラーメン(小)」 700円(税込み)
所在地=東京都江戸川区一之江8-3-4
提供方法:「茹でた麺」「スープ」「モヤシ」各袋入り
調理:必要
持ち帰りやすさ:★★★★★

【麺屋Hulu-lu】ライトに楽しめる手づかみラーメン

「スープが冷める」「麺が伸びる」といったテークアウトラーメンの難点もバーガーならすべて解決。豚骨の味が染みた焼きラーメンでチャーシューを挟み、ラーメンの味わいを再現した。ライトに楽しめる点はラーメンを超える魅力。

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麺屋Hulu-lu「ラーメンバーガー(スープ付き)」

「ラーメンバーガー(スープ付き)」 1250円(税込み)
所在地=東京都豊島区池袋2-60-7
提供方法:そのまま
調理:不要
持ち帰りやすさ:★★★★★

【蒙古タンメン中本】実力あるスープがテークアウト麺の難点を補う

「スープ、具」と「麺」のセパレートタイプは少し珍しい。具材がスープと一体化し、麺を入れて食べると味わい深い。同店ならではのインパクトある激辛スープの実力で、経時変化もあまり気にならず、その魅力を十分堪能できる。

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蒙古タンメン中本「蒙古タンメン」

「蒙古タンメン」 820円(税込み)
提供方法:「スープ・具」「麺」の中皿2層式
調理:不要
持ち帰りやすさ:★★★★☆

※本記事に記載されている商品は、取材購入時の情報です。現在の販売状況は定かではありません。

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