高値圏の株取引「損失発生リスク」を減らすためのチャート分析

高値圏の株取引「損失発生リスク」を減らすためのチャート分析

  • ZUU online
  • 更新日:2017/11/15

日経平均株価が2017年11月9日に2万3000円の大台に乗せた後、一時は2万3382円まで買われた。株式市場は今夏以降、企業業績の好調さなどを背景に買われ続け、バブル崩壊後の高値を更新した。

株式市場はさらに上昇するのだろうか、それともそろそろ天井となって、下落するのだろうか。株式市場の今後の動向を気にしている人も多いのではないだろうか。

■移動平均線とは?

日経平均株価や個別企業の株価の動きをグラフに表したものを「チャート」と呼び、チャートには、日々の動きを表す「日足チャート」「週足チャート」「月足チャート」などがある。自分が参考にしたい期間に合わせて、表示させるチャートを選べばよい。

チャートを表示させると、一般的に、日、週、月など一定期間の株価の動きを平均化した折れ線が複数本表示されている。この折れ線のことを「移動平均線(Moving Average)」と言う。利用するチャートによっては、Moving Averageを省略して「MA」と表示している場合も多い。

代表的な移動平均線としては、日足チャートであれば5日、25日、75日があげられる。週足チャートであれば13週、26週、52週、月足チャートであれば9カ月、24カ月、60カ月などがあげられる。初期設定の数字では代表的な数字が表示されている場合が多いが、最初は代表的な数字を使えばよく、取引やチャートに慣れてきたら自分の取引スタイルに合う数字に変更すればよいだろう。

移動平均線の数値は下記の通り、ある一定期間の終値を合計し、その一定期間で割ることで求められる。例えば、5日移動平均線は当日を含めた過去5日間の終値を合計して5日間で割ることで求められるため、5日間の平均値になる。

・日移動平均線=過去●日間の終値の合計÷●日

■移動平均線で株価を分析する方法

移動平均線は当日を含めた過去の一定期間の株価の終値を平均した数値になるため、株価に遅れて動く。株価が上昇すれば株価の後に続く形で移動平均線が上昇し、株価が下落すれば移動平均線が後に続く形で下落する。短期間の移動平均線は、平均する日数が少ないため株価の近くに表示され、長期間の移動平均線になるほど、株価と移動平均線は離れて表示される。

この短期と長期の移動平均線を利用して、株価のトレンド(方向性)を分析することができる。長短ともに移動平均線が上向きであれば上昇トレンドだと分析できる。反対に、長短ともに移動平均線が下向きであれば下落トレンドだと分析できる。

長短の期間がいつも同じ方向を向いて動いているわけではなく、期間の異なる長短の移動平均線が交差(クロス)する場合もある。例えば、短期的には株価が下落したのに長期的には株価が上昇している場合などである。

短期の移動平均線が長期の移動平均線を、下から上に突き抜ける場合は買いシグナル=「ゴールデンクロス」とされている。反対に、期間の短期の移動平均線が長期の移動平均線を、上から下に突き抜ける場合は売りシグナル=「デッドクロス」とされている。

クロスするタイミングを売買タイミングとする場合も多いが、動平均線の算出式を見てわかる通り、移動平均線は遅れて動くという特性がある。タイミングによっては、すでに株価が上昇もしくは下落していたという場合も少なくないため、クロスしたからと売買したとしても必ず儲かるわけではない点には注意したい。

■移動平均乖離率とは?

さらに、株価は移動平均線に引き寄せられるという習性がある。株価が移動平均線から上か下のどちらかに大きく離れたら、再び移動平均線に引き寄せられて動く場合が多くある。株価が移動平均線からどの程度離れているのかを数値化して表したチャートを「移動平均乖離率」と言う。計算式は下記の通りで、一般的には、25日移動平均乖離率を使う場合が多い。

・移動平均乖離率=(株価-●日移動平均値)÷●日移動平均値×100

計算式を見てわかる通り、移動平均線からどの程度離れているかで、株が買われ過ぎか、売られ過ぎかを分析する。移動平均線乖離率の数値は、0%を中心に上にプラス、下にマイナスで表示される。

0%よりプラスであれば上昇基調で地合いが良いと考えられ、反対にマイナスであれば下落基調で地合いが悪いと考えられる。一般的に、5%に近付くと株価は調整局面を迎えるとされ、10%に近くなると天井を迎えるとされている。反対に、マイナス5%に近付くと株価が反発に転じるとされていて、マイナス10%に近付くと底になるとされている。移動平均線で株価のトレンドを分析しつつ、株価の過熱感を移動平均乖離率で分析するとよいだろう。

とは言え、株式投資に絶対はなく、テクニカル分析が必ず当たるわけではない。株価は割高になってもなお上昇することもあるので、必ずしもテクニカル分析通りに株価が動くというわけではない点は肝に銘じておきたい。株価が高値圏にある時こそテクニカル分析を株式投資に活用し、損失が発生するリスクをできるだけ低減した株取引を行うために活用したい。

横山利香(よこやまりか)
国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。ファイナンシャル・プランナー。相続士。WAFP関東理事。「会社四季報オンライン」や「All About株式戦略マル秘レポート」での連載や、ヤフーファイナンスの「株価予想」でもマーケットコメントを執筆する等、株式投資や不動産投資といった投資や資産運用をテーマに執筆、メルマガ発行、講演活動、株塾を行う。公式サイト「横山利香の資産運用コンシェルジュ」

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

経済カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
毎年車検で荷台はむき出し!それでも『ハイラックス』が売れる理由
「加熱式たばこ」増税検討、「タチの悪い課税」の声も
雪道での自動運転、どうなる? 国交省、ヤマハのカートで検証実験開始
"年間1.6億人"が来るサイゼリヤの客単価
「ブラックフライデー」始まる、日本では1日前倒しで
  • このエントリーをはてなブックマークに追加