価格と性能が上がって帰ってきた!ドンキの格安モバイルPC「NANOTE P8」レビュー

価格と性能が上がって帰ってきた!ドンキの格安モバイルPC「NANOTE P8」レビュー

  • Engadget
  • 更新日:2021/05/03
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2021年4月20日、ディスカウントストアチェーンのドン・キホーテはプライベートブランド「ありえ値ぇ情熱価格」シリーズの製品として、ローコストなモバイルPC「NANOTE P8」を発表、発表当日に販売を開始しました。

「NANOTE P8」は昨年2020年5月に同社から発売された「NANOTE」の後継モデルで、7インチタッチパネルディスプレイを搭載し、360°回転ヒンジによるタブレットスタイルでの利用も可能な2in1タイプのモバイルPCとなります。

店頭での上限価格(ドン・キホーテとそのグループ店で販売されるときの最大価格)は税込み32,780円です。

昨年発売された先代「NANOTE」はその本体価格と「使うにはギリギリが過ぎる本体性能」、「安いの一点突破のPC」、「ガジェクラのためのオモチャ」など、話題となり、ガジェットギークたちがこぞって入手に走り、販売開始からあっという間に完売となったマシンでした。

「価格相当のローエンド」な先代「NANOTE」は普段使いをしていくには中々難しい、「わかってる人向けのオモチャ」といった評価でしたが、今回の「NANOTE P8」はCPUと本体メモリー(RAM)を強化したグレードアップモデルとしての登場となります。

今回はそんな「NANOTE P8」を近隣のドン・キホーテにて、即購入。強化された部分や先代モデルとの違いなどを交えて紹介していこうと思います。

・・・とはいえ、あくまでもネタ要素強めの記事なので気楽にご覧くださいね。

〇外観や同梱品など

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NANOTE P8の個装箱と内容物

まずは内容物をチェックしてみましょう。内容物としてはNANOTE P8本体・取扱説明書・保証書・ACアダプタ(USB Type-C)・HDMI-microHDMI変換ケーブルとなります。

また、ディスプレイ保護シートがあらかじめ本体に貼られています。

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NANOTE P8の外観。ノートPC型としても、画面を回転させてタブレット型としても利用可能

続いて外観です。端子類は全て右側面にまとめて配置されおり、microSDカードスロット(最大256GB)、3.5mmイヤフォンジャック、microHDMI端子、USB(フルサイズ)端子、充電兼用のUSB Type-C端子があります。充電ランプもUSB Type-C端子のすぐ横にあります。

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右側面の端子類

なお、外観については先代のNANOTEと瓜二つ、というより全く同じで、折りたたんだ状態で並べると見分けがつきません。(かろうじて底面側に貼られたシールに印字された型番で判別可能)

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外観は先代NANOTEと全く同じ!(一応、左側がNANOTE P8です)

〇エントリーレベルながら性能は現実的に

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NANOTE P8の基本情報

続いて基本スペックを見てみましょう。NANOTE P8のCPUはIntel Pentium N4200(1.1GHz :最大2.4GHz 4コア 4スレッド)に動作メモリーは8GB RAM、本体ストレージはeMMC 64GBで、画面解像度1920×1200(WUXGA)の7インチIPS液晶(10点マルチタッチ対応)を搭載しています。

また、バッテリー容量は 7.6V/2050mAh(最大連続駆動時間 約7時間)で、30万画素のインカメラ、無線LAN(Wi-Fi)は802.11b/g/n、Bluetooth 4.0に対応しています。

先代NANOTEから強化された点としてCPUが先代ではAtom X5 Z8350からPentium N4200へ。動作メモリーが先代の4GB RAMから8GB RAMへと倍増しています。

本体ストレージが64GBと据え置きなのが残念なものの、大幅なスペックアップをしたと思って良いでしょう。

ただし、CPUのPentium N4200はあくまでも2016年に登場した「Apollo LakeのN型番=Atom」のCPUです。Pentiumの名前であってもAtomの系譜に連なるCPUに変わりはなく、それなりの性能に留まるレベルなので過度な期待はしない方がいいでしょう。

むしろ、動作メモリーが8GB RAMと倍増した点が大きいポイントで、(キーボードのクセの強さはさておき)普段使っていくのに現実的なものとなりました。

RAMが倍増したことで、動作そのものに余裕が生まれたため、先代のように「少しでもメモリーを節約するためにバックグランド動作のアプリを片っ端から切る」ようなことをしなくても大丈夫になりました。(もちろん、節約した方がさらに余裕が出ますが)

そして、もう一つ大きく変わった点はキーボードの配置内容が先代NANOTEと比べて大きく変わったとです。

若干窮屈なキーボード配列と形状は変わらないどころか全く同じ(つまりクセの強い変態形状)なのですが、キーボードのマッピングが先代NANOTEと比べてかなり変更となっています。

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左側がNANOTE P8。かなり大幅にキーの割り当て内容が変更されている

両者とも、かなり強引に日本語キーボードの機能をアサインしているため、一般的なPCの日本語キーボードとはかなり異なる使用感のはずです。キーストロークなどは十分なので打鍵感自体は悪くありません。

どっちにせよ慣れるのに時間のかかるクセの強いキーボードでしょう。(あまりないとは思いますが)先代NANOTEとNANOTE P8を併用する場合には注意が必要です。

〇ブラウジングしてみる

まずは利用目的に最も多そうな、Webブラウジングです。先代NANOTEにおいても多少の重たさはあったものの、それなりに動作しましたが、今回のNANOTE P8ではそこからのスペックアップをしているだけあって、ニュースサイトの巡回やSNS程度では特に大きなストレスを感じることなく、(筆者の体感した範囲では)利用できました。ただし、動画が貼り付けられていたり、非常に凝った作りのページで早くスクロールさせると少々の引っ掛かりは感じます。

市販されている一般的なノートPC並のメモリーとエントリーモデル級ではあるもののそれなりにCPUが強化されたことで、Microsoft edgeやGoogle chrome、FirefoxにVivaldiなど、大抵のWebブラウザーでそれなりに使えるはずです。

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キビキビと快適に。とはいかないものの、十分実用レベル

〇コンテンツ閲覧に使ってみる

続いて、こちらもメジャーな用途となる動画などのコンテンツ視聴です。

まずは定番のYouTubeですが、動画解像度を4K設定にすると動画の処理が追い付かずにブツ切りでの再生となってしまいますが、そもそもNANOTE P8の画面解像度は最大でも1920×1200(WUXGA)なので、ほぼ意味はないでしょう。

筆者が試した体感としては2K解像度設定であれば、特に問題なく視聴が可能でしたが、動画一覧のサムネイル取得に若干モタつきがあった点が気になりました。

また、AmazonのPrime Videoも普通に鑑賞するのであれば、全く問題なく視聴可能でした。

NANOTE P8はディスプレイサイズが7インチでWUXGA(1920×1200ドット)なので、2K解像度の動画でも十分に精細に感じられるレベルであり、本体正面に向かってスピーカーが配置されているので、動画の視聴においては十分合格点をあげられるといってもいいでしょう。

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YouTubeを2Kモードで再生しているところ。メディアプレイヤー的利用においては悪くなさそうです

〇ゲームはどう?

続いては強化されたとはいえ、ゲームを遊ぶには不安要素いっぱいな本機において、どれだけのゲーミング性能があるのかを試してみました。

まず、ド定番なMMORPGベンチマーク「ファイナルファンタジーXIV 漆黒のヴィランズ」を最も動作負荷の軽い設定で試してみた結果がこちらになります。

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先代よりはスコアが大幅アップ!でも、まったくお話になりません

NANOTEではベンチスコア396点だったので、かなり大きくジャンプアップした数値ということになりますが、それでも「動作困難」という結果に終わりました。

ベンチマーク計測中もコマ送りと呼ぶにも生易しい、ガクガク動作であったため、計測途中でも「無理があるだろうな」とすぐにわかってしまいました。

折角なので、比較的動作の軽そうな他のMMORPGの「ドラゴンクエストXオンライン」のベンチマークも計測してみました。こちらも設定可能な最も動作の軽い設定で計測してみました。

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最も軽い動作設定であればなんとか普通に遊べる

こちらはベンチスコア3565点で、動作「普通」の計測結果が出ました。出先などで、ちょっと遊ぶくらいであればなんとかなりそうな感じですね。

なお、標準的な設定では1683点で「重い」、高品質な設定では832点で「困難」となったことも付け加えておきます。

設定を軽いものにすればライトなMMORPGもなんとか遊べそうです。

また、ちょっと前のクラシックなゲームであればそれほど問題なく遊べます。過去のアーケードの復刻ゲームなどであれば、先代NANOTE以上にスムーズに動作します。(もちろん3D処理モリモリのゲームには厳しいものもありますが)

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最も軽い動作設定であればなんとか普通に遊べる

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縦画面モードで縦STGを遊べるのもイイ

それと、先代NANOTEではあらゆる動作や読み込みが遅く、エフェクトの入る演出が発生すると酷いコマ落ちの発生していたブラウザゲームの「マジカミ」は動作はやや重たく、画面変移ごとの読み込みが若干長めであったものの普通に遊ぶことができました。ただし、筆者の環境下において、戦闘時でのBGMが鳴るのが遅いといった現象を確認しています.

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『マジカミ』のゲーム画面。ブラウザゲームもそれなりに動くようになっています

〇電源周りは?

NANOTE P8は先代NANOTEから順当なスペックアップとなり、「多くの点において強化されてオッケー!」と行きたいところですが、一つどうしても本機の評価にマイナス点をつけないといけない部分があります。

それは、本機の電源まわりの部分です。CPUが先代の「Atom X5 Z8350」(TDP:2W)からNANOTE P8では「Pentium N4200」(TDP:6W)と熱設計電力が3倍になったことと動作メモリーが先代NANOTEの倍となる8GB RAMになったこともあってか、NANOTE P8では付属のACアダプター(12V/2.5A)による充電のみの対応で、一般的なスマホ・タブレット用USB充電器では充電できなくなっています。

先代NANOTEは「5V/3A」という設計のためか、一般的なスマホ・タブレット用の充電器でも充電が可能だったものの、NANOTE P8は完全に専用品でUSB PD(Power Delivery)にも対応せず、市販の充電器は(通常の手段では)利用できません。USB PD充電器から12Vをコネクションするアダプターなどを噛ませば可能ではありますが…。

付属の専用ACアダプターはUSB PDの仕様外で、ひたすらに12Vの電気を送り続けるため、NANOTE P8以外に利用すると故障の原因となる可能性があるので、扱いには十分に注意しましょう。

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NANOTE P8付属のACアダプターの仕様表示。価格と性能を考えると、十分悪くないマシンなのに人によってはここだけでこれらの改善点が帳消しになってしまうくらいのマイナスポイント

〇NANOTE P8って結局どうなの?

NANOTE P8は先代NANOTEから着実にスペックアップ(特にRAM倍増の恩恵は大きいでしょう)し、ブラウジングやSNS、カジュアル(低負荷)なゲームプレイも可能など、先代モデルの不満点や物足りない部分をある程度解消しています。

しかし、先代NANOTEから約1万円の値上がりとなり、改善されたのはCPUと動作メモリーのみに留まり、ストレージは64GB ROMで据え置き、電源周りに関しては明らかな改悪(多分)となってしまいました。

キーボードのクセのある形状と配置などの点を考えても、「メインで使うのは無理があり、今回もモノ好きなわかる人向けの3万円で買えるホビーマシン」の域は超えることはできていないと感じます。

とはいえ、「いろいろな面を加味して、それでも買って遊ぶ」ような人にとっては先代NANOTEほどでないにしても魅力十分で、ガジェクラのオモチャとして見れば大変に楽しい端末ではないでしょうか。

ただ、少しずつ「広くオススメできる端末」には一歩近づくことには成功しているのも間違いなく、今から次の世代のNANOTEがまた楽しみになりました。

広く誰にでもオススメ!とは行きませんが、「好きな人にはたまらなく楽しい1台!」となっていると思います。

それでも欲しいと思ったあなた!気になったら買っときなさい!

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今回も(特段、何かを想起させる気もないのですが)ズボンの尻ポケットに入れてみました!7インチと小型なので、その気になれば先代と今回のNANOTE P8でダブルで入れられますよ!

河童丸

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