犯人の絞り込みに一役? 科捜研の職員、精度高いDNA鑑定法を開発

犯人の絞り込みに一役? 科捜研の職員、精度高いDNA鑑定法を開発

  • 朝日新聞デジタル
  • 更新日:2021/11/25
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"医学博士号を授与された福岡県警の科学捜査研究所職員の百田芙美さん=2021年10月25日午後3時17分、福岡市博多区、板倉大地撮影"

現場から検出されたDNAを使って、これまでのDNA型鑑定よりも高精度で個人を識別する方法が開発された。研究したのは、福岡県警科学捜査研究所(科捜研)の職員百田芙美さん(39)。成果が認められ、7月に九州大大学院から医学博士号が授与された。将来的に事件捜査への活用が期待されている。

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県警によると、科捜研で医学博士号を授与された職員は、女性では初めて。百田さんは2017年から、次世代シークエンサーと呼ばれる装置を使い、複数のDNAが混ざった「混合資料」から個人を識別する研究をしてきた。

現在捜査に活用されているフラグメントアナライザーでの鑑定は、DNAを構成する塩基配列の特定部分の長さの違いから、個人を識別している。識別力は「最低でも565京人に1人」とされ、容疑者の特定に役立てられている。

ただ、被害者など犯人以外のDNAが混ざっている場合、想定される塩基配列の長さが複数出来てしまうため、容疑者以外の関与を否定しきれないという。検出されたDNA以外に防犯カメラの映像や目撃証言、指紋などといった他の証拠がなく、容疑者になり得る人物が多数いる場合、個人を識別することは困難だ。

そこで、百田さんが活用したのが、塩基配列を高速で大量に解析できる次世代シークエンサーだった。百田さんは塩基配列の長さではなく、中身に着目。長さが同じでも構成する塩基の種類が違ったり、一定の割合で変異した塩基があったりすることを利用し、より高精度で個人を識別することに成功した。

百田さんは「犯人が絞りきれない場合などには研究が役立つと思う」。現在、次世代シークエンサーは捜査では使われていないが、科捜研幹部は「実現に向けた第一歩になる」と評価する。百田さんは「捜査に役立てられるように更に研究を重ねたい」と話した。(板倉大地)

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