借金は「悪」なのか?世帯平均では1300万円超......その理由トップ3とは

借金は「悪」なのか?世帯平均では1300万円超......その理由トップ3とは

  • MONEY TIMES
  • 更新日:2023/05/26

「借金は怖いもの」と親から口を酸っぱくして育てられた人は多いはずだ。

しかし現実には、借金をしている世帯の割合は決して低くない。金融庁の最新の調査結果によれば、借入金がある2人以上世帯は20.4%にのぼる。

■2人以上世帯の借金、平均額は1,300万円超

冒頭で引用したのは、金融広報中央委員会が公表した「家計の金融行動に関する世論調査」(2022年版)によるものだ。

借金がある世帯の割合は、2人以上の世帯で20.4%、単身世帯で15.3%という結果が出ている。

では、借金の平均額はいくらぐらいだろうか。2人以上世帯の場合は1,303万円、単身世帯では金額はぐっと減り384万円となっている。

ちなみに借金の金額がピークを迎えるのは世帯主の年齢が30歳代のときで、平均で1,852万円となっている。

■借金をする理由トップ3

では、多くの人がどのような理由で借金をするのだろうか。単身世帯と2人以上世帯における理由のトップ3は、それぞれ以下のようになっている。

<単身世帯>
①日常の生活資金
②耐久消費財の購入資金
③旅行、レジャーの資金

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<2人以上世帯>
①住宅の取得または増改築などの資金
②日常の生活資金
③耐久消費財の購入資金

単身世帯の1位は「日常の生活資金」、2人以上世帯の1位は「住宅の取得または増改築などの資金」となっている。

■借金は「悪」?

ここで1つ考えてみてほしい。借金は「悪」なのだろうか。

結論を出すのは難しいが、借金をすると「金利」が発生するため、最終的には元金より多くのお金を返さなければならなくなる。この金利を支払うことよりも借金をするメリットのほうが大きければ、借金は一概には悪とは言えない。

たとえば、子どもが生まれ、より子育てがしやすい住空間を求めて住宅ローンを組むとする。住宅ローンを組んだことで数百万円、余分に金利分の支払いが発生したとしても、子どもがすくすく育ってくれるのなら、借金をして家を建てる行為を悪とは言いにくいだろう。

しかし、レジャーやギャンブルのために借金をするのはあまり褒められたものではない。一時的なストレス解消にはなるかもしれないが、金利を払ってまで自分のためのエンタメを優先すべきだろうか。お金がかからないエンタメは探せばたくさんあるのに……。

■「有意義な借金」も存在する

借金をしている人の割合は結構高いが、だからといってあなたもしてよいという免罪符にはならない。しかし、住宅ローンなど「有意義な借金」も存在する。

どのような目的でお金を借りるのか次第ということだろう。

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文・岡本一道(政治経済系ジャーナリスト)
国内・海外の有名メディアでのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会などさまざまなジャンルで多数の解説記事やコラムを執筆。金融専門メディアへの寄稿やニュースメディアのコンサルティングも手掛ける。

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