自転車は買う時代から借りる時代へ!注目されるシェアサイクルの今後の行方は

自転車は買う時代から借りる時代へ!注目されるシェアサイクルの今後の行方は

  • @DIME
  • 更新日:2017/09/15

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

◆自転車活用推進法の施行でシェアサイクルがさらに加速

自転車を活用したまちづくりを提案、体感するイベント「バイシクルシティエキスポ2017」が開催された。行政、民間含め70社ほどが出展されたが、中でも注目は共有して使うレンタル自転車「シェアサイクル」だ。欧米、中国、アジアの主要都市ではすでに導入されており、日本でも「ドコモ バイクシェア」、中国の大手シェアサイクル「モバイク」などのサービスが開始されている。2017年5月には、環境負荷の軽減、災害時の機動性確保、健康促進などを目的に自転車活用推進法が施行され、生活者の需要、インバウンド需要も踏まえたシェアサイクルは2020年の東京五輪に合わせて今後も増えていくと予想される。

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◆首都圏をターゲットに一般の自転車で展開する「PIPPA」

バイシクルシティエキスポ2017のブースの中でも注目度が高かったのは、オーシャンブルースマート社のシェアサイクル事業「PIPPA(ピッパ)」。決められたポート(駐輪場)間で、自由に乗り捨てができるシェアサイクルサービスで、2017年度中に順次サービスを開始していく。

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同社の調べでは、シェアサイクルの認知度は63.4%に達し、利用意向も60.9%と高いものの、利用率は5.3%にとどまっており、需要の多い都心部ではまだまだ配車不足とみられている。従来のシェアサイクルに使用される自転車は大半が電動アシストだが、「PIPPA」はまち乗り、ちょい乗りが気軽にできる、3段変速ギア付きシティサイクル型24インチ(シマノ社製)を投入、利便性を高めていくという。

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従来のレンタル自転車に多かった「ママチャリ型」と違い、「PIPPA」は乗り降りがしやすいシティサイクル型。車体がアルミフレームなので重量が18.7㎏と軽く、3段変速ギア搭載で坂道や女性でも軽快に走行できる。タイヤはパンク防止のノーパンクタイヤを使用。ハンドルは乗車時に上体が起きるセミアップタイプで、ゆっくりと走行してもふらつきにくい。年齢や性別を問わず、だれでも乗りやすい自転車が「PIPPA」の特長だ。

「シェアリングサイクルを使用したことがない人が多いのは、手軽に使えるというイメージがないからだと思う。そこで弊社では、健康への関心が高い都市部で、電動アシストではない手軽に使える一般的な自転車を投入することにした。都内を中心に1都3県を考えており、利用頻度の高い東京都内の駅周辺5km圏内の15歳から60歳をターゲットに設定。駅前などの放置自転車の解消、CO2削減といった環境問題にも寄与していく。自転車の製造実績で培った供給能力を基に、首都圏エリアに3年で10万台の配車を目指す。

自転車を買うものから借りるものへ価値観を変えていくのが私たちの目標。暮らしに寄り添い利便性を追求することで、利用者の生活をより豊かにするシェアライフスタイルを実現させたい」(オーシャンブルースマート社長 小竹 海渡さん)

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◆IoT技術を活かした簡単で手軽なサービス

「PIPPA」の大きな特長は、IoT技術を活かした「スマートキー」で開錠、施錠、決済がスマートフォンで簡単にできるということ。ソーラーパネル充電を行うスマートキーには3G 、GPSを搭載、専用アプリから会員登録するだけで利用できる。

利用方法は、専用アプリでQRコードをスキャンしBluetooth通信で開錠する、SMSで送られてくるパスコードを入力して開錠する、認証キーとなる電子決済カードをかざして開錠するという3通りの方法がある。

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アプリ機能として、走行ルートの保存、予約、課金状態のリアルタイム表示、GPS機能を使った貸出可能な自転車の位置をスマホアプリ上に表示、不正利用を防ぐ暗号機能などがある。

料金は年会費が1000円(保険料含む)、使用料は30分ごとに100円。今後は定額プランも導入予定という。決済方法はクレジットカード、携帯のキャリア決済、Appleペイ、LINEペイで、それらの決済を使いチャージして利用する。

また、平地では一般の自転車を使うが、坂道の多い場所、要望の高い場所では電動アシストモデルの投入も予定している。ワイヤレス充電システムを搭載した電動アシスト自転車で、専用スタンドに止めるだけで、無接点で自動給電ができる。

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【AJの読み】乗り捨てできるポートがどれだけ増えるか

仕事帰りに駅の近くのスーパーで夕食の買い物をするので、帰り道は重い荷物を持って家路に就かねばならない。自転車があったら便利だなと思うことは何度もある。駅から徒歩では少し遠い、駐輪場がいつも空いていないなど、シェアサイクルを使いたいと思っている人は多いはずだ。しかし、駅にポートがあっても、自宅の近くにポートがなければ利用できない。シェアサイクルが普及するには、自由に乗り捨てできるポートがどれほど増えるのかということにかかってくるだろう。

「ポートについては、空いている駐車場を持っている会社などとうまくリンクして事業を進めていき、使われていない場所を有効に活用していきたいと考えている。今後、シェアサイクルサービスは増えていくと思うが、他社とはいい意味で競合していきたいし、ユーザーの方に使いやすい環境を整えるために、他社のポートでも止められるフリーポートのような形にできれば理想的だと思う」(オーシャンブルースマート 佐々木 愼一さん)

文/阿部 純子

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