外食産業の需要減で米の価格が下落 、苦境に立つ生産者は...【岡山・岡山市】

外食産業の需要減で米の価格が下落 、苦境に立つ生産者は...【岡山・岡山市】

  • RSK山陽放送ニュース
  • 更新日:2021/09/17

外食産業の需要減で米の価格が下落 、苦境に立つ生産者は…【岡山・岡山市】

様々な業界に新型コロナの影響が広がっていますが、日本の食卓に欠かせない食材にも暗い影を落としています。
外食産業の需要が減ったことで、米の価格が下落。
生産者が苦境に立たされています。

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外食産業の需要減で米の価格が下落 、苦境に立つ生産者は…【岡山・岡山市】

フォークリフトで運ばれるのは、今年、収穫する米を入れるための袋です。
しかし、今年は不安を抱えながら稲刈りの時期を迎えます。
新型コロナの影響で全国的に米の需要が減少。
いわば米余りの状態が続いているからです。
赤磐市の米農家・安井正さんです。
本来なら待ちに待った実りの秋ですが、今年は丹精込めて育てた新米の価格も下落しそうだと肩を落とします。
それでも在庫をこれ以上貯めるわけにもいかず、収穫した米の一部をいつもより多く家畜用のえさとして出荷しようと考えていますが…。
飼料用米となれば、価格は100分の1ほどに。
安井さんの会社でも例年より10%ほど多く飼料用米を出荷せざるを得ない状況です。
売り上げにも大きな打撃となります。
米の価格下落を抑えようとJAグループ岡山も、在庫になると予想される米の消費拡大に向け国に新たな策を求めました。
岡山県のある地域での品種ごとの価格の推移です。
生産者に対する一俵あたりの買取価格いわゆる概算金価格は、どの品種も新型コロナが拡大し始めた2020年を境に右肩下がりに。
米余りになっていることから、例年より3000円から4000円下落しています。
岡山県で最も作付けされている「あけぼの」は、2年前と比べて約40%価格が下落し、8000円台になると見込まれています。
なぜここまで値段が急落したのか、感染拡大で外食産業の需要が減少したことが大きく関わっています。
岡山県でも、繰り返し発令された緊急事態宣言による時短営業や外出自粛に伴い、客足は遠のくばかり。
飲食店の苦境は、米の消費量の減少に拍車をかけています。
同じ米でも酒造りに使われる酒米にも影響が及んでいます。
飲食業界からの酒類の需要が低迷し、この蔵元でも、酒造量は減少しています。
今年、仕入れた酒米の量も4割ほど減りました。
その一方で、酒米の生産者に対する一俵あたりの買取価格=概算金価格は、ここ数年2万円ほどで安定しています。
今年の価格にも大きな変化はないと見られています。
需要が減ったにも関わらず酒米はなぜ価格が安定しているのか。
それには減反=作付けを減らしたことが影響していて、例年より2割から3割ほど生産量がへっています。
価格を維持し農家を守るための減反ですが、長期的にみると、さらに深刻な問題が生じかねないといいます。
それぞれの状況は違えど、米作りに携わる農家の苦悩は増す一方です。
米農家の安井さんは、このまま原価を下回る状況が続けば、農家の生産意欲が薄れてしまうと危機感を感じています。
感染が収束しないかぎり、下落に歯止めがかからない米の価格です。
地域の農業とともに、日本の食文化の根幹である米の未来が揺らいでいます。

RSK山陽放送

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