
3回に満塁弾を放ち、クールに生還した沖縄尚学・仲田(左)
まさに4番の一振りだった。第95回記念選抜高校野球大会が18日、甲子園で開幕し、第3試合で沖縄尚学が大垣日大(岐阜)に4―3と接戦を制した。
勝利の決め手となったのは3回に飛び出した4番・仲田侑仁内野手(3年)の一発だった。二死満塁から初球、134キロ直球を一閃。今大会第1号となるグランドスラムを左中間の最深部に放り込んだ。
「相手投手が真っすぐが多かったので。狙っていたら甘い球が来た。芯で打てた感覚はあったけど、入るとは思わなかった。歓声で本塁打と分かった」。186センチ、96キロの大きな体で淡々とダイヤモンドを1周。「心の中ではガッツポーズ。表に出すのは恥ずかしいので」と、はにかんだ。
初球から「真っすぐを狙っていた」。冬場は打撃マシンを2メートルほど前に出し「速球を1球で仕留める」ための練習を積んできた。〝つかんだ〟という「スイングの軌道を投球のラインに入れる」感覚が本番で生きた。
3安打4打点の大暴れで、自信を確信に変えた秋の九州王者の主砲は「またチャンスで回ってきてほしい。自分で打って流れを持ってきたい」と、さらなる活躍を誓った。
この勝利で2回戦に進出した沖縄尚学は、24日の第1試合でクラーク記念国際(北海道)と対戦する。
東スポWEB