元TOKIO山口達也に高知東生が「一緒に依存症と闘おう」と呼びかけた理由――文藝春秋特選記事

元TOKIO山口達也に高知東生が「一緒に依存症と闘おう」と呼びかけた理由――文藝春秋特選記事

  • 文春オンライン
  • 更新日:2020/11/22

「文藝春秋」11月号の特選記事を公開します。(初公開:2020年10月19日)

アルコール依存症を疑わせるに十分な事件だった。

9月22日、TOKIOの元メンバー山口達也はバイクで乗用車に追突。警察が駆け付けたところ、山口の呼気から基準値を上回るアルコールが検出され、酒気帯び運転の現行犯で逮捕された。山口は2018年、酒に酔った状態で女子高生に無理矢理キスをしようとして強制わいせつの疑いで書類送検されている(起訴猶予処分)。この事件によってTOKIOを脱退、ジャニーズ事務所を退所することとなった。

当時からアルコール依存症が指摘されており、インタビューでは禁酒したと語っていたにもかかわらず、またしても酒が引き金となり事件を起こした。

No image

山口達也

「山口さんの助けになりたい」

山口に対して批判が集まるなか、「彼の助けになりたい」と声を上げたのが、俳優の高知東生。彼は自身のツイッターでこう呼びかけた。

〈山口達也さんの事故の件を聞き衝撃を受けている。「お前と一緒にするな」とバッシングを受けることは覚悟している。でも依存症は根っこは同じなんです。山口さん今度こそ俺達の自助グループに繋がって欲しい。山口さんの辛さや孤独を一番理解できると思う。周囲の皆さんどうかサポートの上繋げて下さい〉(9月22日付)

〈山口さん依存症の可能性が高いと思ったので俺も勇気を出してツイートしました。助けになりたいと心から願っています。
そして助けにまわることで俺たちも助けられます。
依存症は甘くない。一人では回復できない病気なんです。〉(同前)

高知は2016年6月、覚せい剤と大麻所持の現行犯で逮捕され、懲役2年、執行猶予4年の判決を受けたが、今年9月30日に執行猶予の満期を迎えた。

高知は、月刊「文藝春秋」の取材に応じ、ツイートの真意を語った。

「依存症に完治という言葉はないし、偉そうに上から目線で語るつもりもありません。ただ、いま山口さんがどのように苦しんでいるか、僕にはよく分かります。山口さんには、僕と一緒に依存症克服のために闘って欲しい。彼に必要なのは依存症の経験がある仲間です」

清原和博氏も参加する“自助グループ”

昨年5月、高知は仲間とともに依存症を克服のための自助グループを立ち上げる。

自助グループでは月に1、2度集まって約1時間のミーティングを行い、自分の経験や思っていることを率直に語り合うという。元プロ野球選手の清原和博など、数人の著名人も参加するが、口外禁止のルールが厳格に設けられている。

高知が自助グループの効用を語る。

「経験者の声を直に聴くことで、俺だけじゃなかったんだという共感を覚えます。あと気づかされたのは、自分がこれまで間違った知識や憶測ばかりため込み、いかにつまらないことを悩んでいたかということ。周りの人間が示す愛情や親切が時に回復を妨げることにも気付けました」

環境と考え方を変えてほしい

高知は、改めて次のように呼びかける。

「山口さんには、この著名人の自助グループに加わって、一緒に依存症からの回復を目指して欲しい。山口さんの周囲にもサポートする人はいると思います。でも再びアルコール絡みの事件が起きてしまった。同じ過ちを繰り返さないためにも、環境と考え方を一度、変えてみませんかと言いたい。

僕は経験者の仲間と交流を深めることで、残りの人生が楽しみだと思えるようになった。山口さんにも依存症を克服して希望が持てる人生を送って欲しい」

この取材が行なわれたのは羽田空港近くのホテルだ。高知は依存症の啓発イベントに登壇するため、全国各地を飛び回っているという。

月刊「文藝春秋」11月号および「文藝春秋digital」では、高知のロングインタビュー「山口達也さん、一緒に依存症を克服しよう」を掲載。高知は、自身が起こした薬物事件の顛末、母親の自殺など壮絶な生い立ちを振り返り、現在の依存症への取り組みを詳細に語っている。

(「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2020年11月号)

「文藝春秋」編集部

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加