
投球する先発のソフトバンク・武田翔太=ペイペイドーム(撮影・村本聡)
(パ・リーグ、ソフトバンク-楽天、14回戦、6日、ペイペイD)ソフトバンク・武田翔太投手(29)が今季初先発し、6回0/3を投げ1失点。今季初勝利を挙げた。
「(白星は)うれしいですけど、それ以上に疲れました」
三回を終えて無安打。四回1死二塁から島内に右前適時打を浴びて同点とされたが、五回に打線が3点を勝ち越した。安打を許した回は四回と、六回2死から浅村の中前打だけ。最速は152キロを計測。持ち味のカーブと、130キロ台中盤のチェンジアップが光った。
七回もマウンドへ。先頭の岡島に四球を与えたところで、トレーナーがマウンドへ。右手の指が「つった」といいそのまま交代。チームは大勝して白星をつかんだ。
試合後、チェンジアップは「ブルペンでも試しましたけど(試合で使ったのは)ぶっつけ本番です」。練習を始めたのは先週だという。武田の口から出たのは偉大な2人の左腕だ。
「真っすぐとカーブだけでは(相手打者に)張られるので。間の球がほしいと。和田さんに聞いて、握りとか投げる感覚とか。和田さんだから知っている杉内さんのチェンジアップとか。『こんな感じって言っていたよ』って教えてもらいました。やっと見つけたかなと思います」
日米通算151勝の和田と、NPB通算142勝の杉内。ともにチェンジアップとキレのある直球で勝負してきた先輩左腕だ。「感覚と握りを足したらいいんじゃないかと思って、そしたら自分の中でもよかった」と、集めた情報を自分なりにアウトプットして結果を残してみせた。