転職した人がすべき「確定申告」の手続き 転職予定者も確認しておきたい

転職した人がすべき「確定申告」の手続き 転職予定者も確認しておきたい

  • ZUU online
  • 更新日:2018/01/14

企業勤めだと確定申告をしないという人も多いだろう。収入が給与所得のみの場合、源泉徴収と年末調整で納税手続き自体は終了となる為だ。ただ、給与所得者であっても、確定申告が必要となるケースもある。転職が絡むケースもその一つだ。転職をした人は、確定申告が必要であるかを正確に理解し、申告漏れのないように注意したい。

■給与所得者の確定申告

基本的に給与所得者の確定申告は不要である。その理由は源泉徴収と年末調整によって納税手続きは完了する仕組みとなっている為だ。ただ、給与所得者であっても、確定申告をしなければいけないケースと、確定申告をした方が良いケースもある。

まずは、確定申告をしなければいけないケースであるが、給与所得が2000万円を越える人は確定申告が義務付けられている。また、給与所得が2000万円以下であった場合でも、給与所得と退職所得を除いた所得の合計が年間20万円を超える場合には確定申告が必要となる。更に、2か所以上から給与所得を受け取っている人も確定申告を行う必要がある。近年は副業に対する社会の目も軟化する傾向にある事もあり、こうした要件に該当する人は増加していく可能性もある。

確定申告を義務付けられていない給与所得者であっても、確定申告を行ったほうが良いケースもある。医療費控除や雑損控除等を受ける事由がある人は確定申告を行う事によって、還付金を受け取れる可能性がある。また、住宅ローン控除を受ける場合も初年度は確定申告が必要だ。また、年末調整時に提出し忘れた生命保険料控除等がある場合は、確定申告によって、控除を受ける事も可能である。

このように給与所得者であっても、確定申告を行わなければならないケースもあれば、確定申告を行うべきケースも存在している。給与所得者にとっても確定申告は無縁の手続きとは言い難い。ここに挙げた例以外で給与所得者が確定申告に関わる可能性として、転職が絡むケースがある。

■転職と確定申告

給与所得者であっても、転職した場合においては確定申告が必要となるケースがある。ただ、転職者全てに確定申告が必要となるわけでは無いので、自身の状況と確定申告の必要性を判断出来るようにする事が求められる。

転職を行った年において、確定申告の必要性を判断する重要なポイントは、年末時点での自身の雇用状況である。まず、会社を退職し、年末時点において別の企業に勤めていた場合であるが、このケースでは確定申告は不要である。

一方で、年末時点において、どこの企業にも雇用されていない場合では、確定申告が必要となる。

年末時点での雇用状態が確定申告に関係するのである。その理由は年末調整だ。給与所得者の確定申告が不要であるのは、源泉徴収と年末調整によって、その納税手続きが完了する為である。年末時点において、どこにも雇用されていない場合では年末調整が行われない為、納税手続きが完了していない状態となる。その為、確定申告を行い、自身の納税手続きを完了させる必要が生じるのである。

年末調整は原則としてその年における年末時点で勤務していた従業員を対象とする。11月に前の勤務先を退職し、翌年1月から新しい会社で勤める場合等は、年末時点における雇用関係は無い事となり、年末調整は行われないのである。もちろん、年末までに勤務先を退職し、そのまま無職となるケースや個人事業主として働くケースにおいても、雇用主による年末調整は行われないので確定申告を行う必要がある。年末時点での自身の雇用状況を確認し、年末調整が行われたかどうかに注意したい。

■確定申告、年末調整どちらに置いても重要な源泉徴収票

転職時においては、新しい勤務先で年末調整を行うにしても、自身で確定申告を行うにしても、退職時に発行される源泉徴収票が重要となる。源泉徴収票にはその年の1月1日から退職時までに支払われた給与額と源泉徴収された税額等の情報が記載されている。新しい勤務先で年末調整を行う場合は、必ず前勤務先の源泉徴収票を提出し、まとめて年末調整を行ってもらう必要がある。また、自身で確定申告を行う場合においても、それらの情報は必要となる。

源泉徴収票は退職時に発行されるものである。ただ、その紙を紛失してしまったというケースもあろう。そうした時には前の会社に連絡をし、再発行をお願いする事となる。雇用主には源泉徴収票の発行が義務付けられている為、大抵のケースでは問題無いだろう。しかし中には前の勤務先が倒産し、源泉徴収票の発行が行われないケースもある。そうした場合には基本的に自身で確定申告を行う必要がある。前職時の給与等を証明する必要が出てくる為、詳細は税務署と相談しながら進める事となろう。

源泉徴収票は確定申告の有無に関わらず必要となるので、交付されたら確実に保管を行うべきである。

■退職金の取り扱いによっては確定申告が必要なケースも

転職時の確定申告について、退職金についての扱いも気になるところだろう。退職金は退職所得として取り扱われる。退職所得は原則として源泉分離課税となり、「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出すれば、源泉徴収によって納税手続きは完了となる。殆どのケースがこのように源泉徴収にて課税されている為、退職所得の取扱いについては、気にする必要は無い人が大半であろう。

ただ、例外もある。外国企業等に勤めていた場合等、源泉徴収がされないケースがある。源泉徴収されていない退職金については、申告義務が生じる。自身の退職金が源泉徴収をされているかどうかを確認し、源泉徴収がされていないケースは確定申告を行う必要がある。また、「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合においても、確定申告が必要となる。

■失業期間中の失業保険や社会保険料は?

転職をした際の確定申告については、年末調整の有無と退職金の源泉徴収を確認する重要だ。次にそれ以外の細かなケースについても確認していこう。

まずは失業期間中に失業保険を受け取っていたケースである。この場合であるが、失業保険は非課税扱いとなる為、その受給有無は確定申告の必要性に影響を与えない。失業保険の受給は確定申告とは完全に切り離して考えて良い。

また、失業期間中に国民年金や国民健康保険を個人で支払った場合についてであるが、このケースではその支払いの証明書を保管しておく必要がある。年末調整を行う際は、証明書を提出する事により、保険料控除を受ける事が出来る。自身で確定申告を行う場合も同様に保険料控除を受ける事が出来る為、国民年金や国民健康保険への加入期間がある人はその支払いの証明書を管理しておくべきであろう。

■年末調整の場合でも、最終的には自身の状況によって確定申告の要否を確認

転職を行った場合でも、新しい勤務先にて年末調整を行い、退職金も源泉徴収されているケースにおいては、確定申告は不要である。しかし、確定申告が不要であっても、先に述べたように各種控除を利用したい場合等においては、確定申告をする方が良いケースも存在する。

転職時において、確定申告の義務が無くても、そこから先の確定申告を行うべきか否かの判断は、一般の給与所得者と同様に考えるべきである。各種控除の利用によって還付金を受け取る事が出来るかどうかを考え、最終的には自身にとって確定申告が必要であるかどうかを判断する事が重要だ。

また、退職金を多く受給しているケースにおいては、退職所得を確定申告する事によって税金の還付を受ける事が出来る場合もある。特にその年の所得が少なく、控除額が多い場合において、所得控除で全てを控除出来ていないケースもあり、退職所得も申告する事で、源泉徴収された税金の一部が還付される事もある。また、事業所得や不動産所得があり、赤字となっている人は、退職所得を申告する事で損益通算ができ、源泉徴収された税金が還付されるケースもある。

このように確定申告の要否は各個人の事情によって大きく異なる。転職時においても、申告義務の有無を確認したら、個人の事情も考慮して最終的な申告要否を判断するように心掛けるべきであろう。

■2017年分確定申告は2月16日〜3月15日まで 申告漏れには注意

2017年分の個人における所得税の確定申告期間は2018年2月16日(金)〜3月15日(木)までとなっている。申告期間を過ぎてしまった場合、罰則として無申告加算税や延滞税が課せられる事となり、本来受け取る事の出来る還付金を放棄してしまう事にも繋がりかねない。自身の申告要否と確定申告期間を改めて確認しておくべきだろう。給与所得者においては、確定申告は無縁であると考えている人も多い。転職によって確定申告の義務が発生しているケースもある事は頭に留めておきたい。

これからの転職を検討している人もいるであろう。その際には、退職企業から交付される源泉徴収票や失業期間中の社会保険料の納付証明書といった書類を大切に保管するように心掛けたい。書類の紛失は余計な手間や不必要な申告に繋がる為だ。

さらに、自身での確定申告を行いたくない場合においては、年末時点において、どこかの企業に勤めている必要がある為、そうしたスケジュール感も頭に入れておくべきであろう。

転職時において、確定申告の申告義務を確認する作業はそこまで難しい物では無い。転職をした翌年の初めには、自身に申告の義務があるのかをしっかりと判断し、申告漏れの無いように心掛けたい。(ZUU online編集部)

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