はじめて3000m峰へ登るなら「乗鞍岳」を初級者におすすめする理由は”シャトルバス”

はじめて3000m峰へ登るなら「乗鞍岳」を初級者におすすめする理由は”シャトルバス”

  • BRAVO MOUNTAIN
  • 更新日:2022/08/06
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乗鞍岳登山のベースとなる乗鞍畳

日本アルプスの北部に位置する飛騨山脈は標高3,000m級の日本を代表する山々が連なる。一般的には「北アルプス」という呼び名で親しまれ、世の登山者憧れの山脈だ。ここには日本の標高第三位の奥穂高岳(標高3,190m)や槍のように尖ったピークが象徴的な槍ヶ岳(標高3,180m)をはじめとした、日本屈指の高山が多い。それぞれのピーク同士は繋がっていて、どこまでも続く荒涼とした稜線はハイカーの心くすぐる光景だ。

関連:【画像】権現池を臨む山頂の大パノラマと白濁した乗鞍高原温泉

主だった山の頂上は森林限界を超えているので山上からは大パノラマが望め、これぞトレッキングという眺望。景色だけでなく、色とりどりの高山植物が咲き誇るお花畑や夏でも溶けない雪渓など北アルプス特有の山歩きも出来る。そんな魅力溢れるエリアにおいて、今こそ登りたい! と熱く推薦する山を編集部が厳選して6座をピックアップ。1座ずつ全6回の連載としてお届けする。最終回となる第6回目は3,000m峰の「乗鞍岳」。山頂部までバスで行けるため子どもでも登れる山だ。自分のレベルに合わせてこの夏、チャレンジしてほしい。

■[長野県]乗鞍岳(のりくらだけ) 標高:3,026m  行程:日帰り

歩行時間:2時間45分
技術レベル:★☆☆☆☆
体力レベル:★☆☆☆☆
【オススメポイント】
1.最も気軽に行ける3,000m峰
2.山頂からは日本アルプスを一望
3.シャトルバスからの景色も楽しめる

●初心者に優しい高山

北アルプスの中で、初級者でも登りやすい山の一番手に挙がるのが乗鞍岳だ。日本の3,000m峰は21座あるが、乗鞍岳は19番目の高山。北アルプス最南端に位置する独立山塊で、標高は3,026mという堂々たる山容。

ここが、気軽に登れる3,000m峰といわれるのは、山頂部の畳平(2,700m)まで大型バスが通り、実際の登高標高差は300m余りしかないというのが理由だ。

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登山口はすでに森林限界でルートも明瞭

また、畳平から山頂までは、整備された道が続き、天候さえ問題無ければ体力の無い子どもでも1時間半ほどで登れる環境が備わっていることも「気軽」と言われる所以。

●シャトルバスで山頂まで

畳平までは岐阜県側の平湯温泉か、長野県側の乗鞍高原からシャトルバスを利用。乗車時間は1時間余りだ。

バス終点の畳平周辺には魔王岳(2,763m)、大黒岳(2,772m)、富士見岳(2,817m)とそれぞれ10分ほどで登れる山のピークがあり、こちらもオススメ。

乗鞍岳は畳平から往復で3時間余りのコース。ただしザレ場もあるので、通常の登山装備は必須だ。

●ルートガイド

乗鞍岳山頂へは、畳平から肩の小屋経由で約90分。不消ヶ池(きえずがいけ)を右手に見ながら整備された道を登っていく。肩の小屋を過ぎると斜度はきつくなり岩礫状の道となる。登り切ると祠がある剣ヶ峰(3,026m)に到着。頂上には飲み物等の販売を行う小屋がある。

晴れた日は目の前に御嶽山、そして槍ヶ岳、穂高連峰、中央アルプスが近くに迫り、遠くに南アルプスや八ヶ岳の峰々までも一望。圧倒的な景観を堪能できる。頂上部は狭く、多くの登山者の写真撮影で列ができることも。

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岩を突き上げてできた山頂には神社があり、荘厳な雰囲気を醸し出す

下りは登ってきた道をそのまま戻る。肩の小屋では食事や休憩が可能だ。なお、強い日差しや、ガスの発生、雨風などの悪天時は想像を超える厳しい登山となる。高所登山であることを十分注意して臨みたい。

春から夏にかけての乗鞍はサマースキーのメッカでもある。肩の小屋下の大雪渓やさらに下方の位ヶ原山荘付近は5月から7月にかけてスキー、スノーボーダーで賑わいを見せる。秋の紅葉時期も乗鞍スカイラインが素晴らしい紅葉スポットとなる。

●絶景ポイント:山頂から日本アルプスを一望

乗鞍岳の山頂となる剣ヶ峰からは、穂高連峰をはじめとした北アルプス、八ヶ岳、南アルプス、中央アルプスの眺めが良い。西には御嶽山、東には浅間山までが見通せる大パノラマが広がっている。登ってきた道を振り返ると、高山ならではの荒涼とした岩場の稜線が延びている。山頂直下には日本で二番目に高い場所にある権現池が広がり、深碧に光る湖面と周りの景色とのコントラストが美しい。

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稜線上や山頂には大きな岩がゴロゴロと転がる

●【CHECK!】湯量豊富な温泉が目白押し

乗鞍登山のバス起点となる、乗鞍高原、平湯はともに温泉のメッカだ。乗鞍高原側は、白濁したお湯が有名な白骨温泉、乗鞍高原温泉のほか、沢渡温泉が利用しやすい。平湯側は平湯温泉、新平湯温泉、福地温泉、栃尾温泉などに日帰り温泉施設が揃う。中でも、平湯の立ち寄りスポットでもある平湯民俗館は、40年以上も前に富山県利賀村から移築した合掌造りの家が無料で見学できるほか、寸志(300円程度)で入れる「平湯の湯」がある。

●おすすめ山行プラン

バスの起点は平湯温泉、乗鞍高原、いずれも都合のいい方を選ぶとよい。乗鞍エコーラインを走るシャトルバスは富士山の五合目や立山を抑え、日本で一番高所を走るバスで、景観も素晴らしい。車窓の景色も楽しめるとあり、一度で二度おいしい山旅といえる。畳平からは、往路が約90分、復路が約80分。畳平バス停から肩の小屋までは緩やかな傾斜で、話しながら歩けるほど。肩の小屋と山頂往復はガレ場が続くので、登山装備で臨もう。

夏山シーズンの畳平は、お花畑を囲むように敷かれた木道歩きが楽しい。コバケイソウ、ヨツバシオガマ、ミヤマゼンゴなど多様な植生が見られる。登山の行き帰りにぜひ加えたい。

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●MAP

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●山行ナビ

登山口:畳平
歩行時間:2時間45分
高低差:410m
標準日程:日帰り
距離:5km

●アクセス

乗鞍畳平へアクセスするバスは長野からは乗鞍観光センターで乗車。岐阜方面からは平湯バスターミナルで乗車。

【soto 夏山 2021 より再編集】

※新型コロナウイルス感染症などによる各施設の営業および登山ルートの状況は、最新のものを確認してください。

【画像】権現池を臨む山頂の大パノラマと白濁した乗鞍高原温泉

BRAVO MOUNTAIN編集部

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