自宅介護と施設どちらが幸せ?認知症介護で悩む60代女性に介護ジャーナリスト・太田さんが回答!

自宅介護と施設どちらが幸せ?認知症介護で悩む60代女性に介護ジャーナリスト・太田さんが回答!

  • ハルメクWEB
  • 更新日:2021/09/15

50代からの女性のための人生相談は、読者のお悩みに専門家が回答するQ&A連載。今回は68歳女性の「認知症介護」についてのお悩みに、介護・暮らしジャーナリスト、太田差惠子さんがアドバイスします。

No image

68歳女性の「認知症介護」についてのお悩み

認知症介護について相談です。できれば自宅で介護したいのですが、親は片麻痺があり、介護者は私一人です。

今年3月まで一緒に暮らしていましたが、入院。その後、根本的な治療ができないということで、今は介護老人保健施設にお願いしています。

今後は特別養護老人ホームを考えていますが、本人にとって自宅介護と施設介護、どちらが幸せなのかと悩んでいます。

(68歳女性・もかっちさん)

太田差惠子さんの回答:在宅の良さ・施設の良さがある

No image

親御さんは介護老人保健施設(通称、老健)に入居中とのこと。老健とは、介護保険で入る施設ですが、“終の棲家”という位置づけではなく、リハビリなどを行って、在宅復帰を目指すところです。3か月くらいで退去となることが一般的です。

退去後に、自宅か、特別養護老人ホームかで迷っておられるのですね。

認知症で片麻痺があり、3月までおひとりで介護されてきたとのこと。老健に入っておられる現在、もかっちさんは、傍にいられないことに心配や寂しさを感じる一方、ほっとされている面もあると思います。

在宅か施設かと決めがたいのは、親御さんも同じではないでしょうか。もしかすると、老健から「家に帰りたい」とおっしゃるかもしれませんが、施設にいると、24時間体制でプロの介護を受けられるので安心できる面もあります。

施設に入居した後、家族だからこそできるケアもある

No image

親を施設に入居させることに対し、いまだ「姥捨て山」のイメージを払拭できず、迷いが生じるという子世代も少なくありません。家族の手で直接介護することが親孝行というイメージもあります。

けれども、施設に入居しても、「家族の役割」が終了するわけではありません。施設に入っても、ケアプランが作成されます。親の状況をもっともよく知る家族として、ケアプラン作成に協力しましょう。

コロナ禍なので、地域によっては難しいかもしれませんが、面会に行って、親の様子を確認。気になることがあれば、施設のケアマネジャーらに相談したり、本人が言えないことを代わって伝えたり。

また、気持ちにゆとりができるので、会いに行けば、これまで以上に親に対し笑顔で接することができ、それは親御さんにとって精神面でのケアとなるでしょう。

それに、施設に入居しても、ケガをしたり、病気になったりすることもあります。施設から連絡がくるので、対応必須です。

親の望みは「子の健康と笑顔」のはず

No image

親御さんの状況によっては、本音を聞くことは難しいかもしれません。でも、もしお元気であれば、最も望まれることは、子(もかっちさん)の「健康と笑顔」なのではないでしょうか。

介護に正解はありませんが、68歳というご年齢からも、日々の介護は特別養護老人ホームに託すのは悪くない選択だと思います。そうすれば、もかっちさんは心に余裕がうまれ、家族だからできるケアを行えると思います。

回答者プロフィール:太田差惠子さん

No image

おおた・さえこ 介護・暮らしジャーナリスト、NPO法人パオッコ理事長、AFP(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定)。京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。取材活動より得た豊富な事例をもとに「遠距離介護」「仕事と介護の両立」「介護とお金」 等の視点でさまざまなメディアを通して情報を発信する。著書に『親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと』(翔泳社)など多数。最新刊は『子どもに迷惑をかけない・かけられない!60代からの介護・お金・暮らし』(翔泳社)。

構成:竹下沙弥香(ハルメクWEB)

■もっと知りたい■

人生相談:認知症の両親の介護…施設に入れるべき?

ハルメクWEB編集部

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加