年収が減ってしまった......税金面でどのような変化がある?

年収が減ってしまった......税金面でどのような変化がある?

  • ファイナンシャルフィールド
  • 更新日:2023/01/25
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所得税の仕組みを知ろう

「2023年の景気はどうなるの?」2022年はいろいろなものが値上げした一方で、賃上げは進んでいないことが問題になりました。もし何らかの理由で年収が下がってしまった場合、生活はどうなるのかと、不安に思うことがあります。収入が減るのですから、これまでの生活費はなるべく節約して家計を見直すことが必要になります。では、自分でコントロールできない税金はどうなるのか、その疑問を考えます。会社員の方が給料の会話をする時、「額面」と「手取り」という言葉が登場すると思います。「額面」とは会社から支払われる合計金額で、基本給に通勤手当や残業手当などの手当が加算され、給与明細では「給与支給総額」で表記されることが多いです。一方「手取り」は、自分が受け取る金額です。税金(所得税・住民税)の他に、健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料などの社会保険料が控除されます。さらに社内預金や生命保険料など天引きしているものがあれば、給与明細に記載されていますので確認してください。手取り(銀行振込額)=額面(給与支給総額)-控除合計(税金や社会保険料など)税金や社会保険料は収入に連動していますので、収入が大幅にダウンすると支払う税額や保険料も下がります。逆に収入が増えると支払金額が増えますので、増えた時のほうが要注意ともいえます。今回は「税金面でどのような変化があるか?」がテーマですので、所得税について見てみます。手元に「給与所得の源泉徴収票」があれば、それを参照しながら読み進めていただくと分かりやすいと思います。お手元にない方は、国税庁のホームページ(※1)を参考にしてください。所得税は累進課税方式が採用されています。課税される所得に応じて税率が上がります。具体的には図表2のようになります。会社員の場合の「課税される所得金額(A)」の計算方法は以下のとおりです。源泉徴収票に記載されている「支払金額」から給与所得控除が引かれ、これが所得金額です(給与所得控除の金額は図表1を参照)。健康保険料や厚生年金保険料などの社会保険料、生命保険料控除・配偶者控除・扶養控除・基礎控除など所得から控除できる金額は「所得控除の額の合計額」として記載されています。所得からこの控除合計額を差し引いた金額が「課税される所得金額(A)」となり、これにより算出された税額が「源泉徴収税額」となっています。【図表1】

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【図表2】

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これまで見てきたように、会社の業績不振などで収入が減った場合は、それに応じて所得税も少なくなります。所得税はその年の1月1日から12月31日で計算します。年末に正確な金額を計算して行われるのが年末調整です。業績が不振でなくても「12月に税金が戻ってきた」という経験があるのではないでしょうか。年の途中で退職した方は、所得税を払い過ぎている可能性がありますので、その場合は確定申告して還付してもらうことをお勧めします。

住民税に関する注意点

所得税と違い、住民税は前年の収入をもとに計算された金額を翌年の6月から翌々年5月までの12ヶ月で支払います。12で割った金額が給料から天引きされているはずです。入社2年目に手取りが減ったと感じた方もいらっしゃると思いますが、これは新入社員の給料からは住民税が引かれなかったことが理由です。収入に変動があっても、住民税に連動するには時差がありますので注意が必要です。また会社員ではない方、特に会社員から自営業やフリーランスになられた方は、住民税の納付にも注意点があります。通常は年4回に分割して、納付期限が設定されています。毎月支払いに比べて1回あたりの支払金額が大きいことや、納付を忘れないようにしてください。会社員時代は天引きでしたが、納付期限が過ぎるとペナルティーがあります。納付書が来たら早々の支払いを心がけてください。「税金のことは会社に任せている」という方も多いのですが、仕組みを知ることで、納め過ぎた税金を取り戻すチャンスがあるかもしれません。給料の明細や源泉徴収票を見る習慣を心がけてはいかがでしょうか。

出典

(※1)国税庁 給与所得の源泉徴収票(※2)国税庁 No.1410 給与所得控除(※3)国税庁 No.2260 所得税の税率執筆者:宮﨑真紀子ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

執筆者 : 宮﨑真紀子

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