90年代、時計ジャーナリストが日本に初めて紹介した思い出の名機

90年代、時計ジャーナリストが日本に初めて紹介した思い出の名機

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2019/09/23
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ブレゲは、クラシック、ドレスウォッチのイメージが強いが、スポーツウォッチの名機も存在する。 そのオーナーであり、時計ジャーナリストでもある名畑政治さんがその出合いと魅力を語った。

世界最大の時計見本市「バーゼル ワールド」の取材を1990年代から続けている名畑政治さんは、現在、時計専門のWEBマガジン「Gressive」の編集長としても活躍中である。そんな彼が所有し、語ってくれる腕時計はブレゲの「タイプXX アエロナバル」である。

「94年から当時スタッフだった『グッズプレス』でバーゼルフェアの取材を始めたのですが、この時計は、その時の思い出の品です。当時は『グッズプレス』を含めて4媒体しか来ていませんでした。一週間の取材で、最終日にブレゲで見せてもらったのが、このアエロナバルのプラチナの限定モデルだったんです。他媒体はみな帰国したあとだったので、まだ誰も見ていないモデルでした。スクープですよ」

その場で撮影させてもらい『グッズプレス』で紹介したのが、日本で初めてのアエロナバルの記事だったのだ。

その後「日本からの大プッシュ」により、翌95年にステンレススティールのモデルが登場し現在に至るのだが、名畑さんは、その3年後にこのモデルを購入したという。

「その時の興奮や撮影の思い出、お世話になって未だにお付き合いのある人たちとの友情の証しとして手に入れたのが、このアエロナバルなのです」

以後20年以上愛用しているアエロナバルだが、いま名畑さんは、その原型である 50年代の「タイプXX」が欲しいのだという。

「アンティーク市場に出ているモデルは、いまは価格が上がっていて買えるようなものではなくなっています。が、憧れのモデルなので、いつか手に入れたいですね」

このアンティークモデルについても、名畑さんらしいエピソードがある。

「97年にパリ航空ショーの取材に行ったら、お歳を召されたフランス空軍の退役パイロットがいて、腕元を見ると『イエマー』のクロノグラフをしているんです。それで、現役時代からしてたんですか? って聞いたら、現役の時はブレゲに決まってるだろ! と。つまり、当時の現役パイロットは支給された「タイプXX」を使うけれど、退役すると返還するんですよ。なのにアンティークが出回ってるのは変ですよね。それで、後にブレゲ7代目のエマニュエル・ブレゲさんにそのことを聞いたら”決まりを守る人間ばっかりじゃないからね。特にフランス人は”って(笑)」

本来、返還された時計はすべて廃棄されるのだとか。決まりを守らない人がいたからこそ、いまアンティークの「タイプXX」を見ることができる。完璧ではないから面白い。これも腕時計の大きな魅力のひとつである。

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前作のトランスアトランティックから装備された日付表示。それがこのタイプXXIでも引き継がれている。

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ケースサイドに施されたコインエッジ。文字通り、コインの縁の側溝模様を想起させる彫金スタイルで、ブレゲ創業者のアブライアン=ルイ・ブレゲが得意とした手法である。ドレスウォッチなどに施されることが多く、現在も一部の高級時計にしか見られない。

BREGUET TYPE XXI 3817

アエロナバル、トランスアトランティックの次のモデルで、1954年に製造された原型モデル「タイプXX」の50周年を記念して2004年に登場。完成されたデザインなので、その印象はあまり変わらないが、センターのクロノグラフ秒針と60分積算計の分針が同時にフライバックする機能のほか、3時位置にはデイ&ナイト・インジケーターを搭載。ダイヤルはスレートグレイ、ケースは、それまでのモデルから3mmサイズアップして、42mmに。

ムーブメント:キャリバー584Q/2 自動巻き

パワーリザーブ:48時間

ケース素材:ステンレススティール

ケース径:42mm

価格:¥1500000

問い合わせ:ブレゲ ブティック銀座(03−6254−7211)

名畑政治◎時計ジャーナリスト。1959年、東京都生まれ。時計専門誌や男性情報誌にて時計やカメラ、ファッション関連の取材および執筆を行なう。94年から毎年、スイス時計フェア取材を継続中。現在は時計専門ウェブマガジン「Gressive」の編集長を務める。

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