被爆者・森重昭さん G7広島サミットへの期待

被爆者・森重昭さん G7広島サミットへの期待

  • 広島テレビ ニュース
  • 更新日:2022/09/22
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当時のアメリカ大統領・オバマ氏が被爆地を訪れてから6年余りが経ちます。原爆を落とした国・アメリカの現職大統領としては、初めてのことでした。その歴史的な出来事に立ち会った被爆者の森重昭さんに、「広島サミット」への期待を聞きました。

来年5月に開かれる「G7広島サミット」について、長島清隆解説委員が伝えます。

当時のアメリカ大統領・オバマ氏が被爆地を訪れてから6年余りが経ちます。原爆を落とした国・アメリカの現職大統領としては、初めてのことでした。その歴史的な出来事に立ち会った被爆者の森重昭さんに、「広島サミット」への期待を聞きました。

■森重昭さん

「僕のことを大統領は知ってくださっていたんだなと涙が出てね」

森重昭さん・85歳。記憶を辿りながら語るのは、アメリカのオバマ元大統領が、被爆地・ヒロシマに立った日のことです。

大統領は、演説の中で、広島で被爆してなくなった12人のアメリカ兵捕虜に言及。長年の調査で、その存在を明らかにした森さんを抱き寄せました。

森さんは被爆者です。8歳の時、爆心地からおよそ2.5キロ、現在の西区己斐で被爆しました。通っていた国民学校の校庭で焼かれる大勢の遺体を、目の当たりにしたと言います。森さんの証言などをもとに描かれた絵本もあります。

■森重昭さん

「もう圧倒されたというか、1人や2人の死んだ人の目撃談と違って2300人だからね」

「たしかこの年僕は肉は食べなかったですね。思い出してね」

森さんは、被爆死したアメリカ兵の遺族と、交流を続けてきました。その様子を、アメリカ人の監督がドキュメンタリー映画に仕上げました。タイトルは「ペーパーランタン」。日本語で「灯籠流し」です。この映画は、先月ニューヨークの国連本部で開かれた、

「NPT=核拡散防止条約再検討会議」の会場で上映されました。

森さんは、作品の上映直後に各国代表に語ったメッセージの原稿を保存しています。

「ダーデン・ルーパー」

「ジェームズ・ライアン」

「ヒュー・ヘンリー・アトキンソン」

「ジョン・ロング」

「バッフォード・エリソン」

「ラルフ・ニール」…。

読み上げたのは、被爆死したアメリカ兵12人全員の名前でした。

■森重昭さん

「ペーパーランタンというアメリカ人が作ったあの映画を見てもらって、少しでも平和に貢献できるんじゃないかと随分期待していたんです実は」

■スラウビネン議長

「今日、残念ながらたった一か国が異論を示した」

しかし、会議はロシアの反対で決裂…。NPT体制への信頼が大きく損なわれる結果となりました。

■森重昭さん

「残念だなぁ。今回は期待が大きかっただけに残念。という言葉以外に発する言葉を知りません」

そして核兵器の使用が現実味を帯びる中、広島での開催が決まった次回の「G7サミット」。森さんは、被爆地で開かれることの重要性を訴えます。

■森重昭さん

「広島じゃないとだめなんよ。長崎じゃないとだめなんよ。なぜか。あそこで実際に核が使われて大きな悲劇がずっと続いてるんですから」

アメリカなど、核兵器保有国を含む7か国の首脳の広島訪問は、6年前の「あの日」の記憶とも重なります。

■森重昭さん

「オバマ大統領と同じように7カ国の首脳は献花をしてほしい、2番目にスピーチをお願いしたい。一番時間をかけてほしいのは原爆資料館の見学。同時に、被爆者の体験を聞いてほしい。そしたら自分が今まで思っていた以上の被爆体験の被爆のおそろしさを実感されるんじゃないかと思います」

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