
西武・山川穂高
西武にとっては右手小指骨折の主将・源田壮亮内野手(30)以上に気がかりな案件かもしれない。
WBC侍ジャパンに帯同する西武の主砲・山川穂高内野手(31)が〝控え侍〟となっている。
1次ラウンド4試合と準々決勝・イタリア戦の計5試合で、山川の試合出場は「7番・一塁」でスタメン出場した11日のチェコ共和国戦、大谷の代打で出場した翌12日のオーストラリア戦の2試合。計6打席で5打数1安打、犠飛による1打点をマークしたのみだ。
ここまでの流れを見れば、準決勝・メキシコ戦(マイアミ)も一塁のスタメンは、16日の準々決勝で1号3ランを含む2安打5打点と爆発した岡本和真内野手(26=巨人)でいくのが定石。岡本によほどのことが起こらない限り、山川の代打待機は確定的だ。
もちろん今回の招集は日本が3大会ぶりの世界一を目指すWBC。メンバーは各チームの主力しかいない。
山川も「与えられたところでやります。ここはジャパンなので、ボクより数字は上の人がいっぱいいる。自分がやることは、どういう状況になっても最高のパフォーマンスができるようにベストな準備をすること」とシーズンへの影響を覚悟で、役割に徹する構えを口にしている。
一方で、所属する西武は19日のロッテ戦までオープン戦10試合を消化し、チーム防御率は12球団トップの1・65。対照的にチーム打率はワーストの2割6厘で得点も28と1試合平均はわずか2・5得点。今年も変わらぬ貧打に泣かされそうだ。
ここに、順調に試合出場のできていない主砲が戻って来ても、エンジンがかかるまでは一定の試合数と本人が納得するまで本拠地施設での打ち込みが必要になってくる。
何とか感覚を本番に間に合わせようと、20グラム軽量化したバットを昨年仕様に戻し、待望の本塁打が飛び出したのが、強化試合最終戦となった7日のオリックス戦(京セラ)。それからコンスタントな試合出場のない〝控え侍〟の一人、山川の調整はWBC後のシーズンを考えると、やはり難しいものとなりそうだ。
東スポWEB