いよいよ「50歳」が老後を左右する「運命の分かれ目」になったワケ

いよいよ「50歳」が老後を左右する「運命の分かれ目」になったワケ

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2019/12/03
No image

ビンボー老後を回避する「6つのルール」

30年前には3000人以下だった100歳以上の人が、いまや7万人を超え、倍速で増えています。いま50歳の人は、長い人生のやっと後半に差し掛かったということになります。

この人生の折り返し地点で、残りの50年の生き方が惨めなものにならないように、もう一度、家計の収支を見直してみることが必要でしょう。

50歳の時点で自分がどうあるべきかを、お金の面で考えてみると、次の「6つのルール」がこれからますます重要になってきます。なぜなら、長生きできるのは嬉しいけれど、お金が足りなくなってしまうと大変だからです。

ルール①50歳で資産がプラスマイナスゼロ

「老後に備えて」といいますが、「まだまだ先」と思っている方も多いのではないでしょうか。しかし、油断していると意外と早くやってくる。それが老後です。

結論からいえば、私は、50歳の時点で負債と資産がプラスマイナスゼロになっていれば、老後はまず心配ないと思います。

No image

photo by iStock

50歳といえば、子供がようやく社会人になる、というご家庭が増えてくるでしょう。このタイミングまでに、住宅ローンが繰り上げ返済でなくなっていれば、いままで住宅ローンに支払っていたお金を貯蓄に回すことができます。

子供が社会人になって養育費や教育費がかからなくなっていたら、養育費や教育費にかかっていたお金を貯蓄に回すことができます。

50歳で、妻も子育てから解放されていれば、パートに出て稼げます。

つまり、50歳時点で、人生前半の高いハードル(住宅ローン、子育てなど)がなくなっていれば、60歳までのあいだに月10万~20万円くらいは貯金できる。結果、1200万~2400万円の老後資金ができるのです。

すでに50歳を過ぎた人でも、急いでプラスマイナスゼロにするための対策を立てましょう。そのためには、「資産の棚卸し」が有効です。

「資産の棚卸し」で状況チェックを

商売をしている方は、定期的に、どれだけの在庫商品があって、品質はどうかなどを調べる「棚卸し」をしています。そうすれば、どの商品を早く売ってしまったほうがいいかとか、いくら仕入れればいいかなど、後々の計画が立てやすいからです。

No image

photo by iStock

実は、商売だけでなく家計でも、自分が持っている資産を書き出して、「資産の棚卸し」をしてみることがとても有効。

方法は簡単です。まず、表のように、項目ごとに、自分が持っているプラスとマイナスの資産を書き出してみます。住宅ローンや車のローン、カードローンなどのマイナスの資産は、赤ペンなどで書いておくと、わかりやすいと思います。

No image

資産の棚卸しをしてみよう!

拡大画像表示

この一覧表は、必ず見開きで書くことが大切です。なぜなら、見開きで書いておけば、プラスの資産とマイナスの資産が一目瞭然になるからです。

「まだ住宅ローンがかなり残っているから、これを減らすのに、こちらの低金利の預金を取り崩して繰り上げ返済しよう」「保険が多すぎて、貯金ができていない」「投資商品は多いのに、現金が少なすぎるので現金を増やそう」などと、様々な検討がしやすくなるはずです。

この「財産の棚卸し」は、必ず夫婦で行いましょう。夫婦で行うメリットは、それぞれの家計に対する考え方がわかり、家計についての話し合いの土壌が築ける点です。そして、ここで共通認識ができれば、今後どういう方向で努力していけばいいのか、お互いにはっきりするでしょう。

ルール②投資より繰り上げ返済で住宅ローンをなくす

ローン、キャッシング、クレジット……。お金を簡単に借りられそうな言葉がたくさん出てきています。ただ、どれも借りたお金を後から返さなくてはならない「借金」であることに変わりありません。

いまは、デフレという状況。しかも、超低金利で、普通預金では0.001%しか金利がつかない。一方、キャッシングをしたら、15%近い高額な金利を払わなくてはなりません。自動車ローンでも、3~6%はしますから、できれば自動車くらいまでは、貯金を下ろして現金で買うようにしましょう。

住宅ローンは、35年固定で1%から2%程度と、金利はかなり低くなっています。だからといって35歳で35年ローンを組むと、70歳まで年金生活の中でローンを返し続けなくてはならなくなるかもしれません。

住宅ローンを借りたら、とにかく早めに繰り上げ返済をすることが大切。たとえば、3000万円を35年、ローン金利1.5%で借りると、たかだか1.5%の金利と思っても、返す利息は35年間で858万円にもなります。

このローンを、借りてから3年経ったところで、100万円繰り上げ返済したとしましょう。そうすると、約60万円の利息が減少します。投資にたとえれば、100万円投資して、確実に160万円になるようなもの。つまり投資するより、繰り上げ返済したほうがずっと魅力的ということ。

この方法だと、返済期間が1年5ヵ月短縮され、70歳ではなく、68歳7ヵ月で住宅ローンは終了します。

ルール③子供を自立させる

年金生活で、負担の大きい住宅ローンが残っているのは怖いですが、それよりももっと怖いことがあります。それは、いつまでも自立できない子供が親元にいること。いま、社会に出られない「引きこもり」といわれる人が、40歳未満で推計約54万人。40~64歳で約61万人いるとされています。

No image

photo by iStock

特に、引きこもりの中でも多いといわれる就職氷河期世代の40代が、あと10年もしないうちに50代になり、80代の親が50代の子供の面倒をみる「8050問題」がクローズアップされてくることが予想されます。

ただ、いまはインターネット社会になっていて、人と接して嫌な思いをしなくても、「クラウドソーシング」のように、ネットの中で仕事を見つけられる仕組みができています。こうしたものなら、人と会話をしなくても、技術を身につけておけば生活費を稼ぐことができるかもしれません。

子供がまだ小さいなら、子供の自主性を育ててあげましょう。「あれをしてはダメ、これをしてはダメ」と、親の価値観を子供に押しつけて育てると、ひ弱で大人の顔色をうかがうような子供に育ちやすく、そのひ弱さが仇となって社会に溶け込めなくなる可能性があります。危ないことは避けなくてはいけませんが、自分で考えて自分で行動できる子供に育ててあげましょう。

親が考える以上に、社会は過酷な状況で、もはや、学歴も関係なくなっています。いかにタフに世の中を生き抜いていける子供に育てられるかで、親の老後の幸不幸も決まってきます。そのような意味で、親子が共倒れしないためには、学歴よりも子供の「人間力」なり「生きる力」を上げることが大切です。

ルール④妻も働く

夫の給料が伸び悩む中、妻がパートで働くという家庭が増えています。

いまから40年前には、専業主婦家庭1100万世帯に対し、共働き家庭は600万世帯ほどでした。ところが、2000年前後には同数になり、現在は共働き家庭1200万世帯に対して専業主婦家庭600万世帯と、完全に逆転しています。

以前は、妻が働くときには、これ以上稼がなくてもいいという「103万円の壁」がありました。サラリーマンの妻の収入が103万円を超えると、妻が自分で所得税を納めなくてはならないだけでなく、夫の配偶者控除が受けられなくなるため、その範囲内に収まるように働くという壁でした。

けれど、配偶者控除(配偶者特別控除)が150万円まで拡大されたことで、この「103万円の壁」はなくなっています。

いまある壁は、「106万円の壁」と「130万円の壁」です。

「106万円の壁」は、一定条件(従業員数501人以上など)をクリアして年収106万円を超えると、会社の厚生年金、健康保険に加入しなくてはならないという壁。保障は手厚くなりますが、一方で手取りが減ります。

「130万円の壁」は、「106万円の壁」とは無縁だったサラリーマンの妻の壁。

サラリーマンの妻は、パート収入が129万9999円までなら夫の扶養に入っているので、自分では1円も保険料を納めなくても国民年金、健康保険(介護保険)に加入しています。けれど、130万円を超えた途端に、それまで支払わなくてよかった年間30万円弱の各種保険料を支払わなくてはならなくなるので要注意!

No image

photo by iStock

ルール⑤無理して投資をしない

「老後が不安なので、投資をしないといけない」。最近は、国や金融機関に、そんなふうに思い込まされている人が増えています。

けれど、いままで投資などしたことがない人は、無理に投資などしなくてもいいのです。なぜなら、投資には「リスク」があるからです。

いまの60歳以上の人は、ほとんど投資教育など受けていません。そういう人が投資をするとなると、自分ではよくわからないので、銀行の窓口に行って「どうすればいいでしょう」と聞くことになります。そうすると、「待ってました」とばかりに、銀行のオススメ商品を買わされる。

2018年3月に金融庁が「銀行の窓口で投資信託を買った人の46%が損をしている」というデータを発表し、衝撃が走りました。

たしかに若い人なら、投資で失敗しても勉強代と割り切ってそのぶんを「稼ぐ」時間があるでしょう。でも、年齢が上がれば上がるほど、失敗したぶんを「稼ぐ」というのはなかなか大変。

もちろん、投資に長けた人なら何をしても構いませんが、そうでなければ、わざわざリスクを背負い込むことはありません。しかも、いまは世界経済全体が不安定になっていて、素人が投資をして儲かるような環境にはありません。

国や金融機関が絶対に教えてくれない財産の守り方の1つに「投資はしない」があることをお忘れなく!

ルール⑥借金を減らして、現金を増やす

現在は国を挙げて「投資をしなくては、将来が不安」という風潮になっていますが、私は「ちょっと待った!」と言いたいです。投資をする前に、しっかりやっておかなくてはいけないことが抜け落ちていませんか。それは、「借金を減らして、現金を増やす」ということ。

いまは、デフレという状況です。今後はインフレになる、現金(キャッシュ)はインフレに弱い、だから投資をしなければ──と言われ続けてきました。でも、振り返ってみれば、この間の日本はずーっとデフレのままだったのです。

デフレとは、モノやサービスの価格が下がり、相対的に貨幣の価値が上がる状況。銀行にお金を預けてもほとんど利息はつきませんが、実は、現金の価値は前の年よりも上がっているというのがデフレです。

借金についてはどうでしょうか。デフレの中の借金は、相対的に増えます。昨年1万円の借金をして買った同じデジカメが、今年は9500円の借金で買えます。つまり、前年に借金をした人は、今年借金をした人よりも借金が500円増えているということ。

ですから、デフレの中での鉄則は「借金減らして、現金増やせ」!

No image

photo by iStock

私は、バブル崩壊以降、「借金減らして、現金増やせ」と言い続けてきました。投資を勧めるような人たちからは批判もされたのですが、実は、これをしっかりやってきたところがあります。それは、日本の企業。

バブル崩壊以降、借金である不良債権を処理し、現金である内部留保(利益剰余金)を貯め続けて、500兆円近くになり、いまや日本の企業の財務内容はピッカピカ。でも、その一方で働く人に回るお金は絞られ、家計は窮するようになりました。

ならば家庭も、見習うべし!

No image

最新刊『やっぱり借金減らして現金増やせ!』絶賛発売中

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

コラム総合カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
テレビで話題!運動嫌いにやさしい家トレを厳選した『はじめてのやせ筋トレ』
「もし自分が作ったルールを1つだけ全員に守らせることができたら...どんなルールにしますか?」回答いろいろ
韓国が有機給食を無償化する今、給食費600円値上げに揺れる日本
性生活は大事。シングルマザーの彼女が愛に目覚めたきっかけは?
「膝の痛みは筋力をつけて治しなさい」は大ウソ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加