英国人が見たなでしこジャパン対カナダ戦。「ほぼゲームオーバーだと...」「英国人としてはPK外すのには...」【東京五輪】

英国人が見たなでしこジャパン対カナダ戦。「ほぼゲームオーバーだと...」「英国人としてはPK外すのには...」【東京五輪】

  • フットボールチャンネル
  • 更新日:2021/07/21
No image

【写真:JMPA代表撮影】

「簡単な試合にはならない」カナダとの初戦

なでしこジャパン(女子サッカー日本代表)は21日、東京五輪(東京オリンピック)グループステージでカナダ女子代表と対戦し、試合は1-1の引き分けに終わった。この試合中、日本サッカーに精通するイングランド人ライターのショーン・キャロル氏に随時話を聞いた。(語り手:ショーン・キャロル)
——————————————-

――東京五輪の女子サッカーがきょう開幕しました。なでしこジャパンにとって大事な初戦の相手はカナダ女子代表です。

「簡単な試合にはならないと思います。」

――この試合で注目している選手はいますか?

「菅澤優衣香です。チャンスは少ない中でストライカーとして決めきることは重要です。熊谷紗希は非常に頼もしいディフェンダーだから、守備はあまり心配ないですね。岩渕真奈はもちろん攻撃の起点になると思う。塩越柚歩や長谷川唯にも期待したいです」

――楽しみですね!

「今日アメリカが負けてしまったので、この大会は本当にどうなるか分からない」

――試合が始まりました。立ち上がりにいきなり岩渕が遠目からシュートを放ちました。

「良いですね。岩渕は五輪に対して本当に高いモチベーションがありそうです」

――この大会では背番号10を与えられました。

「日本のサッカーで10番は本当に重要です」

「イージーミスが多すぎる」

――5分という早い時間に先制されてしまいました。

「早いですね……。でも失点するなら立ち上がりの5分の方が残り5分よりいいです。まだまだ時間があります」

――立ち上がりのなでしこはどうでしょうか。

「攻撃は少しイマイチですね。ボールを保持することはあるけど、連係が機能していない」

――右サイドを突破した場面と、岩渕にボールが入った場面と、少しずつ攻撃の形が見えてきたように見えたのですがどうですか?

「でも、ラストサードでの精度を上げないと。今はイージーミスが多すぎる」

――カナダのレベルも高いですね。

「そうですね。2012年も16年も銅メダルを獲っているので、間違いなくいいチームです」

――なでしこは少し硬いでしょうか。

「ポゼッションを失いすぎですね。これまではカナダが少し楽をできています。日本は緊張しているのかな。全然機能していない」

――なでしこはリズムを掴めないまま前半を終えそうです。

「0-1のままハーフタイムにいければいいと思う。高倉麻子監督のハーフタイムトークが本当に重要だね」

ハーフタイムで何を変えるべき?

――ハーフタイムに何かを変える必要がありそうですね。

「遠藤純のような選手を投入した方がいいかな……。エネルギーを少し上げるために。スピードがあるし、前線から積極的にプレッシングできる」

「このまま続けば得点がどこから生まれるのか分からないという内容だった。セットプレーもなかなか取れなかった」

――遠藤だけではなく、ベンチには田中美南や杉田妃和といった選手も控えています。

「杉田も田中も才能のある選手なのでオプションとしてありますね。攻めると当然リスクがあるけど、このままだと勝ち点が取れないと思う」

――まずは1点が欲しいところで、後半開始と同時に田中が入ります。長谷川のクロスに田中が飛び込みましたが、ゴールキーパーと接触してファウルを取られました。

「おかしいですね……。田中のファウルじゃないと思います」

――オン・フィールド・レビューを経て判定が覆り、なでしこジャパンにPKが与えられました。

「その判定で正解ですね。ゴールキーパーは少し痛そう……。岩渕じゃなくて田中が蹴るのか」

――負傷を押してプレーを続行したゴールキーパーがPKをセーブしました。

「イングランド人としてはPK外すのに慣れているけど……」

「日本らしくない攻撃」

――その直後にカナダがゴールネットを揺らしましたが、オフサイドに助けられました。

「助かった……。ゴールだったらほぼゲームオーバーだと思った」

――ゴールキーパーにミスが続きます。少し落ち着きたいですね。そして左サイドに遠藤が入ります。

「頼みます! スピードとコンビネーションで打開してもらいたいです。これまでのビルドアップは遅すぎる。(前線の)田中、岩渕、長谷川、遠藤は技術があるから、積極的な攻撃を見せてほしい」

――しかし、なかなか岩渕にボールが入らなくなりました。

「カナダは本当に組織的ですね。穴がないし、カウンターは本当に危険です」

――注意しないと2点目を決められそうですが、なでしこも得点に近づいているように見えます。

「言った瞬間に(岩渕が)決めました! 日本らしくないダイレクトな攻撃からの得点は良かったですね。岩渕は10番の責任を果たしたね」

――まだまだ時間はあります。

「今の流れだと日本にチャンスがありますが、カナダのカウンターはまだ危険です。両チームとも勝ち点1ずつのまま終わりたいのかな?」

――カナダは相当疲れてますね。

「いや、違ったね。両チームとも2点目を目指している」

「収穫を挙げると…」

――勝ち点1はどちらにとっても悪くないと思いますが、最後までゴールを目指していましたね。1-1で試合を終えましたが、なでしこの戦いはどうでしたか?

「前半は良くなかったですね。硬すぎて全然機能しませんでした。後半は少し良くなって試合は五分五分になりました。試合全体で考えると、勝ち点1はフェアだと思います。日本の課題は攻撃のバリエーションと速さですね」

「収穫を挙げるとすれば難しい展開の中で修正して勝ち点1を取れたことで、褒められるべきだと思います」

――後半良くなった理由というのは?

「選手交代はその1つだと思う。それとチームが少しずつ試合の流れに慣れてきて、自信を持ってプレーできたからだと思う。そしてカナダは間違いなく疲れが出ていたね。天候がありがたかったかな」

――札幌ドームはなでしこにとっては比較的涼しくて、カナダにとっては暑かったのかもしれないですね。

「今日のイギリス戦を見たけど、次も難しい試合になるね」

――次はイギリス戦ですね。そして明日は男子サッカーも始まります。

「おつかれさまでした!」

▽語り手:ショーン・キャロル
1985年イングランド生まれ。2009年に来日。「デイリーヨミウリ」「Jリーグ公式ウェブサイト」などにも寄稿。高校サッカー、Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。過去にはスカパーのJリーグ番組出演も。

【了】

編集部

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加