
テレビ静岡
地元の砂浜で産卵する生き物を通し、海を守る心を。静岡県下田市の小学校で子供たちがアカウミガメの生態について学びました。
下田海中水族館の飼育員・岡野司さん 「浦島太郎にウミガメ登場してるのを、みなさん覚えていますか?本州の砂浜に上陸するのはこのアカウミガメだけなんですね。なので(浦島太郎のカメは)アカウミガメだけなんじゃないかなというのがわかりました」
下田市の朝日小学校で開かれたウミガメ教室。
講師はウミガメの保護活動や研究をしている地元・下田海中水族館の職員です。
この小学校では毎年3年生にアカウミガメについて調べる授業をしています。
この日はウミガメはメスが産卵の時だけ上陸してくることや、29℃を境に砂浜の温度によって卵の中でオスかメスかが決まることなどを学びました。
そして実際にアカウミガメの子供に触れさせてもらい、甲羅の硬さなどを確かめました。
子供たち 「うわ~、なんかかわいい。爪がある。(Q.触った感じは)サラサラっていうか、やわらかいけど(甲羅は)ちょっと硬い」
自然の中では生存率が極めて低いとされるウミガメ。子供たちは生きたウミガメに触れることで、命の大切さや地元の砂浜をきれい保つ必要性などを感じている様子でした。
児童 「ウミガメは生きるのが大変だと思った。砂浜の中で死んじゃうのは悲しいけど、そのまま砂浜から出てきて大人になって、またその子も卵を産めるとうれしい」
下田海中水族館の飼育員・岡野司さん 「見たり聞いたりよりも実際に触ったりという体験が活動の源で、(子供たちも)積極的にやってくれるようになると思うので、引き続き協力してやっていきたいと思います」
市内の海岸では6月、2年ぶりにアカウミガメの産卵が確認されました。
子供たちの自然への関心を高めることが、きれいな海を保つことへとつながっていくはずです。