
笑みを浮かべながら海岸沿いに座り、海を見つめる男。
海を見ながら知人と会話するこの男は、2022年6月、大分・別府市で男子大学生を車ではね、救助することなく現場から立ち去った、八田与一容疑者(26)。
今も逃走を続け、全国に指名手配されている。
警察は26日、事件発生から1年がたつのを前に、八田容疑者の新たな動画を公開した。
事件が起きるおよそ3時間半前、午後4時過ぎの現場近くのショッピングモールの防犯カメラ映像。
黒いTシャツに黒のハーフパンツ、スリッパ姿の八田容疑者が、コップを購入している様子がわかる。
一方、事件後に八田容疑者とみられる男が、現場付近から海の方へ小走りで向かう動画も公開された。
さらに公開されたのは、遺留品。
八田容疑者が当時着ていた黒いTシャツは、事件発生から2日後、海沿いで発見されたという。
またスリッパは、現場に脱ぎ捨てられていた。
スリッパとTシャツについて、警察は逃走の際に脱ぎ捨てたとみている。
現場から走って逃げる姿をとらえた防犯カメラには、はだしで逃げている様子が映っている。
八田容疑者の動画や遺留品が新たに公開されたことについて、遺族はコメントを発表した。
遺族のコメント「この事件の残酷さを目の当たりにし、あらためて怒りがこみ上げ、手が震えました。想像してみてください、これが自分の子どもを死なせた容疑者の姿だとしたら、皆さん普通でいられますか」
事件発生から、まもなく1年。
容疑者逮捕への有力な手がかりはない。
警察は、情報提供を呼びかけている。
テレビ大分