「かっこいい自分しか見ていなかった」現役大学生に聞いた、就活でやっておけばよかった&やめておけばよかった5つのこと

「かっこいい自分しか見ていなかった」現役大学生に聞いた、就活でやっておけばよかった&やめておけばよかった5つのこと

  • CanCam.jp
  • 更新日:2022/06/23

「かっこいい自分しか見ていなかった」現役大学生に聞いた、就活でやっておけばよかった&やめておけばよかった5つのこと

人生の岐路のひとつ、就活。近年は転職を見据えたキャリアプランが増えていますが、志望度の高い企業、自分に合った企業に入社したいという気持ちは誰しも同じですよね。後から「あのときこうしておけば…」という後悔の気持ちほど辛いものはありません。

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そこで今回は、就活を終えたばかりの現役大学生に、「就活でやっておけばよかった&やめておけばよかったこと」を取材してきました。今回教えてくれたのは、都内の私立大学に通うMさん(21)。文系学部で学んでおり、6月に就職活動を終えたばかりの4年生です。

就職活動は全体的にどうだった?

「自分が持っていた就活のイメージとはだいぶ違いましたね。4年生の4月になったらスーツを着た学生たちがドーンと街に繰り出すイメージでしたが、そもそもコロナ禍で対面のイベントは少なかったし、早い企業だと3月に入る前にエントリーシート(履歴書)を締め切っている企業もあって、企業ごとに時期もやり方も違うという印象がありました。

私は3年の夏から就活を始めたので「もっと早く始めておけばよかった!」とはなりませんでしたが、振り返ってみると「あれやっておけばよかったな」とか「逆にこれあんまり意味なかったな」とか、今になって思うことはたくさんあります」

Mさんは納得内定を手にできたそうですが、そんな彼女でも少なからず後悔はあるよう。どんなポイントが引っ掛かっているのか、詳しく教えていただきました。

筆記試験の対策が足りなかった

SPI、玉手箱、C-GAB、IMAGES、クレペリンなどなど、筆記試験ひとつとってもバリエーション豊か。A社はSPIだったけどB社はC-GABで、C社は…のように企業ごとに違うのも痛いところです。もちろん同じ種類の試験の場合や、良い成績を他社に使いまわせる場合もあるようですが、何種類も対策するのって大変ですよね。企業によっては完全に自社製のオリジナル筆記試験を科すこともあるため、面接練習だけしておけば良いわけではないんです。

Mさん「夏休みにSPIの勉強をガッツリやっていたんですけど、秋以降インターンシップやESの〆切、面接の予定が入ってくるとどうしても後回しになってしまって…。気づいたら数ヵ月手つかずの状態で頭から抜けており、企業から受験を要求されたときに焦りました。また、種類が多すぎて把握できていなかったので、がむしゃらにSPIの勉強ばかりしてしまっていたのも良くなかったと思います。

正直筆記試験が終わった後は毎回「落ちただろうな」と思っていました。結果的になんとかなったのは、志望企業は筆記試験で足切りというわけではなかったからです。もしこれが筆記試験オンリーで一つの選考ステップだったら、確実に落ちていただろうなと思います」

筆記試験は、基本的に数学や国語、英語などの力が試されることが多いよう。もちろんテストの種類によって違いはありますが、苦手教科がある方は注力する必要がありそうです。また、①一週間に〇時間は筆記対策にあてるなど継続的な学習をすること、②筆記試験の種類と傾向を把握することが重要だそうです。

OB・OG訪問の動き出しが遅かった

主に大学の卒業生を訪問し、気になる業界や会社のことについて理解を深めるOB・OG訪問。就活の定番とも言えるものですが、何を聞いたら良いのかわからない、そもそも行きたい企業にOBOGがいない、など悩みは多数あるのではないでしょうか。これについて、Mさんなりの引っかかりポイントがあるよう。

Mさん「もっとはやく就活を始めれば良かったとは思わないと最初にお伝えしましたが、これに関してはもっと早く、そして活発に動けばよかったと思います。というのも、2月~3月頃になると他の就活生もOBOG訪問を始めるので、なかなかお時間をとっていただけないこともあるんです。私は一番早い時で7月にOB訪問をさせていただきましたが、それ以降活発に動かなかったので、実質始めたのは年明けぐらいの感覚です」

スタート自体はかなり早いように感じますが、筆記試験と同様ここでもブランクが。活発に動かなかった理由はあるのでしょうか。

Mさん「完璧主義な性格と不安が原因だと思います。OBOG訪問って、完全に業務と切り離して私たちの質問・相談に乗ってくださる場合もあれば、評価が人事に伝わる場合もあるらしいんです。そこで高評価だったら選考にプラスに働くけれど、印象が悪かったらマイナス評価が人事に伝わってしまうかもしれない…と思うと、なかなか行動に移せませんでした。私はオンライン訪問をさせていただいたので、対面訪問の作法みたいなことは気にせずいられましたが、30分~1時間もたせるだけの企業・業種に対する知識がなかったので、「ここままの状態で行って大丈夫だろうか」という不安がありました。あと、完璧主義ゆえにメールの誤字脱字も大体3周ぐらいチェックしていたので、それも精神的に負担でしたね」

今までビジネスメールを打った経験が少ないという方は、メールを書くだけでも緊張してしまいますよね。Mさんは最終的に4名の先輩にOBOG訪問をされたそうですが、その効果を実感しているからこそ“もっと活発に動けばよかった”と感じているようです。

会社説明会ではなかなか知ることのできない深い部分まで知ることのできるOBOG訪問。業界にもよりますが、夏の段階であれば、企業や業界のことについてよくわかっていないのはそこまで不自然でない場合もあるので、あまり気負わずにいくことも成功の秘訣なのかもしれません。

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かっこいい自分しか見ていなかった

就職活動で必ずと言っていいほど聞くワード「自己分析」。自分のことを深く理解することで、より自分に合った企業を見つけることができるほか、面接で自身の経験を深掘りされても自然な返しができようになります。ただ、ここでも注意点があるようで…

Mさん「就活で終わってから気づいたことですが、自己分析はやり方を間違えると入社してから苦労する確率が上がりそうだなと感じています。私は某有名な自己分析指南書を購入してそれに沿って自己分析を行っていました。ただ、普段の数倍意識が高くなってしまって、「ずっと挑戦できる環境が良い」とか「プライベートよりも仕事命で生きたい!」とか、上昇志向の気持ちがたくさん出てきました。これ自体はすごく良いことだし、実際これまでの21年間はそういう人生だったと思います。ただ、今思えばかっこいい自分しか見ていなかったんですよね。“自分の短所”でも長所と表裏一体となるようなものを挙げるよう意識していたので、自分の弱いところを無視していました」

自己分析のノート自体は、誰にも見せたことがないというMさん。しかし、就活を頑張ろうと思うあまり自分しか見ないノートにも外向けの言葉を書いてしまっていたようです。かっこいい自分しか見ていないことに気付いたのは、なぜだったのでしょうか。

Mさん「自分を改めて見つめなおすようになったきっかけは、難聴が発覚したことです。3年の冬に急性低音障害型感音難聴を発症し、治ったと思いきや、再発しました。原因はよくわかっていないとのことですが、ストレスに起因する場合が多いようです。この病気になった人は精神的に弱いとかそういうことを言うつもりは全くないけれど、私は元々HSP気質なこともあり、「仕事と同じくらいプライベートの時間も確保して、身体も心も労われる環境が良いのではないか」という考えに至りました。現在の内定先はそういった自分の弱い部分を知った上でエントリーしたところなので、入社後のミスマッチもないと信じています」

目標が見つかるとそこに向かってダッシュしていく猪突猛進型だというMさん。とても活発な方なんだなという印象ですが、対照的に繊細な部分を持ち合わせているよう。選考を勝ち抜いていかなければならない就職活動において、上昇志向や希望というのはとても重要な要素です。ただ、心の中では本当はどうなのか、建前ではない本音の部分を無視しないよう注意する必要があります。

※HSP=Highly Sensitive Personの略。病気や障害ではなく気質のことで、5人に1人が該当すると言われている。

合同説明会に参加して企業研究した気になってしまった

数十社の企業が一堂に会する合同説明会。就職活動の代名詞と言える光景ですが、自己分析と同様、こちらも利用の仕方に注意点があるようです。

Mさん「合同説明会(以下:合説)ってすごく“就活してる気分”になれるんですよね。スーツを着て、パソコンの前に座るなり会場に行くなりして、メモを取って。もちろん、合説を通して今まで知らなかった企業に出会えるという点や、対面の場合は何度も通うことで顔を覚えてもらえるかもしれないという点は大きなメリットだと思います。私も合説に行って就活してる気分になっていたタイプですが、そこで企業研究した気分になっていたのは間違っていたなと思います。

質疑応答を抜いたら25分程しかない時間の中で、得られるのは限られた情報だけ。ホームページで得られる情報も多いです。合説はあくまで企業研究のスタートラインであり、そこで気になった情報をOBOG訪問などで聞いて、ようやく理解が深まるんだと思います」

合同説明会で話している内容はあくまで他の就活生も知っている情報。それを志望動機に入れたとしても、どうしても薄くなってしまいます。合同説明会では企業の方がどんなプロジェクトに注力しているのか、どんな人材を欲していそうなのか、選考の情報をキャッチできるかなどを見ることに注力し、それを広げる形で企業研究をすると良さそうです。

ちなみにMさんは対面の合同説明会も一度ご経験があるそうですが、人気企業はすぐに席が埋まってしまい、着いた頃には整理券の配布が終了していたこともあったんだとか。そう考えると、新型ウイルスは終息してほしいけれど、オンラインでの合同説明会は今後も継続してほしいですね。

バラバラの業界をみていた

メーカー、教育、エンタメ、マスコミ、インフラ、商社などなど、業界というくくりは就職活動と切っても切り離せないもの。「どの業界みてるの?」と友達同士で話をすることもあれば、面接で「うち以外にどんな企業・業界を志望していますか」と聞かれることもあります。業界を絞りすぎるのはよくないとよく言われますが、その反対もあるよう。

Mさん「私は元々業界を絞りすぎていて、かつそこは採用人数が少ない業界だったので、始めは視野を広げるために他の業界も見始めました。ただ、秋~冬頃になるとだんだん焦りも出てきて、迷走しはじめました。メーカーを受けてみたり、自分は広告志望かもしれないと思い始めたり…。良くなかったのは、業界がバラバラだったことです。受ける業界が増えれば、その分業界研究や同業他社研究に割かなければいけない時間が増えます。研究が曖昧なままESを書いても通らないし、面接に行けたとしてもあまり説得力のあることが言えない。一番困ったのは、「他にどの業界を受けてますか」「他社さんの選考状況はどうですか」と聞かれたときですね。他の業界との共通点がないと、手あたり次第受けてる人みたいに受け取られてしまうので」

どの程度まで業界研究・他社研究をするのかにもよりますが、人気企業であればあるほどライバルとの差をつけるために余念なく行いたいところですよね。業界を広げすぎてしまったというMさんですが、最終的に3業界に絞ったよう。

Mさん「なぜ絞れたのかはあまり記憶にないです。ただ、がむしゃらに受けても落ちたという経験は大きかったと思います。最終的には3業界を8:1:1の割合ぐらいで受けていました。その結果、業界研究にも時間がさけるようになり、面接で「全然ジャンル違くない?」と言われても、自分の軸と絡めてうまく返せるようになっていきました」

実際、業界研究がしっかりできて、自分の軸と絡められるのであれば業界を超えてエントリーするということに問題はありません。ただ、自分にかかる負荷が高くなったり、時間が足りなくなったりするということは意識する必要があります。就活を始めた最初の方から業界を絞るのはそれこそ危険なのでやめたほうが良いですが、ある程度時間が経ったら絞る勇気も必要になりそうですね。

以上、今回は就職活動を終えたばかりの現役大学生:Mさんにお話を伺いました。受験のように正解がない就職活動は、「本当にこれで良いのか」と迷うこともありますよね。ぜひ今回のインタビューを参考にしたり、大学のキャリア支援課や先輩に相談したりしながら悔いのない就職活動にしてください。応援しています!(平田真碧)

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