
Jリーグ「秋春制」移行検討 アルビレックス新潟・中野社長「地域の意見聞きたい」 サポーターの思いは
サッカーJリーグはリーグ戦を秋から春に開催する「秋春制」に移行するか検討を始めています。アルビレックス新潟の中野社長は今後、冬に試合ができるか検証するほか地域の意見を聞く考えを示しました。
5月24日、取材に応じたアルビレックス新潟の中野幸夫社長。“秋春制”について次のように課題を指摘しました。
〈アルビレックス新潟 中野幸夫社長〉
「12月と2月に試合があるかどうかというのが非常に大きな問題。試合があれば、雪が降るか降らないかにつながってくるし、雪の量によって(試合会場に)来られるか来られないかというのを予測できないので、非常に難しい」
いま雪国のクラブに波紋を広げている「秋春制」…Jリーグは4月、スケジュール案を示し「秋春制」に移行するか検討を始めました。
現在のリーグ戦は2月ごろに始まり12月ごろに閉幕します。一方、示された案では7月の最終週か8月の1週目ごろに開幕し、1月に中断期間を設けて、5月の最終週か6月の1週目ごろに終えるとしています。
Jリーグは「秋春制」を検討する理由として、猛暑の時期の試合を減らせること。ヨーロッパの主要リーグが採用していること。ACL=アジアチャンピオンズリーグが次のシーズンから「秋春制」に移行することなどを挙げています。
ただ、12月と2月に試合が増えることから新潟など雪国のクラブに影響が出るのではないかという懸念も…
実際、2014年には新潟市が大雪となり、リーグ最終戦が中止となったこともありました。
4月29日の味の素スタジアム。新潟のサポーターが「秋春制」への移行に反対する横断幕を掲げました。雪国にメリットはないとしてJリーグに具体的な解決策を求めました。
〈サポーターは〉
「現実的にできると思えないので反対です、どちらかというと」
「やっぱり雪が降ると観戦に来るにも行くにも大変なので、いまのままやってもらいたいという気持ちはあります」
〈サポーターは〉
「個人的には大反対ですね。やっぱり試合ができる、できないの問題以外にも練習環境となると雪国はしんどいので、そこをもうちょっと明確にJリーグ的にもどういうふうに考えているのか示してもらいたいなって思います」
中野社長は今後、地域の意見を聞く考えを示しました。
〈アルビレックス新潟 中野幸夫社長〉
「(冬は)我々は練習ができない時期になるだろう。それから試合ができるのかできないのかという検証もしなければならない。サポーター目線で、地域の応援してくださる方々目線でどうなのかということもよくお伺いしながら、この議論に加わっていきたいと思います」
Jリーグは年内に結論を出すことにしていて、早ければ2026年からのシーズンで「秋春制」を導入する可能性があるとしています。