和歌山・日前宮の御神体は、天岩戸伝説に出てくる2つの鏡

和歌山・日前宮の御神体は、天岩戸伝説に出てくる2つの鏡

  • トラベルjp<たびねす>
  • 更新日:2016/10/19
No image

和歌山・日前宮の御神体は、天岩戸伝説に出てくる2つの鏡

高野山や熊野など、多くの神社仏閣ファンを魅了する和歌山県。
そんな和歌山の中心地である和歌山市に、天岩戸伝説にまつわるといわれる2つの鏡を御神体とする、由緒ある神社があることをご存知でしょうか?

その場所は、最近のパワースポットブームに流されることなく、昔から大切にしてきた「聖域」としての役割を果たし続ける厳かな場所という空気が漂います。今回は、そんな日前宮の魅力をご紹介します。

■JR和歌山駅から、徒歩でも行ける好立地!

No image

写真:西脇 聖

日前宮(にちぜんぐう)の魅力は、同じ境内に日前神宮(ひのくまじんぐう)・國懸神宮(くにかかすじんぐう)という、2つの神宮が座していることだと思います。神社の中でも、由緒ある場所しか「神宮」を名乗ることができないというのはよく知られたことですが、その神宮が同じ場所に揃って祀られているのです。

和歌山県に旅行に来たことがある人は多くても、日前宮のことを知らなかったという人も多いのではないでしょうか?
それもそのはず。ここは、観光地としての華やかな雰囲気とはほど遠く、和歌山市内の賑やかな場所にありながら、その神域としての役割を担い続けている空気が漂います。

そんな日前宮に行くには、とにかく交通アクセスが便利なのも魅力。
大阪からであれば、天王寺から特急くろしおに乗れば約45分で和歌山駅へ。そこから、タクシーに乗っても1メーターか少し出るくらい。
徒歩でも、道を選べば15分程度で行けます。
また、和歌山駅から貴志川線に乗れば2駅で「日前宮駅」に到着し、そこから徒歩1分。

大きな鳥居とその先に見える神域は、一気にそこが市街地であることを忘れさせてくれます。

■知恵を司る神様の存在に注目!

No image

写真:西脇 聖

日前宮の御神体であると伝わる2つの鏡は、天岩戸にお隠れになった天照大御神に出てきていただくために作られた鏡であり、日本書記には、天照大御神の御鏡前霊(さきみたま)を日前宮にある両神宮に祀ったという記述があります。また、三種の神器の一つとして伊勢神宮に祀られていると言われている「八咫鏡(やたのかがみ)」よりも先に作られたものであるという言い伝えがあります。

そんな鏡のうちの一つ、「日像鏡(ひがたのかがみ)」を御神体としているのが、「日前神宮」です。

ここで注目したいのは、相殿として思兼命(おもいかねのみこと)、石凝姥命(いしこりどめのみこと)が祀られていること。
思兼命は、天照大御神を岩戸から出すためのアイデアを出したと言い伝えられる知恵を司る神様。
そして、石凝姥命は伝説に残る3つの鏡を作ったと伝わる神様で、鋳物・金属加工の神として信仰されています。

思兼命から知恵を授かろうと、受験生などが参拝に訪れることもあるようですが、このアイデアと技術があってこそ、天照大御神が再び姿を現し、この世に光が戻ったのだと考えると、感謝せずにはいられません。

■世の中のピンチを救った職人の技に感謝

No image

写真:西脇 聖

もう1つの鏡、「日矛鏡(ひぼこのかがみ)」が御神体だと伝わる國懸神宮です。

國懸神宮も、相殿に注目していただきたいです。
ここに祀られているのは、玉祖命(たまおやのみこと)・明立天御影命(あけたつあめのみかげのみこと)・鈿女命(うづめのみこと)です。

玉祖命は天岩戸伝説に出てくる八尺瓊勾玉を作ったと伝わり、鈿女命は岩戸の中にお隠れになっている天照大御神が外に興味を持つように舞を踊ったと伝わる神様です。

明立天御影命は、製鉄・鍛冶の神として伝わる天之御影命・天目一箇神と同一視されている神様であり、天目一箇神は天岩戸伝説にて刀斧・鉄鐸を作った神様として記されています。

日前神宮・國懸神宮を参拝すれば、天岩戸伝説でそれぞれの職人技を発揮し、ピンチを救ってくださった神様たちに会うことができます。

■市の繁栄を見守り続けた市戎神社

No image

写真:西脇 聖

境内の中には市戎神社があり、蛭子神(ひるこのかみ)を祀っています。

毎年1月に行われるえびす詣りは、西日本の至る神社で行われ、商売繁盛を願う人がご利益を得ようと参拝します。

市戎神社は、江戸時代に日前宮の境内に末社としてご遷座された由緒ある神社。日前宮周辺には多く市が存在していたそうで、それらが非常に賑わっていたことから「市のえべっさん」として親しまれてきた神様なのです。昔は芸者衆の参拝が多かったようで、「宝恵(ほえ)かご」に乗って訪れる人が多く、とても賑やかだったそうです。

このような歴史ある神社が現代に残るためには、やはりその地域の方々の神様への感謝の心があってこそ。この神社も、和歌山市周辺の商売繁盛、産業発展に大きな影響を与えてきたのではないでしょうか?

■和歌山の地で愛され続ける夫婦神

No image

写真:西脇 聖

最後のご紹介したいのは、摂社となっている「中言神社(なかごとじんじゃ)」です。
ここに祀られているのは、名草姫命(なぐさひめのみこと)と名草彦命(なぐさひこのみこと)。聞いたことがないという人が多いのではないでしょうか?

実は、名草姫命と名草彦命は和歌山だからこそ、参拝ができる神様なのです。和歌山の名草郡では、地主の神様として信仰されています。

日前宮に同じく摂社として祀られているのが、天道根神社(あめのみちねじんじゃ)ですが、この神社の御祭神である天道根命(あめのみちねのみこと)は、天孫降臨の際に日前宮に祀られている2つの鏡と一緒に従巨として仕えたという言い伝えがある神様。初代國造職に就いたと言われる天道根命の5代目にあたるのが名草彦命です。

名草姫命・名草彦命は、和歌山の地で昔から愛されている夫婦神。
たくさんの家族の平和を見守ってくださっている神様たちなのです。

■神域を、あるべき姿のまま守り続けるために

日前宮は、神域として守り続けられている場所です。
例えば、境内は盲導犬以外のペット同伴は禁止。境内では、カメラやスマホでの撮影が禁止の場所には、しっかりと注意書きの立札が立てられています。

最近では、神社やお寺を参拝するマナーやルールなどが注目されていますが、厳しさを感じさせながらも、そのように参拝者に注意を促していただけることに、この神域を守っていこうという温かさを感じます。

その気持ちを感じ取ることができた時、そこに祀られている神様たちを理解し、そこでの経験をどう生かしていくべきかを考えるきっかけになるかもしれません。

そういう視点でも、日前宮を参拝してみてはいかがでしょうか?

関連MEMO

日前神宮・國懸神宮の公式サイト

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

コラム総合カテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
《クリスマスはお泊まりディズニーしてみない(  ́艸`)?》リーズナブルに泊まれて『ハッピー15エントリー』もできる第4のディズニーホテル"Wish"と"Discover"を徹底比較!!︎
仰天!江戸時代の「避妊術」がスゴい
老舗温泉ホテルの熾烈な価格競争 1泊2食で6000円以下も
「2時間飲み放題」で酒が出てこない、返金要求できる? マツコは店に配慮「大変よ」
【気持ち分かる?】みんなの「小っせーけど、どうしてもイライラしてしまうこと」30連発
  • このエントリーをはてなブックマークに追加