無愛想でトラブルメーカーな舅が介護士さんのおかげで変わった!? 家族で腹を抱えて笑いあった日/かづ

無愛想でトラブルメーカーな舅が介護士さんのおかげで変わった!? 家族で腹を抱えて笑いあった日/かづ

  • 毎日が発見ネット
  • 更新日:2022/01/15

アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。現在は夫婦二人と3ニャンとで暮らしています。今から20年以上前、私の嫁時代の体験を思い出しながら書いています。

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介護施設に入った舅は、私が1~2週に1度成人雑誌を十数冊持って行く様になったせいか、観念したのかトラブルは起こさなくなった。

舅は自分から手を出してセクハラをするタイプではない(そんな根性は無い)のでその点は安心だったが、少し考え方や見方を変えたようだった。

施設ではそれこそ大なり小なりの色んなイベントを開いていて、おやつをホットプレートで作ってみたり、レクレーションも頻繁に行われていた。

お祭りも年に数回開かれ、家族の招待もあったので毎回私は参加していた。

舅は普段から家族と一緒に出掛けた所であまり喜んだ様子も無く、デパートに行っても入り口入った所すぐにある椅子に座って「ここで待っとく」と言う事は頻繁で、なにしに一緒に来たのかと不思議に思う事も多々だった。

食事に行った所で家族の誰かと会話をするでなく、ただ黙々と食べて飲んでをするだけ。

舅は夫が幼少の頃から、姑に子どもの事に関して手を出すなと言われていたせいか、子どもどころか孫にまで関心が無かった。

それを踏まえていたので、施設の行事に家族で行った所で舅が喜んで待っているとも思えない。

それでも姑の時と同じく、【家族】として舅の存在を無い物としては居たくなかったので、乗り気ではない夫と子どもを連れて私はお祭りに参加した。

施設に到着すると、舅は既に施設横の広場のお祭り会場に行ったと聞かされる。

施設の表玄関から裏に回り、そこからお祭り会場に繋がる通路に受け付けがあった。

そこで舅の名前を告げ受け付けを済ませると、焼きそばやたこ焼きにジュースなどの食券を人数分渡された(なんと無料で)。

焼きそばやたこ焼きなんて入所者も食べられるんだろうかと思っていたら、職員さんから「食事制限のある方は中の食堂で食事が用意されています」と言われ、職員さんや介護士さん総出で制限食の方には本人や家族に食べさせないようにその旨を告げて回っていた。

私達が舅を探していると職員さんから声を掛けられ、名前を言うと「舅さんはあちらです」と連れて行ってくれた。

舅は杖を突けば一人で歩けるはずだったが、恐らく一人で移動するのに時間や手間がかかるせいか、車椅子に座っていた。

久しぶりに舅の姿を見る夫は、更に足腰が弱って車椅子になってしまったのか、もしくは甘えて自分で歩かなくなり車椅子になってしまったのかと言ったが、そこは施設にお任せしたからには家族がやいやい言う事ではないと制した。

施設側が介護しやすいように、また安全第一を考えての事であるならば、家族が口を出す事ではないと思っていたし、あぁだこうだと口出ししたかったら家で見ればいい話しだと私は思っていた。

以前姑が入っていた施設の様に、いくら施設のやりやすいようにとは言っても不潔でありほったらかしで十分なケアも出来ない所ならいざ知らず、この施設は想像以上に「できる限りの事はさせて頂く」と言ってくれるところだったので任せるのが一番だ。

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舅はお祭りのやぐらに向かって最前列の真ん中に座っていて、あらかじめ参加する家族の数を伝えていたおかげで、舅の両隣にその数の椅子を施設側が用意してくれていた。

本当に色んな所に気づかいをしてくれる施設だった。

脇の通路から舅の前に回って声を掛けると、なんと舅は満面の笑みでにこやかに喋っていた。

その理由は、隣にとても可愛い推定年齢20代半ばの女性の介護士さんが座っていて、舅と手を握り合っていたのだ。

介護士さんは「あ、ご家族の方ですね。舅さん皆さんで来てくれて良かったですねぇ」と言って席から立ち上がった。

舅は息子や孫にそれを見られた事を恥ずかしがる事も無く、始終朗らかに笑顔だった。

お祭りでは近所の婦人会の方や、幼稚園の園児たちに職員さん達が輪になって踊り、歩ける元気な入所者は一人で、介助が必要な方は介護士さんがつきっきりで踊っていた。

普段は不自由ながら施設内を歩いている舅にも、何人もの職員さんや介護士さんが声を掛けてくれ、一緒に踊ろうと誘ってくれる。

「いやぁ僕は...」と舅は断っていたが、もうこの舅が人気者なのかと勘違いしそうになる。

舅は入所してから自分が期待していた物とは違い、自分が監禁されたかのように思っていたが、職員さんや介護士さんが日々色んな方向からアプローチしてくれた事で、施設内での楽しみを見つけた様だった。

お祭りも終盤にかかり、さすがに舅は疲れた様で部屋に戻ると言い出す。

先ほどの可愛い介護士さんはこの日の舅の担当だった様で、見つけて声をかけた。

一日の担当が数人いるだろうからと、私が車椅子を押して部屋に戻ると伝えると、何度も頭を下げてお礼を言ってくれる。

いや、こちらの方こそ頭が下がる思いだ。

部屋に戻るまでの道のりで、唐突に舅が止まってくれと言う。

壁を指さして「これ僕が書いた」と言うので見てみると、そこには額に入れられた書が掛けてあった。

「僕、書道部に入ったんや」

驚く事にその施設には入所者のサークルがあり、他にもコーラスであったり将棋や囲碁など、その他にも色々あるようで舅はその中の書道部に入っていると言う。

ついこの前30万円のハーモニカの通信教育を申し込みたいと言っていた舅が、またほとんど人付き合いをして来なかった舅が、サークルに入っている事には驚きと共に施設に職員の方々に感謝した。

壁に貼られた舅の書は、麻痺の残る右手で書いたためか微妙に震えていた字だった。

私は思わず「お義父さんの字って、お化け屋敷の看板みたいにおどろおどろしいな」と言ったら、舅自身が腹を抱えて笑い出し涙を流すほど笑った。

つられて夫も子ども達も笑い、その後我が家で「爺ちゃんの習字って今思い出してもおかしい」と子ども達から話題に出るほどの事となった。

またその書で笑い合えた事がきっかけか、面会に夫や子どもらが一緒に行く事も増えた。

その日の担当の介護士さんがたまたま可愛かったのではなく、お祭りに参加する事で可愛い介護士さんがたくさんいる事が分かり、その介護士さん達とのコミュニケーションが舅の生きる活力になったのだろう。

しかしながら、環境と言うものが本当に大事だと思うのと同時に、家族だけで抱え込む事ばかりが本人の為になるのではないと思った。

舅が施設でトラブル無く過ごせるようになりホッとした数か月後、家の電話が鳴った。

「お姉ちゃん! 助けてください!!」

電話を掛けて来たのは私の上弟嫁の母親だった。

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かづ

​ブログ「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」の管理人で、Ameba公式トップブロガー。 ​基本専業主婦の​50代​。子育てが終​り、​夫と4ニャンと暮してい​る​結婚36年目です。 ​一人っ子の夫と結婚し、舅姑の理想の嫁でなかった私の結婚生活においての戦いを思い出しながら書いています。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

※健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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