ウーバー配達員は労働者 団交応じるよう救済命令 東京都労働委

ウーバー配達員は労働者 団交応じるよう救済命令 東京都労働委

  • 毎日新聞
  • 更新日:2022/11/25
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料理配達サービス「ウーバーイーツ」=玉城達郎撮影

東京都労働委員会は25日、宅配代行サービス「ウーバーイーツ」の運営法人に対し、配達員らで作る労働組合と団体交渉(団交)に応じるよう命令した。新型コロナウイルス禍で急増した単発・短時間の仕事を請け負う「ギグワーカー」を労働組合法上の労働者と認めた初めての判断。国内で急増するギグワーカーの働き方や待遇に影響を与える可能性がある。  国内の配達員らで作る労働組合「ウーバーイーツユニオン」が救済を申し立てた。労働組合法では労働者を「職業の種類を問わず、賃金、給料などで生活する者」と定義しており、団交権を得るには配達員がこれに該当するかが最大の争点だった。都労委は、配達員が事業組織にどの程度組み入れられているか▽契約内容が一方的で定型的な決定か――などを基準に判断した。  都労委は、配達員が飲食物を注文者に配達する割合について、「注文全体のうち99%を占めている」と指摘。「評価制度や(配達員の)アカウント停止措置等により行動を統制し、配達業務の円滑かつ安定的な遂行を維持しているとみられる」とし、「事業は(配達員の)労務提供なしには機能せず、不可欠な労働力として確保されていた」などと認定した。  さらに都労委は、配達員が注文を受けるアプリには配達が完了すると配送料が表示されるものの、運営法人が決定する金額以外の選択肢が表示されない点に着目。「個別に交渉できるような仕様にはなっていない。対等な関係性は認められず、会社らが一方的、定型的に決定している」などと断じた。これらの点などから、配達員は労働組合法上の労働者に該当すると結論付けた。  労働組合は2019年10月に結成され、ウーバーイーツを運営する日本法人に対し、報酬のあり方や事故の補償などを巡って団交を申し入れていた。だが、運営法人側は配達員について「労働組合法上の労働者に該当しない」として拒否。再交渉したものの、進展がなかったため、組合は20年3月、団交拒否は不当労働行為に当たるとして、都労委に救済を求めていた。

ウーバーイーツ配達員 需要拡大、もろい保障 「労働者」で変わるか

都労委の命令に不服がある場合、中央労働委員会に再審査を申し立てるか、裁判所に取り消しを求めて提訴することができる。運営側の「Uber Japan」は同日、毎日新聞の取材に対し、「今回の判断は、配達パートナーの方々が重視されるフレキシブルで独立した働き方などを十分に考慮しないもので誠に残念。内容を精査した上で、再審査の申し立てを含めて、今後の対応を検討したい」とコメントした。【山下智恵】

毎日新聞

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