「請願・陳情」と市民参加:調査にご協力下さい

「請願・陳情」と市民参加:調査にご協力下さい

  • アゴラ
  • 更新日:2021/04/08

前の記事のとおり、佐倉市議会では、陳情や請願を議会に提出した市民に、その趣旨を説明する場を提供していません。

No image

RomoloTavani/iStock

この運営は、心情的な話を超えて、佐倉市議会においては条例違反の可能性すらあると考えます。

請願・陳情提出者の意見を聞かない佐倉市議会佐倉市議会では、議会の最高規範として、全28条からなる佐倉市議会基本条例が制定されています。

本条例のうち、議会の活動原則を定めた3条の(3)には以下のような規定があります。

第3条 議会は、次に掲げる原則に基づき、活動を行わなければならない。(中略)(3)市民が参画しやすい議会運営に努め、市民の多様な意見を把握した上で政策立案、政策提言等に取り組むこと。

にもかかわらず、請願提出者が「説明させてください」とその請願を審議している委員会の委員長(委員長や委員はすべて議員)にお願いしても、「請願は紹介議員に説明してもらうので、あなたの説明は不要」とお断りしているのです。では、陳情ならば市議会議員の紹介者はいないから説明ができるのか、といえばそうではなくて、やはり陳情提案者は蚊帳の外におかれたまま委員会の中では発言できません。

しかし、陳情についてのみ、委員が「これはどうしても陳情者(市民)に意見を聞きたい」となった場合は、意見を聞きたい委員が挙手をして、「●●の点について、陳情者に意見を聞きたいです」と発言し、委員会全員で決をとります。結果「意見を聞くべき」とする側の議員が多数になってはじめて、市民から意見を聞くことができます。しかしその場合でも、当該委員会を休憩させ、休憩期間中に市民とやりとりするという「念を入れた密室性の保持」をしています。これのどこが問題かというと、市民の意見は議事録に残らないこと。つまり、市民が何を話したのかを事後確認する術がないのです。またこの方式が続く限り、仮に動画中継が行われるようになったとしても、委員が市民の意見を聴いている時間は「休憩」扱いのため、放映はされないはずです。

このような「意見を聞かない議会」という現状の話を議会報告会等ですると、「陳情や請願の提出者って、なんか危ない人だからなんじゃない?」という反応もあり(一部議員がそういう説明をしているという話すら聞いています)、そこが本当に残念です。断言しますが、そういう国民の偏見が、日本の地方議会の勘違いや密室性を野放しにする最大原因です。

私はこれまで「子育て環境を考えるお母さんたちの会」や「子どもの貧困問題」を考える方々、横断歩道における「停まらない車の問題」の改善を求める皆さまなど多くの市民の方から、様々な意見や要望を聞いてきました。その方たちは皆、思想の偏りなどなかったですし、とても理性的に問題に取り組んでおられていました。そういった方々のご意見を、市政に反映させる重要な手法のひとつが「陳情・請願」です。仮に彼らが議会でその取り組みや思いについて説明したとしたら、その内容は市民の代表たる議員にとって、多くの知見を与えてくれるはずです。

もちろん、陳情や請願の中には、「さすがにこれはどうなの?」というものもあります。しかし、もしそうであるなら、「なぜこの陳情や請願は受け入れられないか」を説明することが必要で、単に採決で「否決」としてしまっては提出者としては意味がわかりません。そのような議会の態度は、条例にある「市民が参画しやすい議会運営に努め」ている姿といえるでしょうか?

「お上の言うことには黙ってついていけばいい」という心象や、基本的には無関心という振る舞いは、行政や議員を容易に腐らせるという意味において、民主主義政体には不向きな態度です。先にお伝えした「請願提出者って、なんか危ない人なんじゃ?」という斜め目線も、その延長線上にあると考えます。

市町村における「陳情・請願」の調査

そんなわけで、市町村議会単位で、「陳情・請願」の提出者の方々がどのような扱いを受けているか、この場を借りて調査をしたいと思います。

アンケート:市区町村議会における「陳情・請願」提出者の扱いについて

調査内容は以下8項目です。

下段でご回答いただく対象となる市区町村名を教えてください。陳情は、所管委員会で検討・採決されますか?陳情を提出した市民は、所管委員会で説明はできますか?また、議員からの質疑を受けられますか?陳情は、本会議で採決されますか?請願は、所管委員会で検討されますか?請願を提出した市民は、所管委員会で説明はできますか?また、議員からの質疑を受けられますか?請願は、所管委員会・本会議で採決されますか?陳情・請願に関するご意見、補足説明などあれば、何でもお書込みください(任意回答)。

後追い調査目的で氏名とメールアドレスといった個人情報の任意取得も考えましたが、そうすると個人情報保護法の要件上相当ハードルが上がるためやめました。

なお、アンケートの収集主体は私個人、調査プラットフォームはGoogleフォーム、調査期間は2021年5月15日までとします。いたいだいた情報は、すべて公開を前提にしています。

結果は、1741市区町村中、5サンプル以上集まったら、私の論考つきで6月中にアゴラにて報告させていただきます。

回答いただけるなら、回答者はどんな属性の方でもOKです。

皆さまのご協力、お待ちしております!

高橋 富人

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加