日本バレーボール協会がビーチバレーの不祥事で副本部長の「解雇」、嶋岡会長ら2人の「けん責」処分を理事会に提案へ

日本バレーボール協会がビーチバレーの不祥事で副本部長の「解雇」、嶋岡会長ら2人の「けん責」処分を理事会に提案へ

  • THE DIGEST
  • 更新日:2021/10/14
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日本バレーボール協会(JVA)のビーチバレー事業本部が、国際大会で参加申請のキャンセルを期日までに行なわず、別チームが繰り上げ出場の機会を逃した問題で、再調査の結果、同事業本部がキャンセル手続きに必要な文書を偽造していたことが発覚した。

ビーチバレー事業本部は、副本部長の「解雇」に加え、監督責任のあった代表理事の嶋岡健治会長、業務執行理事の鳥羽賢二・ハイパフォーマンス事業本部長をいずれも「けん責」処分とする方針を固め、10月14日に開かれる理事会で処分の審議を仰ぐ。

鳥羽本部長は10月末で退任予定、嶋岡会長は再発防止を含めた協会事務局改革の本格始動を待ち来年1月にも退任する見込みだ。しかし関係者のなかには、両氏の処分に理事を選任または解任することが出来る評議員会で審議を求める声も根強い。

なお、鳥羽本部長の後任には矢島久徳・男子強化委員長(元東レ男子監督)、男子強化委員長には南部正司・元日本男子代表監督(パナソニック・ゼネラルマネジャー)が候補として挙がっている。

JVAによると、ビーチバレー事業本部は2020年1月に開催されたビーチバレーのワールドツアー男子イラン大会で、参加申請していた1チームのキャンセル申請を国際バレーボール連盟(FIVB)が指定する変更期日までに行なわなかった。このため、繰り上りで出場できる別チームが出場出来ずに、協会のコンプライアンス規程により、当時の業務執行理事の鍛冶良則・事務局長が「厳重注意」、鳥羽本部長ら2人が「けん責」の処分を21年1月に受けていた。

今回の不祥事は、このキャンセル申請に関連したものだ。JVAによると、副本部長はキャンセルの理由を選手のケガにすることにして「虚偽記載の診断書を作成」(JVA)して、FIVBに提出したという。

また、虚偽記載の理由について、期日内にキャンセル手続きを行なわなかった場合、選手に「最大200ドル(約2万2718円)の罰金」が発生するため、「五輪選考の大事な時期に選手に不利益を与えることはできない」と考え、ケガをしていないにも関わらずケガをしたことにしたと説明している。

前回の処分時に、JVAのコンプライアンス委員会が調査したが「キャンセルに伴う報告文書まで、詳細は確認していなかった」といい、委員会の調査不足を指摘するバレー関係者の声もある。さらに協会幹部が診断書の偽造をいつ知り、どのように対処したのかを求める声も強い。

JVAのビーチバレーでは、17年にも国際大会への参加申請漏れがあり、参加希望選手が出場できなくなる問題が起きており、再発防止策として参加申請時の手続きを変更。ダブルチェックをするなどしてきたが、キャンセルなどについては同様の体制を取っていなかったという。

JVAでは、度重なる出場申請に伴う不手際で選手に多大な迷惑をかけた点で加え、公益財団法人として文書偽造を重く受け止め、厳しい処分を提案すると見られている。

鳥羽本部長は当初から東京五輪開催後の退任を予定だった。嶋岡会長も一時は同様に五輪後の退任を示唆していたが、協会の新体制が本格始動するまではとどまる意向となっていた。

しかし、バレー関係者のなかには、早期の引責辞任を求める声もある。協会のコンプライアンス規程では、処罰について「『理事』『監事』については、厳重注意、けん責、勧告、その他必要な処分」となっており、理事を選任・解雇することが出来る評議員会の判断が注目される。

文●北野正樹(フリーライター)

【プロフィール】きたの・まさき/1955年生まれ。2020年11月まで一般紙でプロ野球や高校野球、バレーボールなどを担当。南海が球団譲渡を決断する「譲渡3条件」や柳田将洋のサントリー復帰などを先行報道した。関西運動記者クラブ会友。

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