
新潟戦で強烈な同点弾を決めた酒井。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)
[J1第5節]浦和2-1新潟/3月18日/浦和駒場スタジアム
強烈な一撃とハイレベルな守備を披露したが、満足する様子は無かった。
浦和レッズは、ホームでアルビレックス新潟に2-1で勝利。逆転勝ちを飾った一戦で、酒井宏樹が豪快な同点弾を決めた。
0-1で迎えた35分、伊藤敦樹の縦パスを起点に、相手ゴール前で混戦となる。酒井は、その間にペナルティエリア内に侵入して、小泉佳穂のシュートが相手にブロックされたこぼれ球に反応すると、右足を振り抜く。強烈な一撃は、相手GK小島亨介の手をかすめてゴール右に突き刺さった。
鮮烈な同点劇に、試合後に取材に応じたGK西川周作は「非常に素晴らしい、(キーパーが)捕るのは難しいシュートだったと思う。ああいう気迫のこもったゴールでチームに勢いをもたらしてくれる」と称賛した。
キャプテンの酒井は得点に加えて、ターゲットマン役や突破からのクロスなどで高水準の攻撃を披露。守備でも相手アタッカーの三戸舜介を抑え込むなど、攻守に渡って勝利に大きく貢献した。
そんな32歳DFは、自身の同点弾について「本当に入って良かった。試合を振り出しに戻すきっかけで」と振り返り、チームの3連勝に手応えを口にしながらも「過信してはいけない」と気を引き締める。
また、試合後にファン・サポーターから自身のチャントで称えられ「もちろん嬉しい」と喜びつつ、「もっとやらないといけない。一応、ワールドカップに3回出ているので」と冗談も交えて「満足することは絶対に無いし、もっともっと貢献しないといけない」と向上心を見せた。
その高い意識に呼応するかのように、1トップで攻撃を活性化した興梠慎三からは「あいつには、やっぱり違いを見せてもらわないと」と、期待を寄せられた。
自分に厳しい主将がけん引する浦和。次戦は代表ウィーク後の31日、敵地で柏レイソルと相まみえる。
取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)
【PHOTO】浦和の出場15選手&監督の採点・寸評。強烈な同点弾など好守で大活躍の酒井。岩尾はピンチを未然に阻止