地球最古の水は20億年前のもの。カナダの地下深くで発見される

地球最古の水は20億年前のもの。カナダの地下深くで発見される

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  • 更新日:2021/06/12
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カナダのとある鉱山の地下には、20億年以上前の地球最古の水が存在するという。この太古の水は、ただ古いだけでなく、地球や火星などで生命が生存できる範囲が想像以上に広く深い可能性を示唆しているそうだ。

地下約3キロメートルで発見されたその水は大量にあり、泡立つほどに勢いよく流れ出してきたという。

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世界最深の鉱山で最古の水を発見

その水が発見されたのは2016年のこと。発見現場であるカナダ、オンタリオ州の「キッド鉱山」は、2013年にも2.4キロの地下で15億年前の太古の水が見つかった場所である。

トロント大学をはじめとする研究グループにとって幸いだったのは、キッド鉱山が世界で最も深い金属鉱山だったことだ。その深さは3.1キロにも達する。そのおかげでさらに深い場所にある水を調査することができた。

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キッド鉱山 credit:public domain/wikimedia

20億年前の水が大量に流れ出ていた

地下に20億年も存在していた太古の水だ。岩に閉じ込められた少量の水分を想像するかもしれない。だが、意外にもその水は大量にあり、泡立つほどに勢いよく流れ出してきたという。

地表を流れる水と違い、地下水の流れはとてもゆっくりとしている。普通ならせいぜい1年に1メートルを流れる程度だ。しかしドリルで掘削された穴からは、1分で2リットルも流れてきたのだ。

その地下水に溶けていた気体(ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノンなど)の分析から、それが20億年前の、既知のものとしては地球最古の水であることが明らかになり、アメリカ地球物理学連合で発表された。

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photo by Pixabay

地下に独立した生態系が存在する可能性も

この研究グループは、地下2.4キロの水に含まれていた硫酸塩を分析し、面白い発見をしている。それは、硫酸塩が地表の水によって地下に流されてきたわけではなく、水と岩石との化学反応によって発生したものだったということだ。

つまりその古い貯水槽は、地表とは切り離されているのに、微生物が生きていけるだけの地球科学的条件が整っているかもしれないということだ。可能性としては、独立した地下生態系が数十億年維持されているとしてもおかしくはない。

研究者によれば、もしも地質学的プロセスによって、こうした岩石に安定したエネルギー源が供給されることがあるのだとすれば、地球の地下生物圏はさらに広く、かつ深いものである可能性があるという。

地球以外の惑星も例外ではない

そしてそれは地球だけの話ではない。同じことがほかの惑星にも当てはまる。宇宙において生命が生存可能な範囲はこれまで考えられてきた以上に広いということだってあり得る。

地球の古い岩石で起きていることならば、たとえば火星の地下でも同じようなことが起きており、生命が生存できる環境を維持している可能性だってある。

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photo by iStock

一説によると、地球の生命の起源は火星にあるという説もある。これがもし本当ならば、私たちの遠い祖先は、まだあの赤い惑星にいるのかもしれない

References:The World's Oldest Water Lies Deep Below Canada And Is 2 Billion Years Old/ written by hiroching / edited by parumo

・あわせて読みたい→地球の地下世界には特殊な環境に生きる生物たちが独自の生態系を作り上げていた。

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