
◆卓球◇世界選手権個人戦 第6日(25日、南アフリカ・ダーバン)
【ダーバン(南アフリカ)25日=林直史】女子シングルスで世界ランク7位の伊藤美誠(スターツ)は、4回戦で13位のアドリアナ・ディアス(プエルトリコ)を4―0で退け、準々決勝に進んだ。
伊藤は女子選手には珍しくロビングを多用するディアスに対し、スマッシュを根気強く打ち込んだ。競ったゲームが続いたが、ストレートで勝ちきり「接戦だったので結構熱くなった。打ちまくって疲れました」と笑った。試合前には“仮想・ディアス”で男子の及川瑞基(木下グループ)が練習相手を務めてくれたことも実り、感謝した。
この日は先に行われた女子ダブルス準々決勝で中国ペアに敗れ、4大会連続のメダルを逃していた。悔しさはあったが、自身のでん部の故障で大会前にペアとしての練習が全く積めなかった状況も踏まえ「自分たちの力って逆にすごいなって。やり込んでいたら分からないなっていう部分もあった。(ダブルスで)陳夢選手と試合ができたことも良かった」とプラス思考で捉え、切り替えたという。
世界卓球のシングルスでは初メダルが懸かる26日の準々決勝は、東京五輪女王の陳夢(中国)と戦う。過去4戦未勝利で、直近の対戦は20年3月のカタールOP。「久しぶりですごいやりたくて。やっと対戦できる日が来たので、じっくり楽しみたい。勝ったことがない分、いろいろ思い切ってやっていけたら」と胸を高鳴らせた。