東京駅前3区再開発の先陣を切り、日本最大級のバスターミナル東京八重洲と東京ミッドタウン八重洲が一部開業

東京駅前3区再開発の先陣を切り、日本最大級のバスターミナル東京八重洲と東京ミッドタウン八重洲が一部開業

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  • 更新日:2022/09/23

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

日本最大級のバスターミナル「バスターミナル東京八重洲」

東京駅に隣接する八重洲地区で進められている、東京駅前3区再開発事業の先陣を切って、9月17日に第1期エリア(北地区)の「バスターミナル東京八重洲」と「東京ミッドタウン八重洲」(全面開業は2023年3月10日)の一部が開業となった。

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第2期エリア(東地区)は2025年度、第3期エリア(中地区)は2028年度に竣工予定で、いずれの施設にもバスターミナルが整備され、すべてが完成すれば面積は全体で2万1000㎡、乗降場は全20か所と、日本最大級のバスターミナルが東京駅前に誕生する。

東京駅周辺では1日当たり約1200便ものバス便が発着しており、八重洲南口乗り場のほか、この乗り場に入りきれない高速バスなどのバス停が路上に分散している状況。そのためバスや乗降客が車道や歩道の交通を阻害するといった問題や、行き場や停留所がわかりづらい、乗り換えが不便、雨天や炎天の下で待たされるといった利用者の不満があった。

これらを解決するために、東京ミッドタウン八重洲の地下2階に「バスターミナル東京八重洲」を整備。今回の第1期エリア開業により、約1200便のうち約550便がバスターミナルへ移行、東京ミッドタウン八重洲周辺の路上バス停は撤去される予定だ。第1期エリアでは移行する約550便と、新規で募集した約50便の計約600便のバスが1日で発着する。

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国籍、性別、年代を問わず利用者に「わかりやすく」使ってもらうことがデザインコンセプで、乗り場に誘導する主要の導線を直感的にわかりやすくするため、天井にはライン照明を配置、雲形の天井のある場所は待合所として明確にしている。また、地下のバスターミナルなので暗い印象を持たれないように乗降場も明るい照明を採用した。

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柱に大きく番号を出して乗降場がどこなのかをわかりやすく表示。各乗り場の自動ドアの上に大きな数字が天井から吊り下がり、エスカレーターから見やすいように表示。チケットレスの乗客も多いため、各所にデジタルサイネージがあり、バスの発着時間や乗り場を一目で把握できるようにしている。

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第1期エリアのバスターミナル発着便は通勤・通学で使う自由席のバスが多く、通常の路線バスのように、各乗り場には待機列を作って待つ形になるため、列のサイン表示も明記している。

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乗降場のひとつ上の階の地下1階にはインフォメーションカウンターとチケット発券機がある。インフォメーションカウンターの裏側には管理事務所があり、バス乗降の管制はコンピュータを使った遠隔操作で行っている。

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また、地下1階は八重洲地下街(ヤエチカ)とつながっており、東京駅八重洲南口から外に出ることなく地下直結でアクセスが可能だ。

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八重洲エネルギーセンター

東京ミッドタウン八重洲の地下4階にあるのが、三井不動産と東京ガスが共同で設立した三井不動産TGスマートエナジーが運営する「八重洲エネルギーセンター」。9月1日より、東京ミッドタウン八重洲と八重洲地下街へ電気と熱の供給を開始している。

都市ガスを燃料とする大型のCGS(熱電併給設備)を導入、停電時にも都市ガスの供給が継続する限り発電が可能。断水時にも、蓄熱槽の水を熱源機器の冷却水として有効活用することにより、熱供給を継続できる。

プラントは地震の影響の少ない地下に、揺れに強い構造で設置しており、浸水被害に備え、プラントに水が入らないように地下4階から地上2階まで壁を立ち上げた「つぼ型潜水艦構造」を採用。災害からプラント自体を守ることで、非常時にもエネルギー供給を継続する。

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非常時には、地域の防災拠点となる城東小学校に加え、バスターミナルや帰宅困難者のための一時滞在施設といった公益施設にも電気と熱を継続して供給し、近隣エリアを含む都市の防災力向上に寄与する。バスターミナルへのエネルギー供給も行うことで、被災者の輸送にバスを活用することも可能となり、災害時における重要な役割を担うことが期待できる。

導入している大型CGSにより、高いエネルギー効率で発電するとともに、発電時の廃熱を有効活用して熱供給を実施する省エネを実現し、一般的なビルに比べてCO2排出量を約26%削減できる。

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東京ミッドタウン八重洲

第1期エリア(北地区)に誕生した「東京ミッドタウン八重洲」。地下4階は八重洲エネルギーセンター、地下2階はバスターミナル東京八重洲、商業ゾーンは地下1階~3階、5階は屋上テラス、7階~38階はオフィスフロア、40階~45階は「ブルガリ ホテル 東京」、その他、カンファレンススペースやフィットネス、再開発により取り壊された中央区城東小学校、子育て支援施設が入った大規模複合ビルになっている。

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9月17日に先行オープンしたのが地下1階の商業エリア。全館開業は2023年3月10日、「ブルガリ ホテル 東京」は4月に開業予定。

先行オープンした地下1階は八重洲地下街と直結しており、バスターミナル利用者、周辺オフィスワーカー、観光客などが手軽に使える、軽飲食店を中心とした13店舗が揃う。

○TASU+(タスプラス)

酒問屋の日本酒類販売が創業の地・八重洲にオープンしたショップ&カフェバー。

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「弊社は酒類卸売業で日本酒専門店や飲食店は弊社のお得意様でもあることから、若い世代をはじめ日本酒の間口を広げるため、物販と飲食を兼ねた店舗を初出店しました。日本酒を普段飲んでいない層をターゲットに、興味が『0~0.5』だった方を『1』にしようとビギナー目線を重視した店舗づくりをしています」(店長 齋藤晴信さん)

店頭の平台も「日本酒」を前面に打ち出さず、通りすがりに「あれはなんだろう?」と立ち止まってしまうような商品をセレクト。酒器やバスボムといった雑貨も取り扱う。

販売用の日本酒では、ケース左側が「泡の出る日本酒」「低アルコールの日本酒」「にごり酒」「燗酒に向く日本酒」とテーマ別に陳列。テーマは不定期に変えてわかりやすく見せる棚を作っている。ケース右側は同社が取り扱っている定番の日本酒、東京の蔵元の日本酒、ラベルが印象的なビジュアル推しの日本酒が並ぶ。

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カフェバーエリアはバーカウンターとテーブル席があり、日本酒の専門知識がなくても、イメージから選びやすいチャート式のイラストをメニューに載せている。普段飲んでいない人がお試し感覚で頼める1杯45mlと少量で提供し(1合もあり)、価格も抑えることで試しやすくした。ビギナーだけでなく、日本酒好きでいろいろな銘柄を試してみたいという人にもぴったりのサイズ感だ。日本酒3種のみ比べ(30ml×3・650円)や、これからの季節にうれしい燗酒もある。

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ドリンクは日本酒のほか、ビール、ワイン、ウイスキー、焼酎、ノンアルコールも揃え、日本酒ベースのカクテルも。通常の飲食店とは異なる問屋目線で考案された日本酒カクテルは、入手しやすい銘柄の酒をベースにしたものもあり、自宅で作ることが可能なカクテルがあるかも!?日本酒カクテルを頼むときはスタッフにレシピを聞いてみよう。

食のコンサルタントが監修したバーメニューも多彩で、日本酒は和食と合わせるという固定観念を払拭すべく、日本酒に合うおつまみから、揚げ物、お肉、バスタ、さらにランチメニューやスイーツメニューも展開している、甘酒、麹、日本酒を隠し味に使った料理もあり、日本酒の多様性を感じられるメニュー構成になっている。

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○Anker Store

バスターミナルや東京駅を含めた八重洲エリアを訪れる旅行者、施設の来館者や周辺のオフィス利用者と幅広い層に向けて、Ankerグループの製品の体験や情報発信を担う。充電器やモバイルバッテリー、ケーブル、ヘッドホン&イヤホン、オーディオ、ロボット掃除機など、人気製品や最新製品を中心に160製品以上をラインナップしている。

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旅行や出張の際にうっかり忘れてしまった!という需要も見越して、急速充電器や充電済みのモバイルバッテリーが店頭に取り揃えられている。

トウモロコシやサトウキビ由来の自然素材を使ったエコフレンドリーなケーブル「541エコフレンドリー USB-C&Lightningケーブル」(2090円)、差し込みプラグが折りたためる、Ankerの最小タイプの急速充電器「511 Charger」(3490円)などの最新製品も。

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体験をコンセプトにした店内には、本店舗で初展示する3Dプリンター(2022年冬発売予定)の実機体験や、Nebula (ネビュラ) のスマートプロジェクターを半個室シアターにて視聴できるタッチ&トライコーナーも常設している。

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○ポーたま

沖縄のソウルフード「ポークたまごおにぎり」の専門店「ポーたま」が東京初出店。「できたて、片手のごちそう」をコンセプトに、オーダーを受けてから手作りしている。

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定番の「ポーたま」(390円)は、羽釜炊きごはんの上にポークランチョンミートと新鮮なたまごを使ったたまご焼きを乗せて海苔で包むというもの。従来は「スパム」を使用していたが、東京進出にあたり保存料・発色剤不使用、沖縄県産豚肉100%のオリジナルのポークランチョンミートを開発。今後は徐々に全店舗でも導入していく予定とのこと。

また、従来の店舗ではごはんは180gだが、東京店では120gと食べやすいサイズに変更。男性なら2個でちょうど良いサイズなので、いろいろな種類を食べることができる。

ポーたまの他、油みそ、高菜、鰹昆布などのスタンダードメニュー5種(各440円)のほか、ゴーヤの天ぷら(550円)などスペシャルメニューが3種。

地域ごとの限定メニューとして、八重洲店限定も季節ごとに展開。現在は「海老と小柱のかき揚げ」(800円/11月30日まで)を提供している。

沖縄のクラフトブルワリー「浮島ブルーイング」とポーたまがコラボした「ポーたまエール」(800円)と組み合わせもおすすめだ。

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詰め合わせのボックス(スペシャル2600円/スタンダード2500円)もあり、差し入れやバスや新幹線の移動の際の食事にも。作り立てを提供するので少し待つときがあるが、事前予約は現在導入準備中で、実現すれば持ち帰りがさらに便利になる。

【AJの読み】巨大バスターミナル誕生で東京の玄関口として利便性が一層高まる

東京駅周辺はバス乗り場があちらこちらに分散していて、初めての場合は乗る場所がわからず戸惑うこともあり、ましてや土地勘のない地方や海外からの旅行者にとってはとても不便な状況だった。現在はまだ第1期エリア(北地区)のみだが、すべて完成すれば日本最大級のバスターミナルとなり、東京の玄関口として利便性が一層高まる。

東京ミッドタウン八重洲の商業ゾーンは、地下1階のみの先行開業だが、バスターミナルや東京駅の利用者を想定した、持ち帰りに便利な「ポーたま」や、ブリトー専門店「フリホーレス」、さっと食べられる「立ち食い寿司 根室花まる」や「芝蘭担々麺」などが揃う。

来年3月のグランドオープン、4月のブルガリ ホテル 東京のオープンで、東京ミッドタウン八重洲はさらに表情が変わるだろう。来春を楽しみに待ちたい。

文/阿部純子

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