騒音OK!キャンプファイヤーOK!島ごと貸し切れる無人島「ライフハッカー島」のすべて(2日目)

騒音OK!キャンプファイヤーOK!島ごと貸し切れる無人島「ライフハッカー島」のすべて(2日目)

  • ライフハッカー[日本版]
  • 更新日:2016/10/20
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先日ライフハッカーでは、今注目を集める宿泊先として無人島「田島(たしま)」を紹介しました。この島は、長崎の大村湾に浮かぶ1周3.3kmの島で、「島全体をまるごと貸し切れる島」として注目を集めています。

先日公開した前編に引き続き、今回は「大人数で楽しむ無人島」をテーマに、島でできる多種多様なアクティビティを紹介していきます。

「夏が過ぎたのに無人島?!」 と思うかもしれませんが、島のスタッフによれば10月がベストシーズンなんだとか。確かに、8月の暑さはなかなかの厳しさだったので秋のキャンプを楽しむのにもちょうど良い時期なのかもしれません。

島で体験できる多種多様なアクティビティ

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1日目の夕方、海辺のビーチにテントを張ったのですが、これが正解でした。島の朝はとても静かで、しかも海が一番穏やかな時間帯だからです。ただ、大村湾は内海なのでそもそも波は少ないです。

この日は、長崎大学の学生がボランティアとして協力するコミュニティーサークル「体験楽習クラブ さ~くる」の子どもたちが20名ほど到着しました。島に訪れるのは今年で2回目らしく、子どもたちに島の遊び方を教えてもらいました。

まず訪れたのは島にある森。島の中心にある水田の裏には散策ルートがあって、そこから森に入れます。

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森に入る散策ルート。道は灯台へと続く。

島で一番高い部分にある灯台を過ぎると現れるのが、この島でもっともユニークな遊びは「ジップライン」です。ジップラインとは、木々の間に張られたワイヤーロープを滑車を使って滑り降りる遊びのこと。スタッフの指導のもと、ハーネスとヘルメットを付けて遊ぶことになっています。

木の上にはツリーハウスが作られていてジップラインで結ばれているので地上を歩くことなく移動できます。

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ジップラインの最終地点はワイヤー、滑車、ハーネスを使って少しずつ降りる。後ろに見えるのは島に自生する竹林。

森を抜けてビーチに戻ると、他の子どもたちがマリンスポーツを楽しんでいました。島では海水浴のほか、カヤック、スタンドアップパドル(SUP)、イカダ作りも体験できます。体力があるなら、島を1周したり、近隣の無人島を訪れたり、対岸に上陸することもできます。

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コツをつかめばスムーズに移動できるカヤック。奥に見えるのは人口の浮き島。

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流行りのスタンドアップパドル。やってみると意外と難しいが、子どもたちは体重が軽いからかスイスイ進んでいた。

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竹と発泡スチロールで作った手作りのイカダ。無人島に漂流したような気分になる。

騒音OK、キャンプファイヤーもOK

この島に滞在するうえで注目したいのは、滞在中は夜も含めて「騒音を一切気にしなくていい」という点です。人が住んでいない無人島ならではと言えます。島には宿泊施設もそろっていて、最大100人を収容することもできるので、今後は音楽フェスなどのイベントの開催も検討されているそうです。実際、今回の滞在でも、子どもたちがギターを伴奏にしてみんなで歌っていました。

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島ではキャンプファイヤーもOKなので、夜に大人数で火を囲みました。話し込んだり、暖を取ったり、簡単な夜食を作ったりと、夜の楽しみ方がグッと広がるでしょう。

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無人島として珍しい条件が整った島

豊かな自然やアクティビティが体験できるライフハッカー島(田島)。実はこの島は、個人が所有する島でもあります。オーナー(所有者)である谷山哲浩(たにやま・てつひろ)さんは、子どもも大人も遊んで学べる冒険島を作りたい、という思いから長い時間をかけてこの島を作り上げてきました。

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オーナーの谷山さん。島では、都会ではできない経験をしてほしいと語る。

私の滞在に合わせて島に駆けつけてくれた谷山さんにお話をうかがいました。

── この無人島は、最初はどのような状態だったのですか?

谷山さん:最初はまさにジャングルでした。竹が島の平地を埋め尽くしていました。それを時間をかけて少しずつ切り開いていきました。

島を開発していくにあたってこだわったのは「自然との共生」です。竹林にある竹を間引いていくと、適度の日陰が作れて癒やしができます。竹が多すぎると、他の樹木を殺してしまいます。人間が森に手を入れることによって森にとってもいいし、人間も共生できるんです。

たとえば、島にある森にはツリーハウスがありますが、ボルトなどの金属の金具は一切使っていません。金属を使うのは人間で言えばインプラントをしているようなもので木にとっては良くないからです。また、ボルトを使う固定方法は嵐が来た時に弱いという弱点もあります。強い風が吹けば、ツリーハウスは風といっしょに揺れてゆりかごのような状態になりますが、実はこれが自然と共生できているということなんです。

── この島を今の状態にしようと思ったのはいつですか?

谷山さん:1989年です。当時、この島にはぶどう園があり、気に入って譲ってもらったのがきっかけでした。その時に、この島を自分の夢だった冒険島にしたいという思いが生まれて、20年かけて島を少しずつ購入していきました。

── この島が他の無人島と違うところはどんなところですか?

谷山さん:豊かな自然があることと水があることです。特に、どの無人島に行っても一番困るのは水なんですね。この島には井戸があるので、地下水を汲み上げて農作物を作るのに使っていますが、地下水が出る無人島は実は珍しいんです。

もし無人島に漂着したとして、食べ物がなかったとしても人間は2週間くらいは生き延びられますが、水がなかったらそんなに長くはもたないでしょう。

また、広い平地があるのもこの島の特徴です。大村湾には無人島が点在しているので実際に見比べるとよくわかるのですが、おにぎり山のような形をした無人島がほとんどです。平地がないと、農作物を作るのも難しいので、田島は恵まれています。

── 今の島を見て、谷山さんが20年前に夢見た冒険島はどれくらい完成したと言えますか?

谷山さん:今で70%くらいですね。あとは、縄文人が暮らしていたように地中に家を作ったり、ブドウ園やオリーブ園を作って、島で完全に自給自足の生活ができるようにするのが目標です。

今、島で食べられるのは米と野菜と海の幸だけなんですね。さらに、食に困らない島にしたいんです。日本は災害が多い国ですが、何があってもこの島に来れば生き延びられる。そう言えるようになれば、島は完成したと言えます。

── 島を訪れる人にどんな楽しみ方をしてほしいですか?

谷山さん:自然の中で、都会ではできない経験をして楽しみながら学んでほしいと思います。

たとえば、この島に自生している竹1つとっても、さまざまな使い方があります。まず食べられますし、切れば食器になるし、水筒になるし、竹の中に水とお米を入れて火にかければ「竹ご飯」を作ることもできます。

人間は、たとえ何も持っていなくても、自然と知恵があれば生きていけるんです。普段、モノにあふれた生活を送っている私たち現代人にとってはなかなか気づけないことですが、この島での経験を通して気づいてもらえたらありがたいなと思います。

自然との共生をテーマにした冒険島。今後どのような島になっていくのか楽しみです。

谷山さんの話を聞いているうちに、子どもたちとのお別れの時間がやってきました。彼らと過ごしたのは短い時間でしたが、いざ島を離れると思うと寂しくなります。

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ボートで島を離れる子どもたちに手を振るスタッフ。

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子どもたちと記念撮影。彼らのおかげで1人ではわからない島の魅力を発見できた。

島のスタッフによると、島の周辺は温暖な気候なので10月までなら泳げるそうです。この秋に、一味違った無人島体験をしてみるのはいかがですか?

(文・聞き手・写真/大嶋拓人、協力/体験楽習クラブ さ~くる

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