痛みの原因は姿勢にあり!ビジネスパーソンのための腰痛学

痛みの原因は姿勢にあり!ビジネスパーソンのための腰痛学

  • @DIME
  • 更新日:2018/02/16

日本人の4人に1人、約2800万もの人が苦しんでいるという腰痛。生涯悩むことがない人はわずか1〜2割ともいわれており、まさに〝国民病〟なのだ。だからといってビジネスパーソンは、腰痛で仕事のパフォーマンスを落とすわけにはいかない。ここでは腰痛に効果的なギアをはじめ、その予防と解消法を医師やトレーナーの解説と共に紹介する。

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【 医師が教える腰痛対策きほんの〝き〟】

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◎ほとんどの腰痛は原因をひとつに特定できない

後述のデータからもわかるように、様々な弊害を及ぼす腰痛。とはいえ、決定的な改善法を見つけられないまま、やり過ごしている人がほとんどではないだろうか。それもそのはず、原因が特定できる腰痛は全体の約15%。それ以外の約85%は原因不明なのだ。だが、「もちろん〝何かしら〟の原因はあるのです」

そう話すのは、順天堂大学の後藤悠助医師。

「単に画像診断できないだけのこと。原因が特定できる15%には、椎間板ヘルニアや骨髄や神経が圧迫される脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)、骨折などがあります。一方で、検査ではわからない腰痛については、筋肉のコリや〝滑走不全〟(動きが悪い)のほか、長時間の不良姿勢、ストレスなどがその要因となり得ます。特に30〜40代の男性は何事も仕事優先で、運動不足になりがち。体が硬くなって柔軟性が衰え、腰に過度な負担がかかってしまうんです。腰は単独ではなく、いろいろな関節と連動して動いていますから」

そもそも腰痛が多発するのは脊椎(せきつい)の構造にも理由がある。脊椎は椎骨(ついこつ)と呼ばれる骨が連なってできていて、間に挟まった軟骨組織(椎間板)がクッションの役割を果たすことで、自由に動くことができる。だが、人間はほかの脊椎動物と違い2足歩行のため、上半身を脊椎で支えなければならず、特に腰椎に負荷がかかりやすいのだ。

「腰痛の中でも特に危険なのが、骨折、感染症、悪性腫瘍(がん)。2〜3週間痛みが続く場合は、医師の判断を仰いでください」

一方で、日頃の腰痛には万全のセルフケアで臨みたい。

「腹筋や背筋など外側の筋肉ではなく、内側の筋肉=体幹を鍛え、体の土台を整えることが大切。可動域を広げるストレッチや、ドローインなどがおすすめです。ただし痛みがある時は控えること。また長時間に及ぶ不良姿勢での〝座りすぎ〟にも注意。1時間ごとに立って、フロアを歩くだけでも随分違いますよ」

もちろん、痛みがひどい時は病気の可能性もあるので病院へ行くべきだ。そうでない場合は、

「ある程度楽観的に考え、日々の中で、何かしらの楽しみや目標を見つけて行動を起こす。前向きに考えられるようになれば、回復も早くなりますよ」

確かに腰痛とうつとの関連を指摘するデータもあるが、ポジティブにとらえ、できることから始めるのが何よりの特効薬なのかもしれない。

[ CAUTION!]〝座る〟負担は〝立つ〟の2倍!?

日本人が1日に座っている時間は平均8時間=1日の1/3で、世界で最も長い。座っている時には体重の60%といわれる上半身の重さが腰に集中するのだ。さらに悪い姿勢の座位を続ければ腰の負担は増大する。だが、骨盤を立てた正しい姿勢を心がければ負担は軽減される。胸が開いて深い呼吸ができるようになるので、脳が活性化するのだ。

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出典:ナッケムソン「姿勢の変化による椎間板内圧の変化」より

〈正しい座り方〉

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骨盤を立てて座ると背骨が理想的なS字カーブに。腰だけでなく首、肩、背中の筋肉への負担も抑えられる。

〈NGな座り方〉

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骨盤が傾くことで背骨も丸まるほか、骨盤に上半身の重みがかかり、立っている時の約2倍の負担が腰に集まる。

■男性の自覚症状No.1は「腰痛」

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病気やけがなどの自覚症状がある人のうち、男性1位の疾病が「腰痛」。女性は肩こりに次いで2位。もはや現代人につきものの疾病といえる。
出典:厚生労働省「国民生活基礎調査 平成28年度版」より

■腰痛に悩む人は抑うつ傾向が2.29倍

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気分の落ち込みなどを示す〝抑うつ〟状態の簡易テストで、腰痛に悩んでいる人は、そうでない人に比べて抑うつ傾向が高い結果に。境界領域も含めれば約50%になり、腰痛が与える心理的ストレスの証しといえる。
出典:脊柱管狭窄症専門情報メディア『脊柱管狭窄症ひろば』※40歳以上の男女601人(腰痛あり:208人、腰痛なし:393人)に対して行なったネットアンケートに基づく

■「座りすぎ」による死亡リスクは2倍!

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アメリカ・コロンビア大学の研究チームの調査では1日に座る時間が13時間以上の人は、11時間前後の人に比べ死亡率が2倍。さらに一度に座り続ける時間が90分以上の人はそれ未満の人に比べ、同じく死亡率が2倍になるという結果に。
出典:米・コロンビア大学医学部・キースディアス博士のチームが米内科学機関誌「AIM」に発表したデータより

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背骨は、椎骨というブロック状の骨が計24個連なっている。「体の支持」「運動」「神経保護」が主な役割だ。

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順天堂大学大学院

整形外科専門医

後藤悠助さん

臨床での手術治療を中心に、スポーツドクターとしても活躍。同時にスポーツ障害治療、再生医療にも注力する。

文/編集部

※記事内のデータ等については取材時のものです。

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