【漢字トリビア】「案」の成り立ち物語

【漢字トリビア】「案」の成り立ち物語

  • TOKYO FM
  • 更新日:2018/01/20
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「漢字」、一文字一文字には、先人たちのどんな想いが込められているのか。時空を超えて、その成り立ちを探るTOKYO FMの「感じて、漢字の世界」。今回の漢字は「案ずる」の「案」、「提案」「案内」の「案」です。センター試験も始まって、本格的な受験シーズンの到来。努力の成果を「答案」にして、夢が叶う日はもうすぐ、そこまできています。

「案」という字は「安心」の「安(アン)」、「安らか」という字の下に「木」と書きます。

この漢字の部首は「うかんむり」ではなく「木へん」。

実は主役は木のほうで、ここではものを置く木製の「机」を表しています。

「安心」の「安」は祖先の霊をまつる霊廟で女性が祈りを捧げる様子を表し、「心やすらかにする」という意味をもつ漢字。

つまり「案ずる」という字は「心を落ち着かせる机」のことを表し、そこから「考える」「思いをめぐらせる」という意味をもつようになったのです。

自分の将来をあれこれと思案して進むべき道を決め、今日まで勉強に励んできた受験生。

参考書やノートを広げた小さな机が世界のすべてとなり、そこを舞台に、彼らはひたすら、自分自身と闘ってきました。

声に出して読み、手を使って書き、何度も見て覚える。

地道な体験の積み重ねは、試験会場ではもちろん、これからのあなたを、きっと支えてくれるはず。

だから試験の当日は、案ずるより産むが易し。

慣れ親しんできた机に座っているような気持ちで、落ち着いて答案用紙に向き合ってくださいね。

ではここで、もう一度「案」という字を感じてみてください。

小説家で詩人の室生犀星は、「坐業執筆でその日を暮らす」自分にとって、「机は一番に親しく毎日身をもたせるものである」として、さらにこう続けています。

「狭いけれど天地の間に手頼る(たよる)ものは机より外にはなく、また悠乎(ゆっくり)と心と身とを構えるのも皆この机のほとりである。」

たまには私たちも「案」という字のなりたちを思い出し、机の前で心を落ち着かせ、書物などゆっくりとひらく時間を過ごしてみたいもの。

気がかりだった案件の解決策をひらめいたり、ふと思いついた妙案にときめいたり……。

思いもよらない新たな世界が、ひらけてゆくかもしれません。

漢字は、三千年以上前の人々からのメッセージ。

その想いを受けとって、感じてみたら……、

ほら、今日一日が違って見えるはず。

*参考文献

『常用字解 第二版』(白川静/著 平凡社)

『書斎の宇宙 ─文学者の愛した机と文具たち』(高橋輝次/編 ちくま文庫)

1月20日(土)の放送では「燃」に込められた物語を紹介します。お楽しみに。

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<番組概要>
番組名:感じて、漢字の世界
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国38局ネット
放送日時 :TOKYO FMは毎週土曜7:20~7:30(JFN各局の放送時間は番組Webサイトでご確認ください)
パーソナリティ:山根基世
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/kanji/

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