【独占取材】『仮面ライダービルド』挿入歌「Ready Go!!」制作秘話をスーパークリエイター&次世代ユニットX21から選抜されたAXL21メンバーに聞いてみた

【独占取材】『仮面ライダービルド』挿入歌「Ready Go!!」制作秘話をスーパークリエイター&次世代ユニットX21から選抜されたAXL21メンバーに聞いてみた

  • avex management
  • 更新日:2018/04/07
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テレビ朝日系『仮面ライダービルド』(毎週日曜午前9時)のバトルシーンで流れた劇中歌「Ready Go!!」が話題だ。

シリアスなヴォーカリゼーションで、疾走感溢れるこだわりのロックチューンを高揚感を持って表現した熱量の高いナンバー。本作はエイベックス・マネジメント(tearbridge production)所属のクリエイター、ats-、清水武仁、渡辺徹によって制作された。これまで、浜崎あゆみ、Every Little Thing、倖田來未、鈴木亜美、AAAなど名だたるアーティスト作品を手がけたスーパークリエイター3名によるコラボレーション・プロジェクトだ。

「Ready Go!!」を歌唱するのは、今回のプロジェクトのために次世代ユニットX21から結成したAXL21の選抜メンバーというのも気になるポイント。楽曲制作にあたって、急展開を迎えつつある『仮面ライダービルド』からの影響はあったのだろうか?

制作秘話をクリエイター3人と、AXL21でメインを務めた田中珠里、末永真唯に聞いてみた。

『Ready Go!!』
作詞:Mio Aoyama
作曲編曲:ats-,清水武仁&渡辺徹
Sound Produce:avex management,岩渕優輝
歌:ats-,清水武仁&渡辺徹 Feat. AXL21

取材&テキスト:ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)

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劇中の台詞と歌詞の内容がリンクしていて驚きました

――3月18日,25日『仮面ライダービルド』で劇中歌「Ready Go!!」が流れました。

ats-:ホントにいいシーンで使っていただいて。しかも劇中の台詞と歌詞の内容がリンクしていて驚きました。

清水:映像と連動した使われ方がよかったですね。

渡辺:戦闘シーンで流れると、どうしても戦闘の効果音や台詞に歌が負けがちなんですよ。でも、今回は歌詞も聴きとれるレベルで調整してもらっていて、よかったなと思います。

――エイベックスは成り立ちもなのですが、実はクリエイターとの連動感を大事にしてきた会社なんですよね。「Ready Go!!」のオンエアの際、オープニングのスタッフロールで小室哲哉、浅倉大介の名前(※主題歌「Be The One」をPANDORAとして担当)と並んで、クリエイター陣の名前が並んだことに、渡辺さんが感動していたという話を聞きました。

渡辺:シンセサイザーを始めたきっかけが、小室哲哉さんと浅倉大介さんなんです。YAMAHAのEOS(※小室と浅倉がプロデュースしたシンセサイザー)のサウンドコンテストで賞をいただいたことがあるんです。その時の審査員が浅倉さんと清水さん(※accessのサポートギタリストも担当)でした。

清水:小室さんや、大ちゃん(浅倉)と名前が並ぶのは心強いですよね。

――小室さんと浅倉さんが手がけた「Be The One」もヒットしてますもんね。ちなみに、劇中歌「Ready Go!!」を手がけた3人(ats-、清水武仁、渡辺徹)は普段はどんなお話をされたり、交流は深いのですか?

ats-:お互いの作品を聴いて「あそこってどうやってるの?」とか「何を使ってるの?」ってことを聞いたり、スゲエなってリスペクトしたり、秘密を教えてもらったりしてますね。

――プラグイン(※シンセサイザーのアプリケーション)やツールの使い方とか?

ats-:いろんなプラグインを誰もが使える時代なんです。でもだからこそ、使い方を工夫されている方にすごく興味もあるし、勉強にもなるんですね。

清水:興味を持たれて「どうやっているんだろう?」っていうことが、聞かれた側にとっては、大して秘密ではないこともあって、逆に勉強になったりね。

――渡辺さんは、3人の中では世代が若そうですね。

渡辺:高校生のころから、清水さんやats-さんのクレジットをアルバム・ジャケットなどでよく拝見してました。僕のデビュー作は清水さんにアレンジしていただいたんですよ。作家を志したきっかけが浜崎あゆみさんのアルバムなんですけど、それにats-さんがたくさん携われていたりとか。

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クラウドを立ち上げて、そこにデータを共有して作り上げるやり方

――今って、海外では共作スタイルをコライトとして、クリエイターの得意分野を合わせて、プロデュースワークでシナジー効果をもって楽曲制作を行う流れがありますよね? 日本ではまだシンガー・ソングライター・カルチャーが根付いてますが、今回、3名での共作となりましたが、どんな役割分担や作り方で進めたのでしょうか?

清水:今回のプロジェクトにおいては、コライトとは一線を画してます。我々は、あくまでもいち音楽家として、役割分担には重要性を感じてなくて、3人で1曲を作った感じなんです。

ats-:元々、『仮面ライダーエグゼイド』の劇判(※劇中のBGMとなるサウンドトラック)を3人でやっていて、歌モノも作れないかなっていうアイデアからはじまりました。各々1人でも完結できるんですけど、3人でアイデアを持ち寄って一緒に作り上げたらどうなるのかなっていう。

――「Ready Go!!」に関しては、どんな作り方ですか?

清水:歌モノを作ろうってなって、まず誰が何をやるかっていうのを決めずにスタートしました。どういう曲を作りたいかって言うヴィジョンだけすり合わせて、クラウドを立ち上げて、そこにデータを共有して作り上げるやり方をとりました。モチーフがあってという作り方ではなく、そこにアクセスすれば、3人がどのパートでも手がけられるっていうやり方が面白いんじゃないかって。それぞれの進行状況の擦り合わせもしなくていいし、誰がどこまでやってもいいっていうフリーなスタイルでした。それを数曲同時に走らせました。

ats-:通常、メロディーを作ったりコードを作ったりすることが先なんですけど、今回に関してはアレンジも同時進行で。誰がベーシックを作ったとかいうことでもなく、3人がアイデアを出し合うという非常に珍しいやり方でした。

――「Ready Go!!」を制作するにあたっては、キーワードなどありましたか?

清水:仮面ライダーのプロジェクトなので、やっぱり勢いとかカッコいい曲というか。

ats-:ロック的なものが求められていて、なのでガツんと力強い、激しいというキーワードでしたね。

渡辺:クラウド上での共作の仕方ははじめてだったんですけど、思いもしないところから球が飛んできたりして、すごくおもしろかったです。刺激的でした。

清水:データを開けるたびに状態が変わっている面白さ。むしろ開けても何も変わっていなかったら、他の2人は何をやっているんだろうと思ったり。逆に自分ががんばらないとなって思ったり(笑)。

ats-:遠慮なく却下とかもあったりして(笑)。厳しさもありつつ、でも、目標に向かっていい作品ができるんだなって。

――クリエイター同士、信頼関係がないとできないですよね。

ats-:そうですね。

――途中経過やコメントは残せる?

清水:残せたりもするんですけど、特にそうする必要もなかったですね。その時点での作品の形があるので、誰が手を入れても、その延長で作り上げていくっていう。

――今回、元々ずっと小室さんに付かれていたマニピュレーターの岩佐俊秀さんが、シンセサイザー・コーディネーターとしてクレジットされていましたが、具体的には何をされているんですか?

ats-:小室さんとは、2011年にリリースしたAAAの『Buzz Communication』というアルバムでお仕事させていただいて。そのご縁で、当時、小室さんに付いていらっしゃった岩佐さんにシンセサイザーの件で相談しました。「おもしろいシンセないですかね?」って。そうしたら、みたこともないシンセを用意していただいて。

――どんな機材だったのでしょうか?

ats-:イギリス、ブリストルのモデュラスミュージックっていう会社のモデュラス002っていうシンセを用意していただきました。日本に1台しかないっていうシンセで。音がすごいんですよ。ネットにも詳しい情報が載ってないくらい珍しいシンセで。音はハイファイなんだけど奥行きがあって、すごいクレバーな音がするんです。「Ready Go!!」では、目立った使い方ではないのですが、隠し味として奥行きを出すために使わせていただきました。

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主人公の影の部分を表現したくてせつなさを表す音色を入れました

――今回のプロジェクトでユニークだったのは、ヴォーカリストの起用のされ方だと思いました。「Ready Go!!」ではX21の田中珠里さんと末永真唯さんをメインで起用という。

清水:X21というグループを紹介してもらって、レコーディングやライブをみせてもらったんですけど「これから先伸びるんじゃないか」なって。それで、プリプロという名のオーディションじゃないですけど、「Ready Go!!」をメンバー全員に歌ってもらって。19人全員分録ったんですよ。

――おおお、それはファンの方にとってはレアアイテムということですね。

渡辺:幻のボーカル・トラック(笑)。

清水:その中で、選ぶならば、楽曲にふさわしい声の持ち主、歌い方の人を選考しようとプリプロをやらせていただきました。テンポ的に早い楽曲なので、歌う方のスピード感、タイム感を意識しましたね。

ats-:声量と子音の強さ、ブレスの早さとか、そういったスキルを持っていらっしゃる方。1番ガツンとエネルギッシュな歌とスキルをもった子を選びました。

――前回のインタビューで、楽曲について高揚感や疾走感について語られてましたが、音像を生み出すに当たって、サウンド面でのこだわりや特に工夫されたポイントを教えてください。

ats-:今回シンセもそうですし、ギターもドラムもそうなんですけど、多種多様なサチュレーションやディストーションのような歪み系を多用して、非現実性やダーティな面を出しています。

清水:ギターで、まとめなきゃいけないって思っていたので、普段と違うとしたら、重ね方を工夫しました。ひとつのフレーズに聴こえるものも、スタンダードな音域オクターブ上オクターブ下、普段だったらコントロールしないんですけど、そのバランスまでトータルの音像としてひとつずつフィックスしていきました。

渡辺:楽曲自体はイケイケな曲なんですけど、ちょっとだけ、主人公の影の部分を表現したくてせつなさを表す音色を入れました。たとえば、次の音へなめらかに移動していく機能を使って、甘いっていうかせつない感じにしてみたり。遅すぎるとちょっとスウィートになりすぎるし早すぎると効果がないので、絶妙なところを狙って演出してみました。

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表と裏の部分まで描かれている脚本なので、音でも表現したいなって

――なるほど。ちなみに仮面ライダービルド』はがっつりご覧になられてますか?

ats-:もちろん好きですよ。話的に、敵味方が逆転したり、裏切りにつぐ裏切りだったり、来週どうなっちゃうのって、見逃せない展開ですよね。主人公も本当は違う人物だったりして、軽めのタッチからはじまったんですけど、話的に重い要素もあるんですよ。その辺のニュアンスも楽曲に込めたいなって思いました。

清水:ビルド自体“実験”がテーマだったりするので、だったら、そのコンセプトにのっかっちゃってもいいんじゃないかって。それが「Ready Go!!」の制作方法にもつながっていきましたね。

――まさに、3人がベストマッチしたということですよね。しかも、本編では戦争や政治的なことも描かれたりしていて、キッズの世界観からリアリティある表現にまで踏み込んでいて、大人でも楽しめるストーリー展開で。

ats-:国と国の戦いですからね。すごいんですよ。

渡辺:単なるヒーローものでカッコいいだけでなく、悪役は悪役なりに戦う理由があったり、表と裏の部分まで描かれている脚本なので、音でも表現したいなって思いました。

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仮面ライダーって誰もが知ってるじゃないですか?

――AXL21のメンバーの二人がいらっしゃったのでお話を聞いてみましょう。『仮面ライダービルド』での劇中歌「Ready Go!!」オンエアを観られていかがでしたか?

田中:すごいとしかいいようがないですね。自分の声なんですけど、機械の声も一緒に入っててカッコよくて。いつもの私たちの作品とは違うアプローチなんだなってことをすごく感じました。

末永:仮面ライダーって誰もが知ってるじゃないですか? その劇中の大事なシーンで流れてるっていうのが嬉しくて。

――普段のレコーディングとはまたちがったスタイルだった?

田中&末永:はい。

田中:曲の世界観を表現するというところでは同じなんです。X21の場合は、自分たちっぽさを出したり、歌詞を自分たちとリンクさせていたったり。でも、今回は仮面ライダーの話の内容も入った歌詞なので仮面ライダーの世界観に合わせていく歌い方で。すごく難しかったんですけど、普段のレコーディングと全然違ったので新しい発見がありました。

――クリエイター3人は褒めてくれました?

田中:すごい、褒めてくださって。ホントに大丈夫かなって(笑)。

一同:ははは(笑)。

――感情移入できたフレーズってありますか。

田中:ど頭の「明日を この手で創るための〜」は、だれもが当てはまるんじゃないかなって。私たちも、毎日グループとしての活動をさせていただく中で、響いたっていうか気持ちがリンクしました。

末永:心に響く言葉がたくさんあると思うんですけど、私は「いつの日か くしゃっと 心から笑えるなら~」っていうフレーズが響きましたね。歌詞に合わせて台詞が展開していった部分があって、そこもすごいなって思いました。

――作品とリンクしていくところも魅力というか。今回、このプロジェクトに参加されてみて自分たちの成長を感じました?

田中:成長できたと思ってます。いつもはかわいらしく歌っているんですけど、今回、力強さを打ち出す表現としていつもより少し低めの声で歌いました。新しい自分の声に出会えたっていうか。

末永:普段自分の曲を歌うにしても、責任感はあるんですけど、X21の中から選んでもらってメインボーカルという立場でやらせてもらうっていうことで、曲に対する責任感を一段と感じました。

――フレッシュな2人の感想を受けて、クリエイター側からアドバイスなんていかがでしょうか?
ats-:仮面ライダーという作品は僕の子どものころからある作品で、これからもずっと続く作品だから一生残るんですね。なので、ちょっと無理な要求もレコーディングでお願いしましたが、次の世代へと作品が残って聴かれて行くのでだからこそいい楽曲を残したくて、こだわったところがありました。頑張ってくれて感謝ですね。

清水:楽曲にエネルギーを吹き込んでくれる歌を歌ってくれました。ある程度、彼女たちが自分で導いた答えを僕らに聴かせてくれた部分も多いんですよ。ディレクションはディレクターの岩渕がやってくれたんですけど、表現力に関しての彼女たちの理解度と興味の持ち方っていうのは、ちょっとアイドルカテゴリーの次元とは違うなって思いました。なので、リアルタイムで成長していく過程もあって、完成された歌の方とは違う面白さがありましたね。

渡辺:普段歌われている曲と曲調やメッセージも違う曲で大変だったと思います。いい作品になったと思うので自分を褒めてあげて、今後も成長していってほしいなと思います。

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最近、ベストマッチできた体験やものごとは?

――クリエイティブな話が多かったので。ちょっと緩めな話題もしましょうか。最近曲やレコーディングに関わらず、レコーディングのタイミングでもいいんですけど、ベストマッチ(※『仮面ライダービルド』用語)できた体験やものごとはありますか?

田中:前髪が長かったんですけど切りました。ファンの皆さんから切ったほうがいいよって言われたんです。顔がキツめなんですけど、そっちの方が可愛らしい感じになるよって。それがベストマッチかな。

末永:今日付けてるんですけど、めっちゃ欲しいイヤリングがあって新宿で買いました。インスタグラムで見てずっと欲しかったんです。これの指輪もあるんですけど、それも予約したので楽しみです(笑)。

渡辺:バラエティ番組が好きで録りためてるんですけど、それを観ながら寝落ちするっていう(苦笑)。曲を作ったりエディットなどシビアな作業が多いので、何も考えずに笑っていたいっていう。ダウンタウンさんが好きなんですよ。

――次に進む為の笑いがベストマッチということですね。

清水:楽器ですね。僕はギターが1番なんですけど、昔はガツっとくるタイプの音の出るハムバッカー・タイプのストラトなど、そういったギターの音色が好みでした。でも、最近はもうちょっと繊細な音、弱い音ではないんですけど、ミニハムのギター、今回の「Ready Go!!」でも使っているんですけど、ミニハム・タイプのピックアップ。音作りが難しくなって悩んでいたところにジャストにハマることに最近気づいたんですよ。これは僕の仕事上でのベストマッチです。

ats-:僕は、糖質制限ですね(苦笑)。甘いものをとらない。炭水化物とらない。芋類食べないっていう。体重がみるみる落ちました。肌もキレイになるし、頭も冴えるので。クリエイターって自宅にこもって作業することが多いですからね。健康的に体重落とさなきゃなってときは糖質制限がベストマッチですね。

■X21 avex OFFICIAL WEBSITE:http://avex.jp/x21/
■仮面ライダーavex SOUND WEB:http://mv.avex.jp/rider_sound/
■仮面ライダービルド公式HP:http://www.tv-asahi.co.jp/build/
http://www.toei.co.jp/tv/build/

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