成果を上げながら定時で帰る仕事術 第76回 自動化できる作業を見分けるための3つの問い

成果を上げながら定時で帰る仕事術 第76回 自動化できる作業を見分けるための3つの問い

  • マイナビニュース
  • 更新日:2020/11/20
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本連載の第75回では「作業の自動化により帰宅時間を夜10時から夕方4時に前倒しした話」と題し、過去に自動化により早く帰れるようになった私の実際の経験についてお伝えしました。今回は自動化できそうな作業を見分けるための考え方をお話します。

仕事を始める前にするべきこと

「この作業、ボリュームが多くて大変だけどなんとか明後日までに仕上げてもらえませんか」
と上司から振られた作業をその日の内に、しかも定時前に完璧に終えたら上司はどんな反応をするでしょうか。

また、毎日夜遅くまで残業している同僚が何時間も費やしている作業を1分で終えられるようにしてあげたら、どんなに喜ばれるでしょうか。

「そんなことがもしできたらそれは素晴らしいことだけれど、まるで現実的じゃない」と受け取られる方も多いかと思います。

しかし、作業内容によってはそれを現実にするのが「自動化」です。それも、大規模なシステム開発やAI、RPA(Robotic Process Automation)といった最新のテクノロジーを駆使するまでもなく、スキルさえあれば多額の費用をかけずに現場の社員レベルでも十分に自動化が可能な作業が山ほどあるというケースは少なくありません。

そうはいってもどの作業が自動化可能なのか、あるいは不可能なのかをどうやって切り分けたらよいかが分からなければ手の付けようもありません。そこで、ここからは自動化の候補となる作業を見分けるための3つの問いをお伝えします。
○デジタルのデータを扱う作業か

言うまでもないかもしれませんが、まず大前提としてデジタルのデータを扱う作業であるということがあります。たとえ現在の作業では紙資料を使っていたとしても、データを紙に印刷して行っている作業、もしくは紙資料からデジタルに移行できる作業であれば自動化の候補として考えてよいでしょう。
○反復作業か

一つのファイルのデータをもう一つのファイルにひたすら転記する、2つの大量データの整合性を目視で確認しながらチェックマークを入力するといった、同じ処理を何度も繰り返す作業は自動化との相性が良いです。特に1回あたりの作業量や作業の発生頻度が高いほど、自動化による効率化の余地が大きいので優先的に対応するとよいでしょう。

○定型作業か

人によって解釈が異ならないように明確に定められたルールに従って行う作業であり、そのルールの判断がコンピューターで可能なものであれば自動化できる可能性が高いでしょう。また、ルールから逸脱するイレギュラーの発生が少ないほど、またルールの変更が少ないほど自動化の仕組みを調整する手間が省けるので効果を実感し易いでしょう。

では以上3つの問いを踏まえて、自動化に向いている作業と向いていない作業の例を具体的にご紹介します。
○自動化に向いている作業の例

・支社や支店、営業所などからエクセルファイルで送ってもらった月次の売上報告資料のデータを統合して全社分の報告資料を作成する作業。各々のファイルのデータを一つのエクセルファイルにひたすらコピペしてから集計・分析する作業はデジタルデータを用いた反復作業かつ定型作業のため、マクロや関数、ピボットテーブルなどを用いて自動化できる可能性が高いです。

・共有フォルダに置いた個人別の座席表ファイルのデータについて、各社員が始業時刻に更新したものを担当者が1ファイルずつ開いて部署全体の座席マップにコピペして反映させる作業。こちらもデジタルデータを用いた反復作業かつ定型作業であり、エクセルのマクロや関数にWindowsのタスクスケジューラを組み合わせて完全に自動化することで担当者は指一本動かさずに、つまり1秒も手間をかけずに終えることができるようになる可能性があります。
○自動化に向かない作業の例

・顧客との打合せの内容とこれまでのやり取りの経緯を踏まえて、次回アポイントを調整するためのメールを書く作業。メールはデジタルデータですが反復作業ではない上に定型作業でもないので自動化は難しいでしょう。

・取引先を集めて自社の新商品の説明を行うためのプレゼンテーション資料作成の作業。プレゼンテーション資料の作成はPowerPointやGoogle スライドなどで作るのでデジタルデータですが、やはり反復作業でも定型作業でもないので自動化は困難です。但し、資料に用いるデータの収集・集計や分析については内容次第では自動化できる余地があるかもしれないので検討してみるとよいでしょう。

ここまで、自動化の候補となる作業を識別するための3つの問いと具体的な作業の例をお伝えしました。是非、ご自身の職場でも作業を棚卸して自動化できそうなものがないか検討してみてください。

相原秀哉 あいはらひでや 株式会社ビジネスウォリアーズ代表取締役 慶應義塾大学大学院修了後、IBMビジネスコンサルティングサービス(現日本IBM)入社。グローバルスタンダードの業務改革手法、Lean Six Sigmaを活用したコンサルティングを得意とし、2012年に日本IBMで初めて同手法の伝道師 "Lean Master"に 認定される。その後、幅広い組織や個人の生産性向上に寄与するべく独立。生産性向上による働き方改革コンサルティングや、コンサルティングスキルを実践形式で学べるビジネスブートキャンプを手掛ける。 この著者の記事一覧はこちら

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