Archer Aviationは、アラブ首長国連邦（UAE）でヘリポート運航業務などを手がける航空会社Air Chateau Internationalが、Archerの垂直離着陸可能な電動マルチコプター（eVTOL）「Midnight」を最大100機購入すると発表した。契約金額は、最大5億ドル（約738億円）規模という。
Midnightは、Archerの量産eVTOL。低速での離着陸時に必要な揚力を発生するためのローター6個と、垂直飛行と水平飛行の両方で使用する角度変更可能なローター6個という、合計12個のローターを備える固定翼機。
積載能力は1000ポンド（約454kg）以上あり、パイロット1人と乗客4人を乗せられて、航続距離は100マイル（約161km）。充電は約10分で済み、飛行の合間に終えられる。20マイル（約32km）ほどの区間を往復する用途に適していて、自動車だと60分から90分かかる移動を、10分から20分程度に短縮できると見込む。
Air Chateauは、購入したMidnightを運航し、UAEエリアで旅客輸送サービスを提供する考え。Archerは、2026年にUAEのアブダビおよびドバイで空中タクシーサービスを開始する計画で、Air Chateauと協業する可能性がある。
ArcherのMidnightは、米空軍が最大6機、United Airlinesが100機を購入するとしている。また、ArcherはインドでeVTOL空中タクシーサービスを2026年に開始する計画。
佐藤信彦
