“日本酒離れ”にコロナ禍...厳しい状況続く県内の蔵元 新酒の季節到来 期待は「海外」と「若者」【愛媛】

“日本酒離れ”にコロナ禍...厳しい状況続く県内の蔵元 新酒の季節到来 期待は「海外」と「若者」【愛媛】

  • EBCニュース
  • 更新日:2021/11/25

日本酒に新酒の季節がやってきました。

ただ、コロナ禍で度重なる飲食店への休業や時短要請を受けて、消費が落ち込んだ清酒業界は、今なお厳しい状況が続いています。

そんな中、愛媛の老舗蔵元が期待を寄せるのは「海外」と「若者」です。

日本酒は新酒の季節。

去年、創業100年を迎えた西条市の老舗の蔵元「石鎚酒造」でも…。

石鎚酒造のスタッフ:

「だいぶガスが、炭酸ガスが出てきてますね。まだ、仕込んで、きょうで6日目なんですけど、だいぶ流動化しまして、泡が徐々に上がってきています」

冬の冷たい空気に包まれた酒蔵では、今年採れた米で作る新酒の仕込みがこれから本番を迎えます。

愛媛県内では新型コロナの感染が落ち着きを見せ始め、居酒屋などで酒を楽しむ人の姿も増えてきましたが…。

炙り家かんたろう・多田晃弘さん:

「日本酒をがんがん飲んでた人、そういう人がいないような気はします。お一人さまが飲む量は減ってるような気がしますね」

“日本酒離れ”が顕著になっているんです。

日本酒の国内出荷量は、ピーク時の1973年には170万キロリットルを超えていましたが、近年、チューハイやリキュール、ウイスキーなど、ほかのアルコール飲料との競合などで減少傾向が続いています。

この落ち込みに拍車をかけたのが新型コロナウイルスです。

外食や酒類提供自粛の影響で、去年は業務用の酒を中心におととしより1割減り約42万キロリットルにまで落ち込みました。

今年も7月までの時点でさらに3%減少して、清酒業界にとって厳しい状況が続いています。

石鎚酒造・越智浩社長:

「去年、100周年というひとつの節目の年でもあったんですが、コロナ前に比べて(出荷量が)2割~3割ダウンということで作り手としては、お酒がコロナを増幅させてるようなイメージも少し出ていたのではないかと思うんですね。せっかくいいお酒が、愛媛県下で造ってできている中で、それがお客さまにしっかりと受けとめていただいていない状況。それはすごく辛いし残念」

石鎚酒造は、出荷量がコロナ前の7割から8割程度に落ち込み、需要の減少に伴って今年の酒造りの期間は例年より1カ月短くなる見通しです。

石鎚酒造・越智浩社長:

「ただ、輸出の方につきましては非常に明るい兆しも見えておりまして、前年の出荷量でいうと230%、出荷金額は260%ということで、思わぬ海外では好調ぶりがでています。それが今、ひとつの希望の星ですね」

実は、日本酒の海外への輸出量は全国的に増加傾向です。

去年は、新型コロナの影響で一時的に落ち込みましたが、9月以降は香港や中国などアジア圏を中心に輸出が急速に回復し、「輸出」金額は前年を3%上回りました。

越智社長によりますと、特に人気なのが1本1万円の高価な日本酒。

愛媛産の酒米を極限の25%まで精米し、香り高く仕上げたスペシャルな酒は、日本食ブームを背景に、海外の高級レストランやホテルでの需要が年々増えているといいます。

また、愛媛県も県内の蔵元を支援しようと「推し酒さがそ!キャンペーン」を12月からスタート。

愛媛県内35の蔵元からお気に入りの酒=「推し酒」を見つけてもらおうという取り組みです。

新たな日本酒ファンの獲得へ、ターゲットはこれまで日本酒になじみの薄かった若い世代や女性です。

炙り家かんたろう・多田晃弘さん:

「県外のお客さんだったんですけど、愛媛の地酒を飲んで『これ、おいしい』とか言って『これ、どこで売ってますか?お土産買って帰りたいです』とかそういう話があったので、若い子だったんですけど、徐々にそういうふうに増えてきています」

石鎚酒造・越智浩社長:

「これからの日本酒のオピニオンリーダーは若い方、あと女性という結果が出ています。愛媛の酒らしい愛媛ならではのお酒の開発もしていきたいと思っていますし、海外ですごく有名になって日本でもブーメラン効果っていうんですかね、日本酒のイメージがどんどん上がって、日本酒がたくさん皆さんに愛していただくような状況になることを望んでいます」

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