グズグズ額賀会長に引導を渡した2人の参院叩き上げ

グズグズ額賀会長に引導を渡した2人の参院叩き上げ

  • 文春オンライン
  • 更新日:2018/02/15
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ネクスト“参院のドン”と目される石井氏 ©共同通信社

自民党の第3派閥、平成研究会の額賀福志郎元財務相が3月半ばに会長を退任することになった。かつて栄華を極めた派閥も、故小渕恵三氏以来、長きにわたって総理総裁を出していない。グズグズと会長退任を渋る額賀氏に引導を渡したのは、2人の叩き上げ参院議員だった。

まずは吉田博美参院幹事長(68)。参院額賀派21人を束ねる今回のクーデター劇の主役だ。早大社会科学部を卒業後、金丸信元副総理の秘書を務めて県政を経験した後、国政入り。参院のドン・青木幹雄元参院議員会長の薫陶を受けた筋金入りの党人派だ。

「吉田さんは政府の役職は国土交通政務官しかやっていない。閣僚はおろか副大臣も経験せず、どんどん他の人にやらせた。これも『青木流』だ」(ベテラン秘書)

故竹下登元首相の「汗は自分でかきましょう、手柄は人にあげましょう」の処世術を地で行った。

派閥の定例会合を集団で欠席し、参院側で独自に3週連続で集まった時には、昼食を豪華なうな重でもてなした。「ケチで有名な額賀氏にはできない芸当」と、細かなところにも賛嘆が集まった。

そして、“若頭”として陣頭指揮をとったのが、吉田氏側近の石井準一参院筆頭副幹事長(60)。1月23日付の産経新聞で「自分のことばかりで他人のことに気づかない人なんですよ」と額賀降ろしの先陣を切った。大学を中退してハマコーこと故浜田幸一元衆院議員の自宅に住み込み、書生を11年務めた経歴の持ち主。秘書―県議―国政のルートは吉田氏、青木氏と全く同じ。しかも石井氏は政務官さえも経験していない。

振り返れば、平成研究会の系譜は常に参院がカギを握ってきた。1990年代の竹下派分裂でも、衆院で優位に立った小沢一郎氏に対して竹下・小渕側は参院の大半を抑えてみせた。当時、派閥会長になった小渕氏は「参院が姉さんで、なんとなく肩身が狭いな」とこぼしたものだった。その時の立役者の1人が、やはり秘書出身の青木氏だった。

後継会長には竹下亘総務会長が就くが、会長交代により、平成研は秋の総裁選でも存在感を増すことになった。

「3選を目指す安倍晋三首相も対抗馬の石破茂氏も平成研の支持は欲しい。結束力を見せつけた参院平成研の意向は無視できないでしょう」(自民党関係者)

2人の叩き上げの動きは、今後も注目を集めそうだ。

(「週刊文春」編集部)

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