世界中の誰もが参画できる「Coke × Adobe × You」コラボプロジェクトの裏側

世界中の誰もが参画できる「Coke × Adobe × You」コラボプロジェクトの裏側

  • @DIME
  • 更新日:2017/11/24

ラスベガスで開催された世界最大のクリエイターの祭典「Adobe MAX 2017」開催中の10月18日に、次世代クリエイターの応援を目的にした、メガブランドのコラボレーションが世界同時発表された。

世界中の誰もが参画できるこの「Coke x Adobe x You」プロジェクトでは、ブランドの財産とも言える、コカ・コーラのロゴなどのデザインが提供され、テーマや素材をもとに、自分たちの自由な発想で具体的なイラストレーション、3Dのオブジェ、動画など好きなフォーマットで作品制作し、それをオンライン上で応募する初めての試みだ。すでに活躍しているクリエイター15名は事前に制作を依頼され、その作品をオンライン上で発表している。

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Kouhei Nakama

「今回のコラボレーターのアドビがクリエイターの制作サポートツールでエンジンを提供し、コカ・コーラがそこにデザイン素材やプロジェクトの枠組みという燃料を注ぎ、クリエイター達がそこでクリエイティビティを発揮する。そこで想像を超えたまるで魔法を使ったような、何かが生み出されることを期待している」というザ・コカ・コーラカンパニーのグローバルデザイン担当バイスプレジデントのJames Sommerville氏の言葉に、このプロジェクトの全てが要約されている。実際にこのプロジェクトを立ち上げて推進する方々の使命感と、クリエイティビティに対する情熱によって、このプロジェクトが始動した。

Adobe MAXの会場で、コカ・コーラのデザイン部門を率いる前出のSommerville氏、同グローバルビジュアルデザインのシニアディレクターのRapha Abreu氏、日本コカ・コーラのクリエイティブディレクターの松永秀隆氏にデザインの視点からの話を伺った。同席したアドビ本社のクリエイティブ製品広報担当シニアディレクターのPaige Young氏からは、「日本がこのプロジェクトで最も重要な地域」との説明があり、私たちに何をもたらしてくれるのか期待が高まる。

■クリエイターによるクリエイターのための企画が、コミュニティを魅了する

「コカ・コーラのデザインチームでは、1年前から次世代クリエイター育成に貢献したい、そんな構想が持ち上がった。最初は、クリエイターのコミュニティにどのように貢献するかという視点で、すでに一部業務ではパートナーであり、クリエイターのサポートでは随一のアドビ社に声をかけ、同社クリエイティブチームとの対話を始めた」(Sommerville氏)

このように、デザインチームが企画を主導する点が今回のプロジェクトの特徴だ。通常のマーケティング部によるプロモーションとは一線を画した、クリエイターによる、クリエイターのためのプロジェクトなのだ。

その特徴のひとつは、クリエイター自身の発想を自由に引き出すための、シンプルなブリーフィング(制作のガイドライン)だ。具体的には下記にある言葉から発想を得て、それを動画やイラストレーションなど自分の好きなフォーマットで作品を制作するのだ。制約が少ないからこそ、クリエイターの自由度が増して表現の幅が広がる。作品のタイトル名や、文章での説明は不要だ。作品自体が語りかけることが期待されているのも、チャレンジでもあるが、クリエイティビティが尊重されている証しだ。

さらに、普段は使用できないコカ・コーラのロゴやボトルのアイコンが素材として提供され、クリエイターの好奇心をかきたてる。このプロジェクトには勝ち負けはなく、応募した人のすべての作品がインターネットの空間に展示されて、プロジェクトメンバーや一般にも幅広く観てもらえる機会ができる。

クリエイターにとっての一番のメリットは、クリエイティブをサポートするツールの提供を受けたり、さらにこのプロジェクトに応募した人の中から、コカ・コーラのデザイン部の作品へのアドバイスを受けたり、メンターとなってもらえたりする可能性があることだろう。

現時点では詳細が公表されていないが、Sommerville氏によると「これからキャリアを始めるクリエイター達への具体的なフォローアップを、プロジェクトチームで検討している。参加者と個別に対話をしたり、また米国から日本に私が行ってセッションを開いたり、サンパウロへは別のスタッフが、またヨーロッパでは現地のメンバーが対応するなども一案で、クリエイターのコミュニティと直接繋がっていきたい」というから、クリエイターにとっては朗報だろう。

また、期日までに応募のあった一つひとつの作品に対し、寄付を行うという。それは単なる会社のCSR的な考えではなく、「クリエイターが作品制作に使った時間が、募金となって他の人の役に立つ。それは、社会貢献に敏感な彼らにとっては、さらなる活動のモチベーションになっていく」(Paige氏談)とあくまでクリエイター達の気持ちを汲んで活動していく。

クリエイターによる企画は、クリエイター達の心をつかむ要素が満載だ。単発のプロモーションでなく、またブランド名だけに頼らない、実際に自分たちの持っているスキルや時間を割いてクリエイター達に寄り添っていこうというプロジェクトチームの姿勢がきめ細やかに反映されている。

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Frankie Cihi

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Guy Aroch

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■クリエイターへの支援が、日本のクリエイティビティを引き出す

このプロジェクトは「グローバルで、オンライン上で一つの場所に皆が集い、我々とコラボレーションし、一方で互いの作品を見せ合い、お祭りでもあり、誰でも参加できる」と松永氏は語った。また、「自由な表現が最も重要。今回のプロジェクトを通じて、自由になり、楽しんでほしい。我々コカ・コーラの素材とブリーフィングを使って作品をつくり、皆さん自身もハッピーになって欲しい」という。

一方で、世界が認める日本のクリエイティビティ(回答者の34%)を、日本人は自覚していないという調査結果がある(詳しくはこちらを参照)。松永氏のメッセージは、自分のクリエイティビティを気軽に試して見よう! という日本への応援に他ならない。たとえ作品を作る側でなくても、例えば「オンライン上で展示される応募作品を楽しんで見る」(Abreu氏談)こともできる。

このプロジェクトの募集締切日は2017年の12月31日を予定している。そしてコカ・コーラとアドビは今後もクリエイター/デザイナーのコミュニティを巻き込んだ活動を続けていくという。クリエイティビティを刺激する、楽しいプロジェクトを、日本でも引き続き展開して欲しい。

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Kouhei Nakama

「Coke x Adobe x You」のウェブサイト(英語)
https://cokexadobexyou.com/

応募の方法などについてはアドビのブログ(日本語)をご参考に
https://adobe.ly/2zzQoTR

取材・文/望月奈津子

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