紀元前1100年頃に消滅した都市「デイル・アラ」で使用されていた古代文字とは?

紀元前1100年頃に消滅した都市「デイル・アラ」で使用されていた古代文字とは?

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  • 更新日:2021/05/03
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1964年、ヨルダン渓谷青銅器時代の寺院を調査していたライデン大学の考古学者・ヘンク・フランケン氏らのチームによって、古代文字が書かれた粘土板が発見されました。

ANE TODAY - 202101 - The Enigmatic Tablets from Late Bronze Age Deir ‘Alla - American Society of Overseas Research (ASOR)

https://www.asor.org/anetoday/2021/01/enigmatic-tablets

フランケン氏らはヨルダン渓谷の中心、デイル・アラと呼ばれる地域で発掘調査を行っていました。デイル・アラには紀元前1200年頃の住居や寺院などが残されており、フランケン氏らはそこで儀式用の器やうろこ状のよろい、エジプト第19王朝の女王からの贈り物など、さまざまな遺物を発見しました。

その中でも重要な発見が、紀元前に使用されていたと思われる「文字が彫られた粘土板」です。粘土板には点と線の組み合わせで描かれた記号を使った、一貫した文法的特徴を示すいくつかの単語が記されており、フランケン氏らはその意味を理解するべく解読を進めていきました。

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研究チームによって解読された文字はいくつかあります。例えば、点が母音の「i」、縦線が母音の「u」を表すので、目の形に似た記号は「ʿayin」という読みになり、これが「目」を表すということ。これらの解読が正しければ、以下の粘土板は、廃虚の町を忘れることを要求し、食べ物の提供について語っているとのこと。

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今日までに合計15枚発見されている粘土板からは約29種の記号が見つかっているほか、左から右に書いていたということ、中東付近で使われていたセム語、あるいはカナン諸語と分類できるであろうことも判明しています。また、同時期に別の地域で使用されていた「ウガリット文字」とも類似点が確認できるとのこと。

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デイル・アラの文字とウガリット文字はほぼ同時期に姿を消してしまったとのことです。フランケン氏らはこれらの文字が誰に、どのように使われていたのかなどの調査を続けています。

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