オタフクソース提供の番組「お好み焼のある風景」の10年

オタフクソース提供の番組「お好み焼のある風景」の10年

  • 産経ニュース
  • 更新日:2020/11/21

お好み焼きのソースなどで知られる調味料製造・販売会社「オタフクソース」(広島市西区)が地元・広島の中国放送(RCC)で提供している5分間のミニ番組「お好み焼のある風景」が放送10周年を迎えた。「お好み焼きを囲んだ、あの日のこと。お好み焼きの思い出をエッセーでつづりませんか」という触れ込みで、これまで寄せられたエッセーは千作品超。オタフクソースの担当者は「お好み焼きが暮らしの中に深く根付いていることを実感しています」と話す。

エッセー千作品超

番組は、もともと同社が平成10年、「お好み焼と私」をテーマに700字程度のエッセーを募集したのがきっかけ。北海道から沖縄まで千通以上が集まり、その中から選定して「日本全国・お好み焼50枚の顔いろいろ。」などエッセー本3冊を出版した。だが、その後も応募が続いたため、新たに紹介する場を設けようと21年7月、番組がスタートした。

エッセーは、番組中でアナウンサーの柏村武昭さん(76)が紹介。全国から年間60~80作品が届くといい、3カ月ごとに優秀作品を番組ホームページで、アニメーション動画として紹介している。

放送開始から10周年を迎える中、寄せられたエッセーは千作品を突破した。これを記念し、今年5~7月に昭和30年代のお好み焼きにまつわる思い出エッセーを募集したところ、81作品が集まり、選考会を経て優秀作品2本を選んでラジオドラマに仕立てた。

「番組も10周年を迎えて、紹介したエッセーも千作を超えました。今年は被爆75年の節目を迎えたこともあり、当時の記憶を持つ人が少なくなっていることから、お好み焼きにまつわる貴重な記憶を後世につなげたいとの思いから企画しました」(同社広報部)。

それぞれのお好み焼き

<昭和30年代半ば、私が小学2、3年生頃の話である。風呂屋のそばにお好み焼き屋があった。真ん中から半分に折り、半月状に。またソースをつけ、うす板にのせて新聞紙に包むのが、あの頃のやり方だった>

「お好み焼の日」でもある10月10日に放送された優秀作品の概要だ。30年代の広島は、市街地を中心にお好み焼きの屋台が次々に登場した。作品からはそうした街角の風景が目に浮かぶ。ラジオドラマは、エッセーをもとに放送作家がシナリオを制作し、広島市立沼田高校の生徒や俳優らが演じた。ナレーションは柏村さんが務める。

もう一本も、ソースの香りが漂ってきそうな作品だ。

<私が初めてお好み焼きを食べたのは、小学校4、5年生の頃である。小遣い10円の時代にお金をためて、親に内緒で4~5人で食べに行った。作るのを見るだけで楽しかった。ヘラという箸(はし)以外のもので食べることもうれしかったし、貴重なので何度も何度もソースを塗ってノリをかけてチビリチビリと食べた>

「友情や親子関係など、お好み焼きのある風景は、人の数だけストーリーがある」と同社広報部。番組ではこれからもエッセーを募集していくという。

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番組を提供しているオタフクソースの看板=広島市西区

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