1週間使ってわかった!使いやすさを求めるなら「X」より「iPhone 8/8 Plus」を買うのが正解

1週間使ってわかった!使いやすさを求めるなら「X」より「iPhone 8/8 Plus」を買うのが正解

  • @DIME
  • 更新日:2017/10/12

■連載/石野純也のガチレビュー

iPhone 8、iPhone 8 Plusがついに発売日を迎えた。この2モデルは、iPhone 6、iPhone 6 Plus以降の形状を踏襲しつつ、背面にガラスを採用。チップセットやカメラのセンサーを刷新するなど、デザインの一部に加えて、中身も大幅に進化している。通信速度も向上。最新モデルのため、当然といえば当然だが、歴代iPhoneの中で最高の仕上がりになっている。

一方で、今年はこの2モデルに加えて、さらに上位のiPhone Xも存在するため、どれを購入するかは非常に悩ましい選択になりそうだ。iPhone Xが気になる人も、購入の検討材料として、iPhone 8、8 Plusの実力は知っておきたいだろう。筆者は両機種を発売に先立って約1週間ほど使用することができた。ここでは、その実力をチェックしていきたい。

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iPhone 8(右)と8 Plus(左)

■ガラスになってデザインはよりミニマルに進化、Qiにも対応

2モデルとも、背面がガラスになったという点が、iPhone 6、6 Plus以降のiPhoneとの大きな違いだ。金属よりも電波を通しやすいという特性を活かし、アンテナとして機能していた樹脂パーツも側面だけになり、背面の姿は、よりミニマルになった印象を受ける。こうした素材の特性を生かすためか、背面にある飾りは、アップルのロゴとiPhoneという文字になった。これまでのiPhoneには、公的機関の認証番号やモデル名などが細かな字で刻印されていたが、それらもなくなり、よりすっきりとした外観になっている。

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背面にガラス素材を採用。文字要素も減り、よりスッキリした見た目になった

ガラスになったことで、手のひらへのフィット感も上がったような気がする。iPhone 7のときは、ジェットブラックを除くとサラッとした仕上げになっていたため、バランスが崩れるとうっかり滑り落としそうになっていたが、ガラスの方が安定して持つことができる。特にiPhone 8 Plusについては、サイズが大きいため、ガラスの方がいいと感じた。

背面がガラスになり、ワイヤレス充電への対応も可能になった。iPhone 8、8 Plusのどちらも、Qi(チー)に対応しており、対応のチャージャーに置くだけで充電が始まる。Lightningを挿す際には、本体を持ち、もう片方の手でケーブルをつながなければならなかったが、ワイヤレス充電であれば、まさに置くだけでOK。充電の手軽さが増した格好だ。ただし、充電速度にはやや難ありな印象。この点は、今後のアップデートでの改善に期待したい。

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背面をガラスにしたこともあり、ワイヤレス充電に対応できた

■想像していた以上によかったカメラの仕上がり

画素数やF値といったスペックが変わっていないため、カメラはiPhone 7、7 Plus相当かと思いきや、実機を使ってみると、仕上がりには大きな違いがあることが分かった。個人的には、使用前と使用後のギャップがもっとも大きかったのがここだ。カラーフィルターを改善したり、チップセットのISP(イメージ・シグナル・プロセッサー)を刷新したこともあり、色がより鮮やかに写る。

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iPhone 8 Plusで撮った写真。色が7までより鮮やかで、ノイズも少ない

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カメラについては、より多機能を求めるなら、やはりiPhone 8 Plusを選ぶべきだ。iPhone 7 Plusと同様、広角と望遠、2つのカメラを搭載しており、ワンタッチで切り替えが可能。これによって、光学2倍ズームのような効果を実現している。構図が決めやすかったり、被写体に近寄りやすかったりするのは撮影時の大きなメリットだ。たとえば、料理を撮る際でも、iPhoneが陰になってしまわないよう、少々離れてズームするという手がある。このように応用が利きやすいのが、2倍ズームのメリットだ。

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デュアルカメラを搭載するiPhone 8 Plus

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iPhoneの影が映り込まないよう、ズームで寄った

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また、2つのカメラの被写界深度の差を活かし、背景にボカしをかけるポートレートモードにも対応している。被写体の分析は、内蔵された機械学習専用のチップで行っており、正確度が高いと感じた。シチュエーションによっては、背景を上手く認識できないこともやはりまだあるが、処理はかなり自然だ。

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背景をキレイにぼかした写真が撮れた

この機能を生かし、人物に当てる照明を変える、「ポートレートライティング」にも対応する。背景を暗くして人物を浮かび上がらせたり、輪郭を強調できたりするのがおもしろい。まだβ版という位置づけだが、精度も高く、ポートレートを撮る際に活躍しそうだ。原理的には、照明効果を増やすこともできそうなので、アップデートにも期待できる。

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ポートレートライティングで、照明効果を加えることもできる

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■iPad Proをしのぐ高いパフォーマンス

チップセットに「A11 Bionic」を採用したことで、パフォーマンスも抜群に高いのがiPhone 8、8 Plusの特徴だ。サクサク感はもちろん高く、GPUも自社設計となっているため、グラフィックスに凝ったアプリもスムーズに動く。iOS 11では、AR機能も強化されているが、これをフルに生かせるのがiPhone 8、8 Plusというわけだ。

ベンチマークアプリも、その性能の高さを証明する。Geekbenchを使ったところ、iPhone 8、8 Plusともに、シングルコアのスコアが4000強、マルチコアスコアが1万強と、いずれもスマートフォン最高峰の数値となった。スマートフォンはもちろん、クリエイティブ用にも活用されるiPadをも上回っている。いずれのスコアも、6月に発売したiPad Proより高く、スマートフォンとしてはトップクラスといえる。

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CPUのスコアは、iPad Proを超えた

また、GPUのスコアも初代iPad Proに迫る1万5000強。GPU機能を大幅に強化した2017年版のiPad Pro(10.5インチ、12.9インチ)には数値でかなわないが、スマートフォンとして見れば十二分な性能といえるだろう。ただし、ここまでパフォーマンスが高いと、逆にiPhone 8で2GB、iPhone 8 Plusで3GBというメモリがやや気になるところではある。

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GPUの性能も、初代iPad Proに迫る数値だ

■iOS 11に対応して、スムーズな操作を実現

これはiPhone 8、8 Plusに限った話ではないが、どちらもiOS 11を搭載しており、これまでのiPhoneとは操作体系が変わっている。大きく変わったのがコントロールセンターで、1画面に必要な項目がすべて収まるようになった。設定アプリから、カスタマイズも可能だ。少々残念なのは、より深い設定をしようとすると、3D Touchで強く押し込まないといけないところ。特にネットワーク周りでは、インターネット共有が2画面目になっており、これを表に出せない仕様は改善してほしい。

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各機能を一覧できるようになったが、インターネット共有が2階層目なのは残念

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筆者はまだ試せていないが、Apple Payでマスターカードなどの一部クレジットカードは、FeliCaだけでなく、NFCでの決済も可能になっている。これが何を意味するかというと、海外旅行時などに、Apple Payをそのまま使えるということだ。Apple Pay登場以降、海外でも非接触IC決済が可能な環境が徐々に増えている。一方でこれまではFeliCaとNFCという差分があったため、日本のiPhoneを海外に持ち出してもApple Payが使えなかったが、その障壁が1つなくなった格好だ。

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Apple PayでNFCによる決済も可能になった

App StoreやiTunesストアのデザインが大幅に変わった点は、賛否両論あるかもしれない。新たに「Today」タブが設けられ、毎日、アプリの情報が配信されるようになった。これによって、今まで使ったことがないアプリと出会える可能性もありそうだ。逆にランキングなどが、少々見づらくなってしまったのも事実。ただ、アプリとの出会いを重視するという意味では、こちらの方がいいのかもしれない。

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Todayタブが加わり、新しいアプリとの出会いが楽しめる

キーボードの左右寄せができるようになったことで、iPhone 8 Plusがさらに使いやすくなった印象も受けた。PlusサイズのiPhoneは、比較的手の大きな筆者でも、片手操作が難しいと感じる場面が多かったが、キーボードをどちらかに寄せることで、少なくとも文字入力はしやすくなった。ホームボタンを2回押す簡易アクセスと組み合わせれば、かなりのことが片手でできる。

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左右にキーボードを寄せることが可能だ

■今までの操作性にこだわるならiPhone 8、8 Plusがオススメ

正面からの見た目が変わっていないため、マイナーアップデートに思えるかもしれないが、背面がガラスになっていたり、CPU、GPUが強化されていたり、カメラの性能が上がっていたりと、性能は大きく向上している。パフォーマンスやQi対応などの利便性に関しては、iPhone Xと同等だ。ほぼ全体がディスプレイのiPhone Xに注目が集まりがちだが、これまでのiPhoneとの連続性はiPhone 8、8 Plusの方が上となる。

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ホームボタンを搭載するなど、過去のiPhoneとの連続性がある

逆に、iPhone Xはホームボタンが廃止され、Touch IDの代わりに顔認証を用いたFace IDが採用されているなど、これまでのiPhoneとは別物になっている。ディスプレイの比率も変わっているため、アプリによっては表示がうまくできないおそれもある。まだ実機をしっかり試せていないので断定はできないが、ユーザー側に慣れが必要なのも事実だ。むしろ、iPhoneを毎年買い替えているような、新しいもの好きの端末といえるかもしれない。価格の差もあるため、安定感のようなものを求める人には、iPhone 8、8 Plusをオススメできる。

【石野's ジャッジメント】

UI         ★★★★★
レスポンス     ★★★★★
バッテリーもち   ★★★★
連携&ネットワーク ★★★★★
文字の打ちやすさ  ★★★★★
質感        ★★★★★
撮影性能      ★★★★
セキュリティレベル ★★★★★
オリジナリティ   ★★★★
*採点は各項目5点満点で判定

取材・文/石野純也

慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

■連載/石野純也のガチレビュー

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