いちごの収穫ロボット「ロボつみ」~幼少期の実体験が開発のきっかけ 3月に受注開始へ

いちごの収穫ロボット「ロボつみ」~幼少期の実体験が開発のきっかけ 3月に受注開始へ

  • RKB毎日放送
  • 更新日:2023/01/25

農業の人手不足を補う取り組みです。いちごの収穫にロボット技術を取り入れ、生産者の負担を減らすとともに収穫量アップにつなげてもらおうと、福岡県久留米市の企業が農業ロボットを開発中です。

◆いちご摘み取る「ロボつみ」

RKB川内信江「ロボットのアームがぐっと伸びてきて、いちごをきれいに収穫しました。トレーに入ります。ロボットが収穫したいちごなんですが、すごくきれいに摘み取られていますよ。傷一つついていません」

赤く色づいたいちごを器用に摘み取るロボット。その名も「ロボつみ」です。このロボットの開発を手がけているのは、久留米市のベンチャー企業「アイナックシステム」です。

アイナックシステム 稲員重典社長「これは、農業のハウスの中で自動的に水を作物にかけたり、液肥といわれる肥料を好きな時にかけたりする潅水コントローラーというものになります。ハウスの1番は3分間水をあげます。液肥を1分間入れて、残り2分間は水だけをあげるという設定をここに入れました」

◆開発理由は、幼少期の実体験

社長の稲員重典さんです。実家がいちご農家である稲員さんがロボットの開発に至ったのには、幼いころの実体験があります。

アイナックシステム 稲員重典社長「休みの日もどこか遠出することもなく、どこかに出かけたとしても水やりの時間に帰って来ないといけない。ハウスを閉める時間には、必ず誰かが家にいないといけない。常に畑から離れることができないという実情を体験していましたので、少しずつでも自動化できればという思いがありました」

◆特許「収穫ハンド」

試作機1号がこちらです。

稲員重典社長「もう見ての通り、すごく単純な構造で無駄なものは何もない」

国や自治体の補助金や助成金を活用しながら、研究を重ねたこちらのロボット。一見、簡単な作りのように見えますが、「収穫ハンド」という特許を取得しています。

稲員重典社長「いちごの自動収穫で実現できてなかった問題が、茎が長く残ってしまって収穫した後に別のきれいないちごを痛めてしまうと、そこを弊社の特許技術で茎を1回上の方で切断しておさめるところまで持ってきたら、下の刃でプチっと切る。2段ばさみになります」

◆企業や生産者が見学に

この日は、「ロボつみ」の試験農場にいちご栽培の施設メーカーと生産者が見学に訪れました。AIでいちごの色づきを判別し、食べ頃のいちごをひとつひとつ丁寧に収穫していきます。現在、摘み取る時間は、1個あたり約30秒ですが、将来的は10秒を目指しています。

玄農舎 中村和秀さん「農業というのは、体を使う部分が一番負担になるとこやけんですね。その辺が軽減されると非常に体が楽で、栽培面積も広げていけるんじゃないかなという風に思います」

アグリス 栗山偉之さん「初代から見ているんですけど、スムーズに動き始めたなというのが第一印象です。いちごを手で摘むときは手がどうしても当たるんですね。こういう形で当たります。今、ロボットを見ると、ここに細い金属が当たっただけで切ってつまんで取っていますので、これも品質を保つ上ではメリットかなと思います」

◆予定価格は約200万円

現在は、3月の受注開始に向けて、収穫の角度や摘み方などの最終調整が進められています。販売価格は約200万円の予定です。

アイナックシステム 稲員重典社長「農業の人手不足というところを補うために、私どもがやっているファクトリーオートメーションの技術を入れようという動きは、非常に活発になっていると思っています。技術力が上がれば、農業もまたV字復活になるかなという期待感はあり、いい結果が先々見込めるのではないかと思っています」

農業の救世主となれるか、ロボットの可能性に期待が膨らみます。

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