半導体製造の8つの工程 第1回 砂で始まった「半導体ウェハ」

半導体製造の8つの工程 第1回 砂で始まった「半導体ウェハ」

  • マイナビニュース
  • 更新日:2020/09/17
No image

「半導体」と聞いて何を思い浮かべますか? 複雑そうで身近にない言葉に聞こえるかもしれませんが、半導体はスマートフォンやノートパソコン、クレジットカードから地下鉄に至るまで、私たちの生活では欠かせない製品に使用されています。

FOWLPの進化を支える電解めっき技術

半導体を製造するためには、何百もの工程が必要になります。製造工程についてはさまざまな意見がありますが、一般的に「ウェハ」、「酸化」、「フォト」「エッチング」、「薄膜」、「配線」、「検査」、「パッケージング」の8工程に分けられています。半導体に対する理解を深め、もっと身近に感じて頂けるよう、半導体製造の8工程についてそれぞれを紹介するコンテンツを作成しました。今回は、第1段階であるウェハ基板の製造について紹介します。

ウェハとは?

たった一粒の砂が半導体工程の始まりです。砂に含まれるシリコンが半導体工程の第1段階であるウェハの製造に使用されます。

ウェハはシリコン(Si)またはガリウムヒ素(GaAs)で作られた単結晶の円柱を薄く切った円板で、このウェハに回路を焼き付けると半導体集積回路が完成します。高純度のシリコンは、ウェハの主原料として使用されるケイ砂と呼ばれる二酸化ケイ素濃度95%の特別な砂から抽出されます。
ウェハ工程 第1段階:インゴット製造

上記で説明したウェハを製造する段階は、“ウェハ工程”と呼ばれています。まず、砂を加熱して一酸化炭素とシリコンに分離し、超高純度の電子グレードシリコン(EG-Si)が得られるまで追加の処理を繰り返します。この高純度のシリコンを液状に溶かして、シリコン液を「インゴット」と呼ばれる単結晶構造に固めます。シリコンの柱であるインゴットは、ナノメートル単位の微細な作業を必要とする半導体製造の第1段階です。インゴットの製造にはチョクラルスキー法が広く用いられています。
ウェハ工程 第2段階:インゴットの切断

インゴットが完成したら、両端をダイヤモンドソーで切り落としてから、希望する厚さに薄い円板を切り出します。切り出すインゴットの直径がウェハのサイズになります。ウェハが薄く大きいほど、多くの半導体を作ることができ、生産コストが低くなります。ウェハを切り出したら、半導体製造時のウェハの結晶方位の基準点を示すためにオリフラ(平面)またはノッチ(溝)を加工します。
ウェハ工程 第3段階:ウェハ研磨

薄く切ったウェハは“ベアウェハ”と呼ばれ、次の工程まで無加工の状態であることを意味しています。ベアウェハの表面は粗く、凹凸があるため、すぐに回路を焼き付けることはできません。そこで、傷のある表面をラッピングおよび化学エッチング処理で取り除きます。次に、研磨処理によってウェハの粗い表面を滑らかにし、残った汚染を洗浄で取り除くと、きれいなウェハが完成します。

今回は、8つある半導体製造のうち、最初のウェハ工程を紹介しました。ウェハ工程でよく使われる用語を以下で説明します。次回は、2つ目の工程となる酸化工程について説明します。
ウェハ工程関連用語

単結晶:一定の向きの結晶軸に沿って規則正しく形成される固体を指します。一般に、中実構造の単結晶は、成分を溶かした液体に浸し、その周り結晶を固めて作られます。

インゴット:高熱でシリコン原料を溶かして固めたシリコンの柱で、ウェハを作るために使用されます。

チョクラルスキー法:加熱溶融した液状シリコンに種結晶をゆっくりと浸して、回転させながら徐々に引き上げることによって、種結晶の方向と一致した大きな単結晶シリコンの柱、つまりインゴットを作るための方法です。

オリフラ(平面)またはノッチ(溝):ウェハの結晶方位と構造を示すために付ける印です。ウェハ平面の一方向を切断するとフラットウェハと呼ばれ、ウェハに溝を付けるとノッチウェハと呼ばれます。

(次回は10月に掲載します)

Lam Research

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加